こんにちは。
もりおか社会保険労務士事務所、社会保険労務士の川熊です。
雇用保険適用事業所廃止届は、会社や事業所を廃止したときだけでなく、雇用保険の被保険者がいなくなり、雇用保険の適用事業所としての要件を満たさなくなった場合にも関係する手続きです。
廃業や会社の解散、支店・営業所の閉鎖では、従業員の退職手続き、社会保険、労働保険、税務など複数の手続きが同時に発生するため、雇用保険適用事業所廃止届まで意識が回らないことがあります。
また、会社自体は残っていても、雇用保険の被保険者が全員いなくなったことで手続きが必要になるケースもあります。
この記事では、どのような場合に雇用保険適用事業所廃止届が必要になるのか、提出期限や提出先、添付書類、資格喪失届との関係、電子申請、健康保険・厚生年金保険の適用事業所全喪届との違いまで、事業主や人事労務担当者が実際に手続きを進める際の流れに沿って整理します。
- 雇用保険適用事業所廃止届が必要になるケース
- 提出期限と管轄ハローワークの考え方
- 添付書類と資格喪失届・離職証明書の扱い
- 電子申請と適用事業所全喪届との違い

雇用保険適用事業所廃止届とは
雇用保険適用事業所廃止届は、雇用保険の適用事業所として登録されている事業所が、事業の廃止などによって適用事業所ではなくなったことをハローワークへ届け出るための書類です。
名称から会社を廃業した場合だけの手続きと考えやすいのですが、実務では「事業所が存在するか」だけではなく、 その事業所に雇用保険の被保険者がいるか という視点も重要になります。
提出が必要になる主なケース
雇用保険適用事業所廃止届が必要になる代表的なケースは、会社そのものを廃業・解散した場合、支店や営業所など一つの事業所を閉鎖した場合、事業を休止して雇用保険の適用事業所としての実態がなくなった場合などです。
たとえば、本社と支店のそれぞれが雇用保険上の適用事業所として登録されている会社で、支店だけを閉鎖するケースがあります。
この場合、会社全体が存続していても、廃止する支店については雇用保険上の廃止手続きが必要になることがあります。
また、会社や店舗そのものを閉鎖していなくても、雇用保険の被保険者を雇用しなくなったことによって、廃止届の対象となる場合があります。
ここは中小企業では迷いやすいポイントです。
| 状況 | 廃止届の検討 | 実務上の確認事項 |
|---|---|---|
| 会社を解散・廃業する | 必要 | 全被保険者の資格喪失手続きも確認 |
| 支店・営業所を閉鎖する | 必要となる場合がある | その拠点が独立した適用事業所か確認 |
| 事業を休止する | 必要となる場合がある | 休止の実態や再開見込みを確認 |
| 被保険者が全員いなくなる | 必要となる場合がある | 残る従業員の雇用保険加入要件を確認 |
特に注意したいのは、単に「店舗を閉める」「会社を解散する」という登記上・事業上の出来事だけで判断しないことです。
雇用保険では、その事業所でどのように労働者を雇用しているのかも確認する必要があります。
実務上のポイント
廃止する事業所に雇用保険の被保険者が残っている場合は、廃止届だけでは手続きは完結しません。
従業員ごとの資格喪失手続きとセットで整理しましょう。
反対に、事業所の名称や所在地が変わっただけで事業を継続する場合には、廃止届ではなく別の変更手続きになることがあります。
名称・所在地などの変更については、 雇用保険事業主事業所各種変更届の書き方|提出先と期限を実務で確認 で詳しく整理しています。
被保険者がいなくなった場合

雇用保険適用事業所廃止届を考えるうえで重要なのが、 事業所は残っているものの、雇用保険の被保険者が1人もいなくなったケース です。
典型的なのは、従業員が全員退職したケースです。
ただし、会社の代表者や役員だけが残っている場合、あるいは短時間勤務の従業員だけになった場合など、建物や法人そのものは存在していても雇用保険の被保険者がいなくなることがあります。
雇用保険では、原則として週の所定労働時間が20時間以上であり、31日以上引き続き雇用されることが見込まれるなど、一定の要件を満たした労働者が被保険者となります。
そのため、在籍している従業員がいるからといって、必ず雇用保険の被保険者がいるとは限りません。
たとえば、これまで正社員3名を雇用していた事業所で3名全員が退職し、その後は週10時間程度勤務する短時間のアルバイトだけが残ったとします。
事業そのものは続いていても、そのアルバイトが雇用保険の加入要件を満たさなければ、雇用保険上の被保険者がゼロになる可能性があります。
被保険者がゼロになった時点を確認しましょう。
最後の被保険者が退職した日、労働条件が変更されて加入要件を満たさなくなった日など、どの時点で適用関係が変わったのかを整理する必要があります。
一方で、一時的に被保険者がいなくなるだけで、直後に新たな従業員を採用する予定があるなど、具体的な事情によって取扱いの確認が必要になることもあります。
私はこのようなケースでは、現在の従業員構成だけを見るのではなく、最後の被保険者の喪失日、事業継続の状況、今後の雇用予定まで整理したうえで管轄ハローワークへ確認することをおすすめしています。
従業員ゼロとの違い
雇用保険適用事業所廃止届では、 従業員がゼロであることと、雇用保険の被保険者がゼロであることを分けて考える 必要があります。
従業員が1人もいなければ、通常は雇用保険の被保険者もいません。
しかし、「従業員がいる=雇用保険の被保険者もいる」とは限りません。
たとえば、所定労働時間が短く雇用保険の加入要件を満たさないパート・アルバイトだけになった場合、従業員は在籍していても雇用保険上の被保険者はいない状態になります。
また、原則として雇用保険の被保険者とならない事業主本人や一定の役員だけが残るケースも同様に整理が必要です。
| 事業所の状態 | 従業員 | 雇用保険被保険者 | 確認ポイント |
|---|---|---|---|
| 全員退職 | 0人 | 0人 | 廃止届と資格喪失手続きを確認 |
| 短時間勤務者のみ在籍 | あり | 0人の場合あり | 各人の加入要件を確認 |
| 代表者・役員のみ | 状況による | 0人の場合あり | 被保険者資格の有無を確認 |
| 加入要件を満たす従業員が在籍 | あり | あり | 通常は適用関係が継続 |
実務では、給与台帳の人数だけを見て判断するのではなく、労働契約書や勤務時間などから、一人ひとりが雇用保険の被保険者に該当するかを確認します。
特に、正社員が全員退職した後にパートだけが残るケースでは注意が必要です。
「まだ従業員がいるから廃止手続きは関係ない」と思い込まず、残った人の週所定労働時間や雇用見込みを確認してください。
雇用保険と健康保険・厚生年金保険では加入要件や事業所の考え方が異なります。
雇用保険の被保険者がゼロになったからといって、社会保険についても自動的に同じ結論になるわけではありません。
提出期限は翌日から10日以内

雇用保険適用事業所廃止届の提出期限は、原則として 事業所を廃止した日の翌日から起算して10日以内 です。
被保険者を雇用しなくなったことによって廃止手続きを行う場合も、事実が発生した日を基準として早めに確認することが重要です。
たとえば、9月30日をもって事業所を廃止した場合は、10月1日から日数を数えて手続きを進めるイメージです。
実際の期限計算では休日などが関係する場合もあるため、期限ぎりぎりまで待つのではなく、廃止日が決まった段階から必要書類を準備しておくのが安全です。
廃業や支店閉鎖の場面では、従業員の退職、離職票、健康保険・厚生年金保険、労働保険、税務、登記、取引先への連絡などが一斉に発生します。
そのため、10日という期限は意外と短く感じます。
廃止日が決まったら、退職手続きと並行して準備してください。
最後の給与計算が終わってからすべてを始めるのではなく、廃止予定日、退職日、資格喪失日、必要書類を事前に一覧化しておくと手続き漏れを防ぎやすくなります。
また、最後の被保険者が退職した日と会社の解散日が一致するとは限りません。
たとえば、8月31日に従業員が全員退職し、法人の解散日が9月30日というケースもあります。
この場合、どの日を雇用保険上の事実発生日として扱うべきか、実態に即して確認する必要があります。
「法人がまだ存在しているから大丈夫」と考えているうちに、雇用保険上は先に手続きが必要になっていることもあります。
特に事業終了のスケジュールが複雑な場合には、早い段階で管轄ハローワークや社会保険労務士へ確認すると安心です。
提出先は管轄ハローワーク
雇用保険適用事業所廃止届の提出先は、原則として 廃止対象となる事業所の所在地を管轄するハローワーク です。
ここで間違えやすいのが、会社の本店所在地と廃止する事業所の所在地が異なるケースです。
たとえば、盛岡市に本社があり、別の市町村に独立した雇用保険適用事業所として登録された営業所がある会社で、その営業所を閉鎖するとします。
この場合、単純に本社を管轄するハローワークへ提出すればよいとは限りません。
どのハローワークが管轄するかは、雇用保険適用事業所番号や過去の届出控えなどから確認できます。
特に複数の店舗や営業所を運営している会社では、それぞれが独立した適用事業所なのか、本社で一括して管理しているのかを先に整理してください。
「会社の住所」ではなく「廃止する適用事業所」を基準に考えます。
本社と支店で管轄が異なる場合があるため、過去の設置届や雇用保険関係の通知書に記載された事業所番号を確認しておくとスムーズです。
また、会社を廃業する場合にはハローワーク以外にも、労働基準監督署・労働局、年金事務所、税務署、法務局など複数の行政機関が関係する可能性があります。
窓口が一つにまとまっているわけではないため、「ハローワークに廃止届を提出したから会社関係の手続きは全部終わった」と考えないよう注意してください。
雇用保険の適用事業所を新たに設置したときの手続きについては、 雇用保険適用事業所設置届とは?書き方・期限・必要書類を整理 で解説しています。
設置届と廃止届は、雇用保険上の事業所について開始時と終了時に行う、それぞれ別の手続きです。
雇用保険適用事業所廃止届の提出方法
廃止届を提出するときは、届出書だけを作成するのではなく、事業所を廃止した事実を確認できる書類や、在籍していた被保険者の資格喪失手続きも併せて整理します。
窓口への持参のほか電子申請にも対応しているため、自社の手続き方法に合わせて準備しましょう。
廃止届に必要な添付書類
雇用保険適用事業所廃止届では、届出内容だけでなく、 実際に事業所を廃止したことや、適用事業所としての要件を満たさなくなったことを確認できる資料 が重要になります。
法人が廃業・解散した場合には、登記事項証明書や閉鎖事項証明書などが代表的です。
個人事業や登記だけでは廃止の状況を確認できないケースでは、税務署へ提出した廃業関係の書類、賃金台帳、労働者名簿、出勤簿など、実態を確認できる資料を求められることがあります。
| 書類・資料 | 主な目的 |
|---|---|
| 雇用保険適用事業所廃止届 | 事業所の廃止を届け出る |
| 登記事項証明書・閉鎖事項証明書等 | 法人の解散・廃止等を確認する |
| 廃業届等 | 事業廃止の事実を確認する |
| 賃金台帳・労働者名簿・出勤簿等 | 従業員の退職や雇用実態を確認する |
| 資格喪失届 | 各被保険者の資格喪失を届け出る |
| 離職証明書 | 離職票発行などに必要な情報を届け出る |
雇用保険適用事業所台帳など、事業所の適用関係を確認できる資料を保管している場合は、手元に準備しておくと確認がスムーズです。
ただし、現在の公式案内では、廃止理由や事業所の状況、管轄ハローワークによって確認書類の案内が異なることがあります。
そのため、私は実務では「この書類だけを持っていけば必ず大丈夫」と決めつけるのではなく、廃止理由を整理したうえで、必要に応じて管轄ハローワークへ添付書類を事前確認するようにしています。
会社の解散、事業譲渡、支店閉鎖、被保険者ゼロなど、廃止理由によって事実確認に適した書類は異なります。
届出書を作る前に「なぜこの適用事業所を廃止するのか」を説明できるように整理しておくことが大切です。
最新の提出書類については、 厚生労働省の雇用保険手続き一覧 も確認してください。
資格喪失届と離職証明書の扱い

事業所を廃止する時点で雇用保険の被保険者がいる場合には、雇用保険適用事業所廃止届だけではなく、 各被保険者について雇用保険被保険者資格喪失届を提出する必要があります。
会社を廃業する場合であれば、通常は従業員も退職するため、複数人の資格喪失手続きが同時に発生します。
支店を閉鎖して従業員を本社へ異動させる場合には、単純な離職とは異なる手続きになることもあるため、従業員ごとに状況を分けて確認する必要があります。
実務では、廃止届だけを先に考えるのではなく、 その事業所に登録されている被保険者の処理をすべて確認してから廃止手続きを進める ことが重要です。
資格喪失の処理が残ったままでは、事業所の廃止処理を完結できないことがあります。
また、退職する従業員が離職票の交付を必要とする場合には、資格喪失届に加えて雇用保険被保険者離職証明書の作成も必要になります。
離職証明書では、離職理由、賃金支払基礎日数、賃金額などを記載するため、退職日直前になって慌てないよう、賃金台帳や出勤簿を準備しておきましょう。
離職理由は特に慎重に確認してください。
事業所の廃止に伴う離職なのか、本人都合による退職なのかなど、事実関係によって離職理由の取扱いが変わります。
会社側の都合だけで形式的に決めるのではなく、退職に至った経緯を客観的な資料とともに整理することが重要です。
なお、離職証明書が必要になるかどうかは、離職票の交付希望や退職者の状況などによって取扱いが異なる場合があります。
事業所廃止時は通常の退職以上に複数の処理が重なるため、対象者ごとに「資格喪失日」「離職理由」「離職票の要否」を一覧化すると手続き漏れを防ぎやすくなります。
廃止届のダウンロードと記載例
雇用保険適用事業所廃止届は、ハローワークインターネットサービスなどから様式を確認できます。
紙で提出する場合には、最新の様式を使用し、印刷方法などの案内も確認しておきましょう。
廃止届には、法人番号、雇用保険の事業所番号、設置年月日、廃止年月日、事業所の所在地・名称、労働保険番号、廃止理由などを記載します。
事業所を別の適用事業所へ統合する場合などには、統合先に関する情報が必要になることもあります。
記載するときに特に確認してほしいのが、 事業所番号、廃止年月日、廃止理由 です。
| 主な記載項目 | 確認する資料の例 |
|---|---|
| 法人番号 | 法人番号公表サイト・登記事項証明書等 |
| 雇用保険事業所番号 | 過去の届出控え・返戻公文書等 |
| 設置年月日 | 雇用保険適用事業所設置届の控え等 |
| 廃止年月日 | 廃止の事実関係を確認できる資料 |
| 労働保険番号 | 労働保険関係書類 |
| 廃止理由 | 解散・閉鎖・統合・被保険者ゼロ等の事実関係 |
雇用保険事業所番号と労働保険番号は別の番号です。
会社では法人番号、健康保険・厚生年金保険の事業所整理記号など複数の番号を使用しているため、数字を取り違えないよう注意してください。
また、「廃止年月日」を単純に法人登記の解散日と同じにするのではなく、実際に事業を廃止した日や雇用保険上の適用関係が終了した日を確認することが重要です。
最後の従業員の退職日、店舗の営業終了日、法人の解散日がそれぞれ異なることも珍しくありません。
記載例をそのまま写すのではなく、自社の廃止理由と日付の関係を確認してから作成してください。
特に複数事業所がある会社では、どの事業所を廃止する届出なのかを明確にします。
e-Gov電子申請での提出方法
雇用保険適用事業所廃止届は、窓口での手続きだけではなく、 e-Govを利用した電子申請にも対応しています。
e-Govでは、雇用保険の事業所廃止の届出としてオンラインで申請できます。
電子申請を利用すると、ハローワークの窓口へ出向かずに手続きを進められるため、複数の行政手続きが同時に発生する廃業時には便利です。
普段から電子申請を利用している会社や社会保険労務士であれば、資格喪失手続きと併せてオンラインで処理するケースも多くあります。
一方で、電子申請で届出書を送信できれば、それだけですべて完了するとは限りません。
廃止の事実を確認するための添付資料について、電子ファイルで添付する必要がある場合があります。
また、添付資料を電子データとして準備できない場合には、別途提出方法の確認が必要になることがあります。
電子申請でも添付資料の準備は必要です。
登記事項証明書など、今回の廃止理由に応じた確認資料を先に整理してから申請すると、補正や追加提出を防ぎやすくなります。
電子申請では、事業所番号や廃止年月日などの入力誤りにも注意してください。
紙の届出と同様、申請前に過去の雇用保険関係書類と照合することをおすすめします。
e-Govでの最新の手続方法や利用条件については、 e-Gov電子申請の雇用保険の事業所廃止の届出 をご確認ください。
窓口持参や郵送での提出を検討する場合は、添付書類の原本・写しの取扱いや送付方法を含め、事業所を管轄するハローワークへ事前に確認すると確実です。
適用事業所全喪届との違い

会社を廃業したときに混同しやすいのが、雇用保険適用事業所廃止届と、健康保険・厚生年金保険の 適用事業所全喪届 です。
名前も手続きが発生する場面も似ていますが、両者は別の制度です。
雇用保険適用事業所廃止届は雇用保険の手続きであり、原則としてハローワークが窓口になります。
一方、適用事業所全喪届は健康保険・厚生年金保険の適用事業所について行う手続きで、日本年金機構側の手続きです。
| 項目 | 雇用保険適用事業所廃止届 | 適用事業所全喪届 |
|---|---|---|
| 制度 | 雇用保険 | 健康保険・厚生年金保険 |
| 主な窓口 | 管轄ハローワーク | 日本年金機構 |
| 主な場面 | 事業所廃止・被保険者を雇用しなくなった場合等 | 事業廃止・休止等により適用事業所でなくなった場合 |
| 提出期限 | 原則として廃止日の翌日から10日以内 | 原則として事実発生から5日以内 |
つまり、会社を廃業するケースでは、 雇用保険適用事業所廃止届を提出したからといって、健康保険・厚生年金保険の事業所廃止手続きまで自動的に完了するわけではありません。
同様に、従業員についても雇用保険被保険者資格喪失届と、健康保険・厚生年金保険の資格喪失届は別の手続きです。
会社を閉じる場合には、事業所単位の手続きと従業員単位の手続きを制度ごとに整理する必要があります。
廃業時は制度ごとにチェックリストを作るのがおすすめです。
- 雇用保険の事業所廃止
- 従業員の雇用保険資格喪失
- 健康保険・厚生年金保険の全喪
- 従業員の社会保険資格喪失
- 労働保険関係の終了手続き
適用事業所全喪届の提出期限や添付書類については制度改正や個別事情も確認する必要があります。
最新の手続きは、 日本年金機構の適用事業所が廃止等により該当しなくなったときの案内 などで確認してください。
また、雇用保険と健康保険・厚生年金保険では「適用事業所」という同じような言葉を使いますが、制度の対象者や適用要件は同じではありません。
名称だけで判断せず、それぞれ別制度として確認することが大切です。
雇用保険適用事業所廃止届のまとめ
雇用保険適用事業所廃止届は、会社の廃業や解散、支店・営業所の閉鎖などによって雇用保険の適用事業所を廃止するときに提出する手続きです。
また、事業自体は継続していても、雇用保険の被保険者を雇用しなくなった場合には手続きが必要になることがあります。
特に重要なのは、 「従業員がいるか」ではなく「雇用保険の被保険者がいるか」を確認すること です。
雇用保険の加入要件を満たさない短時間勤務者だけが残る場合などは、従業員が在籍していても被保険者がゼロになる可能性があります。
また、事業所を廃止する場合には、事業所の廃止届だけではなく、在籍していた被保険者の資格喪失届や必要に応じた離職証明書も整理する必要があります。
雇用保険適用事業所廃止届の確認ポイント
- 廃止対象となる適用事業所を確認する
- 雇用保険の被保険者が残っていないか確認する
- 廃止日や被保険者がいなくなった日を整理する
- 原則として翌日から10日以内の提出を意識する
- 廃止の事実を確認できる添付書類を準備する
- 各被保険者の資格喪失手続きも確認する
- 社会保険の適用事業所全喪届を別に確認する
会社を廃業する場面では、雇用保険だけを見ても複数の手続きが発生し、さらに健康保険・厚生年金保険、労働保険、税務、登記などの手続きが重なります。
実際の実務でも、一つひとつの書類より「どの制度で、誰について、いつまでに何をするか」を整理することのほうが重要です。
特に、最後の従業員の退職日と事業終了日、法人の解散日が異なる場合や、複数の支店・営業所を運営している場合は、どの事業所についていつ適用関係が終了したのかを先に整理してから手続きを進めるとよいでしょう。
この記事では一般的な雇用保険手続きを解説していますが、実際に必要となる添付書類や手続きは、廃止理由、事業所の状態、従業員の異動状況などによって異なる場合があります。
制度や申請様式は変更されることがありますので、 正確な情報は公式サイトをご確認ください 。
個別の事業所について廃止日や資格喪失日、離職理由、必要な届出の判断に迷う場合には、管轄ハローワークへ確認するとともに、 最終的な判断は専門家にご相談ください 。