こんにちは。
もりおか社会保険労務士事務所、社会保険労務士の川熊です。
求職活動実績を作るには、求人への応募、ハローワークでの職業相談、一定のセミナーへの参加など、就職する意思を具体的に確認できる活動を行う必要があります。
通常の失業認定では、認定対象期間中に原則2回以上の求職活動実績が必要です。
ただし、最初の認定や給付制限の期間によって必要回数が変わるため、まず自分が何回必要なのかを確認することが重要です。
特に「次の認定日まであと数日しかない」「求人を検索していたから実績になると思っていた」という相談では、認められる活動と認められない活動を分けて考える必要があります。
この記事では、認定日までに何をすればよいのかを実務的に整理します。
- 求職活動実績が何回必要なのか
- 求職活動実績として認められる具体的な活動
- 求人検索や同日の活動をどう数えるのか
- 認定日前に実績が足りない場合の対応方法

求職活動実績の作り方と必要回数
求職活動実績の作り方を考える前に、まず確認したいのが「自分は次の認定日までに何回の実績が必要なのか」という点です。
必要回数を勘違いしたまま活動すると、せっかくハローワークへ行っても回数が足りないということがあります。
認定対象期間、初回認定、給付制限の関係から整理していきます。
求職活動実績は原則2回以上必要
雇用保険の基本手当、いわゆる失業手当を受けるためには、単に仕事に就いていないだけでは足りません。
働く意思と能力があり、実際に積極的な求職活動をしていることが必要です。
失業の認定は原則として4週間に1回行われ、通常は 前回の認定日から今回の認定日の前日までの認定対象期間に、原則2回以上の求職活動実績 が求められます。
通常の認定でまず覚えておきたい基準
- 失業認定は原則4週間に1回
- 認定対象期間中に原則2回以上の求職活動実績が必要
- 今回の認定対象期間は原則として前回認定日から今回認定日の前日まで
- 活動内容は失業認定申告書に記入して申告する
ここで重要なのが、 認定日当日に行った求職活動は、今回の認定対象期間には入らない という点です。
今回の期間は認定日の前日までだからです。
たとえば、認定日が9月25日で、今回の認定対象期間が8月28日から9月24日までであれば、9月25日に職業相談をしても、今回必要な実績を補うことにはなりません。
次回の認定対象期間における活動として扱われることになります。
そのため、「認定日にハローワークへ行くから、そのとき相談すれば今回の1回になる」と考えないことが大切です。
実際によくある勘違いです。
認定日そのものの流れや持ち物、認定日の変更については、 失業手当認定日の持ち物・流れ・変更方法 で詳しく整理しています。
なお、求職活動実績が必要となる回数には例外があります。
初回認定や給付制限がある場合は扱いが異なるため、単純に「毎回必ず2回」と覚えるのではなく、次の項目まで確認してください。
初回認定と給付制限では回数が異なる

求職活動実績の必要回数で特に間違いやすいのが、初回認定と自己都合退職による給付制限です。
通常の認定対象期間では原則2回以上ですが、 最初の失業認定については、原則として1回以上の求職活動で足りる取扱い があります。
一方、長い給付制限がかかる場合には必要回数が増えることがあります。
| 主なケース | 求職活動実績の目安 |
|---|---|
| 通常の認定対象期間 | 原則2回以上 |
| 最初の失業認定 | 原則1回以上 |
| 1か月の給付制限がある場合 | 最初の認定まで原則1回以上 |
| 2か月の給付制限がある場合 | 原則2回以上 |
| 3か月の給付制限がある場合 | 原則3回以上 |
2025年4月1日以降に、正当な理由なく自己都合で退職した場合の給付制限は、原則として1か月に短縮されています。
そのため、以前の制度を前提とした「自己都合退職なら求職活動実績が3回必要」という説明を、そのまま現在のすべてのケースに当てはめることはできません。
一方、退職日から遡って5年間に、正当な理由のない自己都合退職による受給資格決定を2回以上受けている場合などは、3か月の給付制限となることがあり、この場合は最初の認定までに原則3回以上の実績が必要になります。
給付制限がある人は、自分の必要回数を個別に確認してください。
給付制限の長さや離職時期によって必要回数が異なります。
「自己都合だから2回」「給付制限があるから3回」と一律に判断しない方が安全です。
記事中の回数や期間はあくまで一般的な目安として、受給資格者のしおりや管轄ハローワークの案内を優先してください。
また、雇用保険受給者初回説明会や職業講習会への参加が、初回の求職活動実績として扱われる運用もあります。
説明会で何をするのかについては、 雇用保険説明会の持ち物・服装・認定日までの流れ も確認してください。
現在の必要回数については、 厚生労働省の基本手当・再就職手当に関するQ&A でも案内されています。
制度改正が行われることがあるため、古い記事だけで判断しないことが重要です。
ハローワークの職業相談で実績を作る
認定日が近く、「あと1回の求職活動実績が必要」という場合に、私がまず案内することが多いのが ハローワークで職業相談を受ける方法 です。
ハローワークが行う職業相談や職業紹介は、求職活動実績として明確に位置付けられている活動です。
単に施設へ行くだけではなく、窓口で実際に就職に関する相談をすることがポイントになります。
相談内容は、必ずしも「この会社に今すぐ応募したい」というものでなければならないわけではありません。
たとえば、希望する職種の求人状況、応募条件の確認、求人票の見方、自分の経験で応募できそうな求人、職業訓練、応募書類の準備など、再就職に向けた具体的な相談であればよいでしょう。
職業相談で考えられる相談内容の例
- 希望する職種の求人がどの程度あるか相談する
- 気になる求人の応募条件を確認する
- 経験や資格に合う求人を相談する
- 応募書類や面接について相談する
- 職業訓練や今後の求職活動について相談する
ただし、求職活動実績を作ることだけを目的に、就職する意思がないのに形式的な相談を繰り返すことは制度の趣旨とは合いません。
基本手当は、再就職を目指して積極的に求職活動を行っている人を支える制度です。
実務では、「相談することが思いつかないので窓口に行きづらい」という方もいます。
その場合は、事前に求人を何件か確認しておき、「この求人は自分の経歴でも応募できますか」「勤務条件について確認したいのですが」と具体的に聞くと相談しやすくなります。
また、職業相談を受けた事実を後から申告できるよう、利用日や相談先を自分でも控えておくと安心です。
失業認定申告書には求職活動の状況を記載するため、活動した直後に記録しておくと認定日前に慌てません。
認定日が迫っている場合でも、認定対象期間内でハローワークの開庁時間に間に合えば相談できる可能性があります。
ただし、混雑状況や窓口の受付時間もありますので、ぎりぎりまで先延ばしにせず、余裕を持って動くことをおすすめします。
求人応募やセミナーでも実績になる

求職活動実績は、ハローワークで職業相談を受けなければ作れないわけではありません。
実際の求人への応募も代表的な求職活動実績 です。
ハローワークの求人だけでなく、転職サイトや企業の採用ページなどから実際に応募した場合も、求人への応募として求職活動実績になる可能性があります。
重要なのは、求人情報を見ただけではなく、応募という具体的な行動まで進んでいることです。
応募方法も、応募書類の郵送、オンライン応募、企業への応募連絡など、実際に求人へ応募したことが確認できる形であれば対象になり得ます。
また、ハローワークが実施する就職支援セミナーや講習、許可・届出のある民間職業紹介機関が行う職業相談や就職支援セミナー、公的機関が実施する就職関連セミナーや企業説明会なども求職活動実績として認められる場合があります。
| 活動 | 実績の考え方 |
|---|---|
| 実際に求人へ応募 | 原則として実績になる |
| ハローワークの職業相談 | 原則として実績になる |
| ハローワークの職業紹介 | 原則として実績になる |
| 就職支援セミナー | 主催者や内容により実績になる |
| 個別相談ができる企業説明会 | 実績になる場合がある |
| 民間職業紹介機関での相談 | 許可・届出のある機関等であれば対象になり得る |
転職エージェントや派遣会社についても、登録しただけではなく、担当者との職業相談、求人紹介、具体的な応募などまで進んでいるかが重要です。
実際によくあるのが、「転職サイトに登録したので1回」「求人サイトを何時間も見たので1回」と考えてしまうケースです。
求職活動実績は、かけた時間ではなく、就職しようとする意思を具体的かつ客観的に確認できる活動かどうかで判断されます。
セミナーについても、すべてのセミナーが自動的に実績になるわけではありません。
参加前に、主催者の案内に「雇用保険受給者の求職活動実績になる」と記載されているか確認するのが確実です。
オンライン相談や資格試験の扱い
現在はオンラインの就職支援サービスが増えているため、「オンラインセミナーでも求職活動実績になるのか」という相談も増えています。
オンラインだから認められないというわけではありません。
ハローワークや公的機関、許可・届出のある職業紹介機関などが実施するオンラインの職業相談や就職支援セミナーで、求職活動としての要件を満たしていれば実績として扱われる場合があります。
一方で、インターネット上にある一般的な就職解説動画や、誰でも自由に視聴できる動画を見ただけでは、通常は求職活動実績とは考えにくいでしょう。
オンライン活動では次の点を確認しましょう。
- 誰が主催しているのか
- 就職支援を目的とする内容か
- 参加者を確認する仕組みがあるか
- 受講証明や参加履歴が残るか
- 求職活動実績になる旨が案内されているか
オンラインセミナーの取扱いは、実施方法や主催者によって判断が分かれることがあります。
参加してから「実績になりません」と言われると困るため、実績目的で利用する場合は事前に主催者や管轄ハローワークへ確認してください。
また、 再就職に役立つ国家試験や検定などの資格試験を実際に受験した場合 も、求職活動実績として認められることがあります。
ポイントは「勉強していること」ではなく、再就職に資する資格試験を実際に受験したことです。
資格のテキストを購入した、自宅で勉強した、資格サイトへ登録したというだけでは、通常は資格試験の受験実績とはなりません。
さらに、その資格が再就職とどのように関係するかも重要です。
希望する仕事とまったく関係のない趣味的な検定まで一律に求職活動実績になるとは考えない方がよいでしょう。
資格試験やオンラインセミナーは個別判断になりやすいため、受験票、参加証明、申込メールなど、活動を確認できる資料は認定が終わるまで保存しておくことをおすすめします。
求職活動実績の作り方で迷うケース
求職活動実績では、「何をすれば1回になるのか」だけでなく、「これは実績になると思っていたのに認められなかった」というケースへの注意も必要です。
特に求人検索、転職サイトへの登録、同じ日の活動、認定日直前の行動は間違いやすいため、具体例で確認していきます。
求人検索やサイト登録だけでは足りない
求職活動実績について最も誤解されやすいポイントの一つが、求人検索です。
ハローワークの求人検索、新聞や求人情報誌の確認、インターネットで求人を検索しただけでは、原則として求職活動実績にはなりません。
転職サイトについても同様で、サイトに会員登録しただけ、プロフィールを入力しただけ、求人情報を保存しただけでは、通常は実績として認められません。
| 行動 | 一般的な取扱い |
|---|---|
| 求人サイトを見るだけ | 実績にならない |
| ハローワークで求人検索だけする | 原則としてそれだけでは実績にならない |
| 転職サイトへ登録するだけ | 実績にならない |
| 知人に仕事を紹介してほしいと頼むだけ | 実績にならない |
| 求人へ実際に応募する | 実績になる |
| 職業紹介機関の担当者と具体的に相談する | 実績になる可能性がある |
制度が求めているのは、単に情報収集をしたことではなく、 就職しようとする意思を具体的かつ客観的に確認できる積極的な活動 です。
たとえば、求人検索をした後に気になる求人についてハローワークで職業相談を受ければ、職業相談として求職活動実績になります。
求人サイトで見つけた会社に実際に応募すれば、求人応募として実績になります。
また、民間の転職エージェントや派遣会社については、単なる登録ではなく、担当者との面談や職業相談、具体的な求人紹介などのやり取りまで進めることがポイントです。
「たくさん求人を見たから活動した感覚はある」という気持ちは分かりますが、失業認定では感覚ではなく制度上の求職活動に該当するかで判断されます。
検索だけで終わらせず、応募や相談など次の行動まで進めるようにしましょう。
求職活動の範囲については、 ハローワークインターネットサービスの雇用保険の具体的な手続き でも確認できます。
同じ日の活動は複数回に数えない

「2回必要なら、同じ日に職業相談を2回すればよいのではないか」と考える方もいますが、 同じ日に同じ内容の活動を繰り返しても、通常は複数回の実績にはなりません。
たとえば、午前中にハローワークで職業相談を行い、その日の午後にもう一度同じような職業相談をしたとしても、2回分として扱われるとは考えない方がよいでしょう。
実務上、2回の求職活動実績が必要なのであれば、 可能であれば活動日を分けておくのが最も分かりやすく確実 です。
ただし、「同じ日に行った活動は絶対に1回まで」という意味ではありません。
職業相談に続いて職業紹介を受けた場合、職業相談と就職支援セミナーを組み合わせた場合、企業説明会で複数企業と個別面談を行った場合など、一連の活動でも複数回の実績として扱われるケースがあります。
具体的な数え方は活動内容や管轄ハローワークの運用を確認してください。
つまり、「同じ日に2つ何かをすれば自動的に2回」という考え方も、「同じ日は何をしても絶対に1回」という考え方も、安全とはいえません。
認定日まで日数に余裕があるのであれば、1日目に職業相談、別の日に求人応募というように日を分ければ、数え方について迷いにくくなります。
私が相談を受ける場合も、認定日まで時間があるなら無理に同日にまとめず、再就職活動として自然なスケジュールを組むようお伝えします。
求職活動実績はスタンプを集める制度ではなく、あくまで再就職に向けた活動を確認するためのものだからです。
認定日前に実績が足りない場合の対応
「認定日が近いのに、求職活動実績があと1回足りません」という相談は実際によくあります。
まず確認するのは、 今回の認定対象期間と、自分がすでに行った求職活動の回数 です。
記憶だけで判断せず、失業認定申告書、応募メール、セミナーの参加記録などを確認しましょう。
それでも1回足りないのであれば、認定日の前日までにハローワークで職業相談を受ける方法が分かりやすい対応です。
応募したい求人があれば、実際に求人へ応募する方法もあります。
認定日前の確認手順
- 今回の認定対象期間を確認する
- 必要な求職活動回数を確認する
- すでに行った活動を失業認定申告書へ整理する
- 足りない場合は認定日の前日までに実際の求職活動を行う
たとえば、認定日まで10日あり、通常の2回が必要なのにまだ0回であれば、早めにハローワークで職業相談を行い、別の日に求人へ応募するなどの方法が考えられます。
一方、認定日の前日になって2回とも不足している場合には、同じ日に行った複数の活動が必ず2回として認められるとは限りません。
自己判断で活動を組み合わせるのではなく、管轄ハローワークへ確認してください。
認定日当日になってから今回分の実績を作ることはできません。
認定対象期間は原則として認定日の前日で終了しているためです。
必要な求職活動実績が不足していると、その認定対象期間について失業の認定を受けられず、基本手当が支給されないことがあります。
後から架空の活動を追加して申告することは絶対に避けてください。
なお、「その認定期間に支給されなかった金額が、そのまま次回まとめて上乗せされる」と単純に考えることもできません。
所定給付日数と受給期間にはそれぞれルールがあり、受給期間は原則として離職日の翌日から1年間です。
個別の支給可能日数についてはハローワークで確認してください。
失業手当を受け始めた段階で、認定日と必要な求職活動回数をスマートフォンのカレンダーなどに登録しておくと、このような事態をかなり防げます。
虚偽の求職活動実績は不正受給になる

求職活動実績が足りないからといって、 実際には行っていない職業相談や求人応募を失業認定申告書に記載してはいけません。
ハローワークは、申告された求職活動について、利用した機関などへ問い合わせて事実確認を行うことがあります。
「確認されないだろう」と考えて実績を作ったことにするのは非常にリスクが高い行為です。
実際に行っていない求職活動を申告し、基本手当を受けようとした場合には、不正受給として扱われる可能性があります。
不正受給と判断された場合
- 不正行為後の基本手当等が支給停止となることがある
- 不正に受給した金額の返還を求められる
- 返還額とは別に、不正受給額の2倍以下の納付を命じられることがある
返還と追加の納付を合わせ、いわゆる「3倍返し」と表現されることがあります。
ただし、具体的な処分は個別の事実関係によって判断されます。
求職活動実績が足りなかったのであれば、足りなかった事実をそのまま申告することが基本です。
「1回くらい書いても分からないだろう」と考えるより、認定日前の段階でハローワークに相談した方がはるかに安全です。
また、求人応募についても、応募する意思がまったくない企業へ形式的に大量応募することを勧めるものではありません。
基本手当は、本当に再就職を目指して活動している人を支える制度です。
求職活動実績の作り方を考えるときも、「どうすれば形だけ整えられるか」ではなく、「再就職に向けた活動の中で、どの行動が実績として認められるか」という順番で考えることが重要です。
求職活動実績の作り方を事前に確認する
求職活動実績の作り方で重要なのは、認定日の直前に慌てて回数を作ることではなく、 認定対象期間が始まった段階で必要回数を確認し、実際の再就職活動を予定に入れておくこと です。
通常の認定では原則2回以上が基本です。
初回認定や給付制限がある場合には必要回数が変わるため、雇用保険受給資格者のしおりやハローワークから受けた説明を確認してください。
求職活動実績の作り方を最後に整理します。
- 通常の認定対象期間では原則2回以上を確認する
- ハローワークの職業相談や求人応募は代表的な実績になる
- 求人検索や転職サイトへの登録だけでは原則として実績にならない
- オンラインセミナーや資格試験は対象になるか事前に確認する
- 同じ日に活動をまとめず、余裕があれば日を分ける
- 実際に行っていない活動は絶対に申告しない
特に、認定日をスマートフォンのカレンダーに登録するときに、「認定日の1週間前までに2回の活動を終える」といった自分なりの期限も一緒に設定しておくと管理しやすくなります。
失業手当そのものの受給条件、申請から認定までの全体像を確認したい場合は、 失業手当のもらい方と申請手順 もあわせて確認すると手続き全体を整理できます。
なお、求職活動実績の具体的な取扱いは、活動内容や認定対象期間、給付制限の有無などによって異なる場合があります。
特にオンラインでの活動や同日に複数の活動を行った場合などは、管轄ハローワークの判断を確認することが大切です。
正確な情報は公式サイトをご確認ください。
また、個別事情によって判断が分かれる場合がありますので、最終的な判断は専門家にご相談ください。