社会保険・年金

厚生年金の同日得喪とは?対象者・手続き・添付書類を実務で確認

こんにちは。

もりおか社会保険労務士事務所、社会保険労務士の川熊です。

厚生年金の同日得喪は、60歳以上の従業員が定年などで退職した後、1日の空白もなく同じ会社に再雇用される場合に、資格喪失届と資格取得届を同時に提出する取扱いです。

同日得喪を行うと、再雇用された月から再雇用後の給与に応じた標準報酬月額に決定できます。

定年後の再雇用で給与を大きく引き下げる会社では、社会保険料を再雇用後の賃金水準へ早く合わせられる点が大きな特徴です。

ただし、60歳になれば自動的に行う手続きではありません。

退職と再雇用の事実、年齢、雇用関係の継続状況を確認したうえで、必要な添付書類をそろえる必要があります。

この記事では、厚生年金の同日得喪の対象者から、資格喪失届・資格取得届の提出方法、添付書類、電子申請、健康保険や在職老齢年金への影響まで、企業の労務担当者が実務で確認したいポイントを順番に整理します。

  • 厚生年金の同日得喪を利用できる対象者
  • 再雇用後の標準報酬月額が変わる仕組み
  • 資格喪失届・資格取得届と添付書類の実務
  • 健康保険や在職老齢年金への影響と注意点

厚生年金の同日得喪とは?対象・手続き・添付書類を解説

厚生年金の同日得喪とは何か

厚生年金の同日得喪を理解するうえでは、まず「退職したものの、翌日から同じ会社で働き続ける」という定年後再雇用の特殊性を押さえる必要があります。

通常であれば雇用が継続している限り標準報酬月額はすぐには変わりませんが、一定の継続再雇用については使用関係がいったん中断したものとして取り扱うことができます。

ここでは、対象となる従業員、標準報酬月額への効果、随時改定や同月得喪との違いを整理します。

60歳以上の継続再雇用が対象

厚生年金の同日得喪の対象となるのは、原則として 60歳以上の厚生年金保険の被保険者が退職し、1日の空白もなく同じ事業所に再雇用される場合 です。

典型的なのは、就業規則で60歳定年を定めている会社で、3月31日に定年退職し、翌日の4月1日から嘱託社員などとして再雇用するケースです。

この場合、通常の退職であれば4月1日が資格喪失日になりますが、同じ4月1日を新たな資格取得日として、資格喪失と資格取得を同時に処理できます。

同日得喪の基本的な対象

  • 資格取得日時点で60歳以上である
  • いったん退職している
  • 退職後、継続して同じ事業所に再雇用される
  • 再雇用後も社会保険の加入要件を満たしている

以前は特別支給の老齢厚生年金の受給権者などに対象が限定されていましたが、2013年4月以降は対象が拡大され、現在は老齢厚生年金を受給しているかどうかにかかわらず、60歳以上の継続再雇用者が対象となります。

また、正社員に限られる制度ではありません。

再雇用後がパートやアルバイトという名称であっても、厚生年金保険の被保険者となる勤務条件であれば対象になり得ます。

一方、退職日の翌日から再雇用されず、 退職と再雇用の間に1日でも空白がある場合は、ここでいう同日得喪ではありません。

ただし、契約の間が1日から数日空いても、次の契約があらかじめ予定されていて実質的に使用関係が続いている場合は、資格を喪失させずに扱います(同日得喪ではなく、資格がそのまま続きます)。空白の有無だけで機械的に喪失・取得と処理せず、実態で判断してください。

定年退職の年齢と継続雇用のルール は労働法上の定めで、同日得喪はその再雇用に伴う社会保険の手続きです。

なお、有期雇用契約の単なる更新など、形式上の「退職」と継続再雇用の関係が明確でないケースは、実態によって判断が分かれる可能性があります。

制度を利用できるか判断しにくい場合は、管轄の年金事務所へ事前に確認しておくのが安全です。

再雇用月から標準報酬月額を変更

再雇用月から標準報酬月額を変更

同日得喪を行う大きな目的は、 再雇用された月から、再雇用後の給与に応じた標準報酬月額に決定できること です。

定年後再雇用では、「仕事内容は大きく変わらないものの、月給は定年前より下がる」という設計が珍しくありません。

ところが、単に同じ雇用関係の中で給与を下げただけでは、それまでの標準報酬月額が直ちに変更されるわけではありません。

そこで、60歳以上の退職後継続再雇用については、実際には同じ会社で勤務を続けていても、社会保険上は使用関係がいったん中断したものとして資格を喪失し、その日に改めて資格を取得する取扱いが認められています。

項目 定年前 同日得喪後
雇用関係 定年前の雇用契約 再雇用後の雇用契約
給与 定年前の給与 再雇用後の給与
標準報酬月額 従前の標準報酬月額 再雇用後の報酬で決定
反映時期 従前どおり 再雇用された月から

たとえば、定年前の月給が40万円で、再雇用後に25万円程度へ変更されたとします。

同日得喪を行えば、再雇用後の報酬を基礎として資格取得時の標準報酬月額が決定されるため、再雇用月から社会保険料を新しい報酬水準へ合わせることができます。

実務では、給与計算を始めてから「再雇用したのに社会保険料が高いままなのはなぜか」と疑問になるケースがあります。

同日得喪を予定しているのであれば、定年日を迎える前に再雇用契約と社会保険手続きをセットで確認しておくことが重要です。

厚生年金は国民年金とは別々に存在する完全に独立した制度ではなく、公的年金の2階部分に当たります。

厚生年金と国民年金の違い は、加入者の範囲と保険料の決まり方にあります。

随時改定との違いと手続きの効果

同日得喪と比較されることが多いのが、標準報酬月額の 随時改定(月額変更) です。

どちらも給与の変化に応じて標準報酬月額が変わる仕組みですが、改定される時期が大きく異なります。

一般的な随時改定では、固定的賃金に変動があり、変動後3か月間の報酬を確認したうえで、従前の標準報酬月額との間に原則として2等級以上の差が生じるなどの要件を満たした場合に、4か月目から標準報酬月額を変更します。

比較項目 同日得喪 随時改定
主な場面 60歳以上の退職後継続再雇用 昇給・降給など固定的賃金の変動
資格 いったん喪失して同日に再取得 資格を継続
標準報酬月額の変更 再雇用月から 原則として変動月から4か月目
主な要件 60歳以上の継続再雇用 固定的賃金変動・2等級差など

随時改定では、変動月から引き続く3か月の支払基礎日数についても要件があります。

一般の被保険者は3か月とも17日以上、一定の短時間労働者は11日以上であることなどを確認します。

一方、同日得喪ではその3か月を待たず、資格取得時の報酬として標準報酬月額を決定します。

そのため、 定年再雇用で給与が大きく下がる場合に、社会保険料を早い段階から再雇用後の賃金へ対応させられる のが実務上の大きな効果です。

ただし、同日得喪は単なる月額変更の前倒し制度ではありません。

「60歳以上の従業員がいったん退職し、継続して再雇用される」という事実が前提です。

給与を下げたいからという理由だけで任意に資格を切り替えられる制度ではありません。

同日得喪と同月得喪の違い

同日得喪と同月得喪の違い

「同日得喪」と「同月得喪」は名称が似ていますが、社会保険実務ではまったく別の話です。

検索していると両者が混在しやすいため、ここは分けて覚えておくことをおすすめします。

同日得喪 は、この記事で解説しているように、60歳以上の従業員を退職後に継続再雇用する際、資格喪失日と新たな資格取得日を同じ日にする取扱いです。

これに対して 同月得喪 は、社会保険の資格を取得した月と資格を喪失した月が同じになるケースを指します。

たとえば、月の途中に入社して、その同じ月の途中で退職した場合などが該当します。

名称は似ていますが、確認している論点が違います。

  • 同日得喪:60歳以上の継続再雇用と標準報酬月額の切替え
  • 同月得喪:資格取得月と資格喪失月が同じ場合の保険料などの取扱い

定年後再雇用の手続きを調べている場合に重要なのは前者です。

「同じ月に喪失と取得をするから同月得喪だろう」と考えると論点がずれてしまいます。

実務では、資格取得日・資格喪失日という「日付」と、保険料をどの月について負担するかという「月単位」の考え方が混在すると分かりにくくなります。

まずは、同日得喪は継続再雇用に関する特別な取扱い、と整理すると理解しやすいでしょう。

給与が下がらない場合は手続き不要

同日得喪は、60歳以上の従業員を再雇用したからといって、必ず利用しなければならない手続きではありません。

日本年金機構では、60歳以上の退職後継続再雇用者について、使用関係がいったん中断したものとみなし、資格喪失届と資格取得届を提出する 取扱いが可能 としています。

そのため、再雇用後も給与額が変わらず、標準報酬月額を切り替える実益がない場合には、あえて同日得喪を行う必要性は通常高くありません。

「60歳になった=同日得喪」ではありません。

年齢だけで処理するのではなく、実際に退職して再雇用されるのか、再雇用後の報酬がどう変わるのかを確認して判断します。

逆に、定年後再雇用で月給が大きく下がるにもかかわらず同日得喪を行わない場合は、標準報酬月額がすぐには変わらず、随時改定の要件を満たすまで従前の標準報酬月額が続くことがあります。

会社側から見ると社会保険料の会社負担にも影響するため、再雇用契約を作成する段階で検討しておきたい事項です。

ただし、「保険料を下げるためだけに形式的な退職を作る」という考え方ではなく、実際の定年退職と継続再雇用の事実に沿って処理することが前提になります。

厚生年金の同日得喪の手続きと注意点

対象者であることを確認したら、次は実際の届出です。

同日得喪では資格喪失届だけ、または資格取得届だけを提出するのではなく、両方を一体として処理します。

また、通常の資格取得・資格喪失とは異なり、退職と継続再雇用の事実を確認できる添付書類も重要です。

書類の不足や備考欄の記載漏れは返戻につながりやすいため、提出前に確認しておきましょう。

資格喪失届と資格取得届を同時提出

同日得喪を行う場合は、 被保険者資格喪失届と被保険者資格取得届を同時に提出 します。

資格取得届だけを新しい給与額で提出すればよいわけではありません。

たとえば3月31日を定年退職日とし、4月1日に継続再雇用する場合は、資格喪失日を4月1日、再取得日も4月1日として処理します。

資格喪失届・資格取得届はいずれも、原則として 事実発生から5日以内 に提出します。

実際の提出方法には電子申請、郵送、窓口持参などがあります。

実務で確認する基本手順

  • 定年退職日を確認する
  • 再雇用開始日が退職日の翌日であることを確認する
  • 再雇用後も社会保険の加入要件を満たすか確認する
  • 再雇用後の報酬月額を確認する
  • 資格喪失届と資格取得届を作成する
  • 退職・再雇用を確認できる書類を添付する

特に注意したいのが資格喪失届の備考欄です。

「2.退職後の継続再雇用者の喪失」に○を付けます。

日本年金機構も、この部分の記入漏れを届出不備の事例として案内しています。

一見すると小さな記載事項ですが、ここが抜けると通常の退職による資格喪失なのか、継続再雇用による同日得喪なのか判断できません。

私も社会保険手続きを確認するときは、日付だけでなく備考欄までセットで確認するようにしています。

同日得喪で必要となる添付書類

同日得喪で必要となる添付書類

厚生年金の同日得喪では、退職したことと、その後継続して再雇用されたことを客観的に確認できる書類を添付します。

日本年金機構が示している基本的な組み合わせは、次のいずれかです。

添付書類は次のいずれか

  • 退職日を確認できる就業規則・退職辞令などの写しと、継続再雇用を確認できる雇用契約書などの写し
  • 退職日と再雇用日を記載した事業主の証明書

前者を選ぶ場合は、片方だけではなく、 退職の事実を確認できる書類と再雇用の事実を確認できる書類の両方 をそろえます。

たとえば、会社の就業規則に「満60歳に達した月の末日をもって定年退職とする」と明確に定められており、再雇用後の雇用契約書に翌日からの契約期間が記載されていれば、退職から再雇用までの流れを確認しやすくなります。

反対に、就業規則を見ても退職日が分からない、雇用契約書の開始日が曖昧、といった状態では確認に時間がかかる可能性があります。

この添付書類の組み合わせは、 日本年金機構の継続再雇用に関する案内 に掲載されています。

法人の役員が退任後、継続して嘱託社員などとして再雇用される場合は、役員規程や取締役会の議事録など役員を退任したことが分かる書類と、再雇用されたことが分かる雇用契約書(または継続再雇用に関する事業主の証明)を添付します。

一般従業員と同じ書類だけで判断せず、実態に合わせて確認してください。

事業主の証明書で確認する事項

就業規則・退職辞令と雇用契約書をそれぞれ添付する代わりに、 継続再雇用に関する事業主の証明書 を添付する方法もあります。

事業主の証明書には決められた様式が必須というわけではありませんが、少なくとも「いつ退職したのか」「いつ再雇用されたのか」が確認できる内容にする必要があります。

証明書で特に重要な日付

  • 退職日
  • 再雇用された日

たとえば、3月31日退職・4月1日再雇用であれば、その2つの日付を明確に記載します。

この連続関係が、退職後1日の間もなく再雇用されたことを確認する重要な材料になります。

実務では、「定年により退職した」「翌日から継続再雇用した」という事情も分かるようにしておくと、何を証明している書類なのかが明確になります。

事業主証明を利用できるからといって、社内の雇用契約自体を曖昧にしてよいわけではありません。

社会保険手続きとは別に、会社と従業員との間では再雇用後の契約期間、賃金、労働時間、職務内容などを雇用契約書や労働条件通知書で明確にしておくことが重要です。

特に中小企業では、「毎年同じように再雇用しているから」という理由で前年の書式をそのまま使い、日付や給与額だけ変更しているケースがあります。

同日得喪では日付関係が重要ですので、退職日と再雇用開始日の整合性は毎回確認してください。

同日得喪を電子申請する方法

厚生年金の同日得喪は電子申請にも対応しています。

資格喪失届と資格取得届をそれぞれ作成し、必要な添付書類も電子データとして提出できます。

日本年金機構では、継続再雇用の確認書類について、 PDF形式やJPEG形式などの画像ファイルを添付データとして提出できる と案内しています。

そのため、就業規則の該当部分、退職辞令、雇用契約書、事業主証明書などを電子化して添付すれば、紙で別送する必要がないケースがあります。

電子申請でも添付書類が不要になるわけではありません。

資格喪失届と資格取得届のデータだけ送信し、退職・継続再雇用を確認できる資料を添付し忘れないようにしてください。

また、電子申請では入力内容をそのまま送信できる分、紙の届書のように全体を一覧して確認しないまま提出してしまうことがあります。

資格喪失日と資格取得日、再雇用後の報酬月額、備考欄、添付ファイルを送信前に確認することが大切です。

特に資格喪失届の「退職後の継続再雇用者」に関する入力・選択漏れは注意したいポイントです。

利用している給与計算ソフトや社会保険手続きソフトによって画面構成は異なりますので、ソフト上の名称だけに頼らず、最終的に日本年金機構へどの内容が送信されるのか確認してください。

なお、労務ソフトごとの具体的な操作方法は製品やバージョンによって変わります。

操作方法が不明な場合は、利用しているシステムのマニュアルやサポート窓口で確認してください。

健康保険と在職老齢年金への影響

健康保険と在職老齢年金への影響

同日得喪は厚生年金だけを切り替える手続きと考えがちですが、健康保険にも関係します。

また、年金を受給しながら働いている従業員の場合は、在職老齢年金にも影響する可能性があります。

健康保険も資格喪失と再取得を確認する

協会けんぽに加入している一般的なケースでは、健康保険と厚生年金保険の資格喪失届・資格取得届を一体として処理します。

資格確認書が交付されている人について、資格喪失時に返納が必要となる場合は、その取扱いも確認してください。

返納が必要な資格確認書を回収できない場合には、資格確認書回収不能届が必要になることがあります。

また、被扶養者がいる場合は、再取得後の扶養認定に関する手続きも確認が必要です。

健康保険組合に加入している会社では、必要書類や処理方法が組合ごとに異なることがありますので、加入している健康保険組合へ確認してください。

保険料が下がる一方で給付にも影響する

再雇用後の標準報酬月額が下がれば、一般的には本人が負担する健康保険料・厚生年金保険料と、会社が負担する社会保険料も下がります。

ただし、メリットだけを説明するのは適切ではありません。

標準報酬月額は社会保険料だけでなく、社会保険給付を計算する基礎にも使われる からです。

たとえば、健康保険の傷病手当金や出産手当金は、一定期間の標準報酬月額を基礎に計算します。

そのため、標準報酬月額が低くなった後の期間が計算対象に含まれれば、給付額に影響する場合があります。

また、再雇用後に納める厚生年金保険料の基礎となる標準報酬月額が低くなれば、その期間について将来の老齢厚生年金額の計算に反映される報酬も低くなります。

定年前までの加入記録が消えるわけではありませんが、再雇用後の期間については新しい標準報酬月額を基礎に計算されます。

在職老齢年金の計算にも関係する

老齢厚生年金を受けながら働いている場合は、在職老齢年金にも注意が必要です。

在職老齢年金では、基本月額と 総報酬月額相当額 を使って支給停止の有無を判定します。

総報酬月額相当額は、おおむね次の考え方です。

総報酬月額相当額

その月の標準報酬月額 + その月以前1年間の標準賞与額の合計 ÷ 12

同日得喪によって標準報酬月額が下がれば、総報酬月額相当額にも反映されるため、在職老齢年金の支給停止額が変わる可能性があります。

2026年度は、老齢厚生年金の基本月額と総報酬月額相当額の合計が 65万円 以下であれば、原則として在職老齢年金による支給停止はありません。

65万円を超える場合は一定の計算により老齢厚生年金の一部または全部が支給停止される場合があります。

65万円は2026年度の支給停止調整額です。

支給停止調整額は年度によって改定される可能性がありますので、将来も同じ金額が続くとは限りません。

年金をもらいながら働ける収入の基準 は、この基本月額と総報酬月額相当額の合計で決まります。

高年齢雇用継続給付は別の手続き

定年後再雇用で給与が下がった場合には、雇用保険の高年齢雇用継続給付が関係することもあります。

しかし、これは厚生年金の同日得喪とは別制度です。

同日得喪の届出を日本年金機構へ行ったからといって、高年齢雇用継続給付の申請まで完了するわけではありません。

対象になる場合は、雇用保険についてハローワークへの手続きを別途確認します。

なお、2025年4月1日以降に新たに受給資格を満たす一定の人については、高年齢雇用継続給付の最大支給率が従来の15%から10%へ変更されています。

具体的な受給要件や支給額は個別に確認してください。

厚生年金の同日得喪で迷わない整理

最後に、厚生年金の同日得喪について実務で確認する順番を整理します。

  • 対象者が資格取得日時点で60歳以上か確認する
  • 実際に退職し、翌日から継続再雇用されるか確認する
  • 再雇用後も社会保険の加入対象になるか確認する
  • 再雇用後の給与額と標準報酬月額への影響を確認する
  • 資格喪失届と資格取得届を同時に作成する
  • 資格喪失届の継続再雇用に関する備考欄を確認する
  • 退職と再雇用を確認できる添付書類を準備する
  • 健康保険・被扶養者・雇用保険の手続きも確認する

特に重要なのは、 同日得喪は「60歳になったときの手続き」ではなく、「60歳以上の人が退職後、間を空けずに継続再雇用される場合の取扱い」 だという点です。

また、最大の効果は、再雇用後の給与に応じた標準報酬月額を再雇用月から適用できることです。

通常の随時改定のように3か月の報酬を確認して4か月目まで待つ必要がありません。

その一方で、標準報酬月額が下がれば社会保険料だけではなく、一定の健康保険給付や将来の厚生年金額、在職老齢年金の計算にも関係します。

会社側では保険料だけを見て判断するのではなく、本人にも影響を説明したうえで処理することをおすすめします。

同日得喪が利用できるかどうかは、年齢、退職と再雇用の事実関係、雇用契約、社会保険の加入要件などによって判断します。

有期契約の更新など、退職と継続再雇用の関係が明確でないケースでは、年金事務所へ確認してから手続きを進めるのが安全です。

社会保険や年金制度は法改正や年度改定によって取扱いや金額が変わることがあります。

正確な情報は公式サイトをご確認ください 。

個別の雇用契約や社会保険の適用関係まで含めて判断が必要な場合は、 最終的な判断は専門家にご相談ください 。

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