こんにちは。
もりおか社会保険労務士事務所、社会保険労務士の川熊です。
離職票を紛失したり、破損して使えなくなったりした場合でも、ハローワークで再交付を申請できます。
前職の会社へ依頼する方法もありますが、退職者本人がハローワークへ直接申請することも可能です。
離職票は、失業手当の手続きをするときに重要な書類です。
そのため、「なくしてしまったら失業手当を受けられないのではないか」「以前の会社にもう一度連絡しなければならないのか」と心配になる方も多いかなと思います。
ただ、一度交付された離職票をなくしたことだけを理由に、再交付ができなくなるわけではありません。
大切なのは、離職票を誰が交付しているのか、どこへ再交付を申請するのか、そして失業手当の受給期間とはどのような関係にあるのかを分けて考えることです。
この記事では、離職票を再発行してもらうための手続き、必要書類、申請期限の考え方、会社とハローワークのどちらへ依頼すればよいのかを順番に解説します。
特に失業手当の手続きで離職票が必要な場合は、再発行そのものの期限だけでなく、失業手当の受給期間にも注意が必要です。
離職票をなくして困っている方が、次に何をすればよいのか判断できるよう実務的に整理していきます。
- 離職票を紛失・破損した場合の再発行の基本
- ハローワークで再発行する具体的な方法
- 離職票の再発行に必要な書類と持ち物
- 再発行の期限と会社へ依頼する場合の注意点

離職票の再発行は何度でもできる
一度受け取った離職票をなくしてしまっても、それだけで失業手当の手続きができなくなるわけではありません。
雇用保険の制度上、離職票を滅失または損傷した場合には再交付を申請できる仕組みがあります。
ただし、「再発行できる」という点だけを知っていても十分ではありません。
再交付そのものに一律の申請期限があるのか、何回まで申し込めるのか、会社へ依頼する場合にはどの程度前の退職まで対応してもらえる可能性があるのかなど、実際に手続きを進める段階ではいくつか確認しておきたいポイントがあります。
まずは、どのような場合に再発行できるのか、回数や期限に制限があるのかを整理しておきましょう。
紛失や破損でも再発行できる
離職票は、紛失した場合だけでなく、破れたり水に濡れたり、汚れたりして内容を確認できなくなった場合にも再発行を申請できます。
正式には、雇用保険法施行規則第17条に定められている「離職票の再交付」に関する手続きです。
同条では、離職票を滅失または損傷した人が、本人であることを確認できる書類を添えて、離職票を交付した公共職業安定所長に再交付を申請できることが定められています。
一度離職票を受け取っているのであれば、紛失・破損しても再交付の手続きができます。
離職票をなくしたという理由だけで、雇用保険の加入記録や退職した事実そのものがなくなるわけではありません。
ここで知っておきたいのが、離職票は前職の会社が独自に作成して本人へ交付する書類ではないという点です。
会社は、従業員が退職すると雇用保険被保険者資格喪失届や、必要に応じて雇用保険被保険者離職証明書をハローワークへ提出します。
その内容をハローワークが確認したうえで離職票が交付されるという流れです。
そのため、あなたが自宅で離職票を紛失したとしても、「会社に原本が残っているからコピーしてもらえばよい」というものではありません。
再交付については、ハローワークにおける雇用保険の手続きとして考える必要があります。
離職票-1と離職票-2を確認する
一般に離職票という場合、「雇用保険被保険者離職票-1」と「雇用保険被保険者離職票-2」の2種類があります。
離職票-1には被保険者番号や離職年月日などが記載され、離職票-2には退職前の賃金額や離職理由など、失業手当の受給資格や給付額を確認するうえで重要な情報が記載されています。
実務上は、「離職票をなくした」と思って確認してみると、離職票-1だけが見つからないケースや、反対に離職票-2だけが見つからないケースもあります。
まず手元の退職関係書類を確認し、どの書類を紛失したのか整理しておくと手続きを進めやすくなります。
離職票そのものの仕組みや離職票-1と離職票-2の違いから確認したい方は、 ハローワークの離職票とは何かを解説した記事 も参考にしてください。
破損した場合は捨てずに保管する
離職票を紛失した場合と、手元にはあるものの破損している場合では、手続き上の扱いが少し異なります。
雇用保険法施行規則では、離職票の損傷を理由として再交付を申請するときには、損傷した離職票を申請書に添付することとされています。
そのため、水濡れや破れなどで離職票が使用できない状態になったとしても、自分で処分してしまわず、そのまま保管してください。
少し折れている、端が破れている程度で実際に再交付が必要なのか判断できない場合は、使用予定のハローワークへ確認するとよいでしょう。
問題なく内容を確認できる場合には、そのまま手続きに使用できる可能性もあります。
離職票の再交付に関する法的な根拠は、雇用保険法施行規則第17条で確認できます。
本人確認書類の添付や、損傷した場合の離職票の提出についても規定されています。
つまり、離職票をなくしたときに最初に確認するべきなのは、「もう発行してもらえないのではないか」ということではありません。
一度交付されている離職票であれば、再交付という正式な手続きが用意されている ということを押さえておきましょう。
再発行に申請期限はあるか

離職票をなくしてから何年も経過している場合、「もう再発行できないのではないか」と心配になる方もいると思います。
退職者本人による離職票の再交付について、雇用保険法施行規則第17条には、「離職後1年以内」「退職から4年以内」といった一律の申請期限は規定されていません。
そのため、退職から時間が経過しているという理由だけで、直ちに離職票の再交付ができなくなると考える必要はありません。
ハローワーク側で対象となる離職や雇用保険の記録を確認できれば、過去の離職票について再交付を受けられる可能性があります。
ただし、ここで非常に重要なのが、 離職票を再発行できる期間と、失業手当を受給できる期間は別の話 だという点です。
再発行の期限と失業手当の期限は分けて考える
離職票の再交付自体に一律の「退職後○年」という期限がないからといって、失業手当の手続きまで何年後でも同じようにできるわけではありません。
雇用保険の基本手当には「受給期間」があります。
一般的には、基本手当を受給できる期間は 離職日の翌日から原則1年間 です。
その期間の中で、受給資格の決定、待期、場合によっては給付制限、失業認定などの手続きを経て、所定給付日数の範囲で基本手当が支給されます。
たとえば、自己都合で退職した後、離職票を紛失したまま長期間何もしなかった場合を考えてみましょう。
半年後に離職票を再発行できたとしても、基本手当の受給期間が半年分延長されるわけではありません。
受給期間は、原則としてもともとの離職日を基準として進んでいます。
「離職票は後から再発行できるから、失業手当の手続きも後回しでよい」と考えないようにしてください。
再交付ができるかどうかと、失業手当を実際に受給できるかどうかは別問題です。
受給期間を過ぎてしまうと、所定給付日数が残っていたとしても、その残りの日数について基本手当を受けられなくなる可能性があります。
一方で、妊娠、出産、育児、疾病、けがなど一定の事情によって、すぐに働くことができない場合には受給期間を延長できる制度があります。
適用できるかどうかは事情によって異なりますので、該当しそうな場合は早めにハローワークへ相談してください。
基本手当の受給要件や受給手続きについては、厚生労働省が最新情報を案内しています。
離職票の再発行と同時に失業手当を申請する予定であれば、受給期間も必ず確認しておきましょう。
失業手当以外の目的なら提出先を先に確認する
離職票を必要とする理由が、必ずしも失業手当とは限りません。
何年も前の離職票について、「年金や行政手続きで以前の勤務状況を確認する必要がある」「別の手続きの添付資料として求められた」というケースもあります。
この場合には、まず提出先へ「本当に離職票そのものが必要なのか」を確認することをおすすめします。
手続きによっては、雇用保険被保険者証、資格喪失に関する書類、退職証明書、源泉徴収票など、別の資料で確認できることもあります。
必要な書類を確認せずに何年も前の離職票を再発行し、結果として「この書類ではありません」と言われると二度手間になります。
実務では、「何のために必要なのか」を先に整理するだけで手続きがかなり簡単になることがあります。
離職票の再交付に一律の期限がないという点だけを見るのではなく、 使用目的に応じた期限が別に存在していないか まで確認することが大切です。
再発行は何度でも申請できる
離職票を一度再発行してもらった後、その再発行された離職票を再びなくしてしまうことも考えられます。
この場合、「再発行は1回までだから、もう発行してもらえないのではないか」と心配する必要はありません。
雇用保険法施行規則の離職票再交付に関する規定には、「再交付は1回限り」「2回まで」といった回数制限は設けられていません。
したがって、離職票を再交付してもらった後に再び紛失したり、破損したりした場合には、必要に応じてあらためて再交付を申請することになります。
離職票の再交付には、法令上「○回まで」という回数制限は定められていません。
再交付した書類を再度紛失した場合でも、必要な手続きを行うことができます。
ただし、「何回でも再発行できる」ということと、「同じ内容の離職票を何枚でも同時に有効な書類として使える」ということは同じではありません。
再交付を受けると以前の離職票は効力を失う
雇用保険法施行規則では、離職票の再交付が行われた場合、滅失または損傷した従前の離職票は、再交付の日以後その効力を失うこととされています。
よくあるのが、「なくしたと思って再発行を受けたら、その後で古い離職票が見つかった」というケースです。
書類整理をしていて別のファイルや引き出しから出てくることは珍しくありません。
この場合、古い離職票が見つかったからといって、古いものと再交付されたもののどちらでも自由に使えるという扱いではありません。
再交付後は、再交付された新しい離職票を使用する と考えてください。
再交付後に以前の離職票が見つかった場合には、古い離職票を失業手当などの手続きへ使用しないようにしてください。
どちらを使用すべきか判断できない場合は、再交付された離職票を持参し、ハローワークへ確認しましょう。
離職票-1と離職票-2のどちらをなくしたか確認する
もう一つ実務上確認しておきたいのが、離職票-1と離職票-2のどちらを紛失したのかという点です。
退職時には複数の書類をまとめて受け取ることが多いため、「離職票をなくした」と思っていても、一部だけ手元に残っていることがあります。
雇用保険被保険者証や源泉徴収票など、名称の異なる書類と混同していることもあります。
再交付を申し込む前に、退職時の書類一式を一度確認してください。
離職票-1だけがないのか、離職票-2もないのか、両方とも見つからないのかを整理しておくと、ハローワークへ問い合わせる際にも説明しやすくなります。
なお、何度も離職票をなくしてしまうと、そのたびに再交付の手続きが必要になります。
受け取った後は、失業手当の手続きが終わるまでは他の退職関係書類と一緒に決まった場所へ保管しておくのがおすすめです。
再交付が何度でも可能だからこそ、回数を気にするよりも、 現在有効な離職票がどれなのかを明確にしておくこと が重要ですよ。
会社に依頼できる期間の目安

離職票を紛失した場合、前職の会社へ連絡して再発行の手続きに協力してもらう方法もあります。
ただし、退職してから何年も経過している場合には、会社側が当時の資料をどこまで保管しているかという問題が出てきます。
雇用保険法施行規則第143条では、事業主が雇用保険に関する書類を保管する期間について定めています。
一般的な雇用保険関係書類は完結の日から2年間ですが、 被保険者に関する書類については完結の日から4年間 の保管が必要とされています。
離職証明書などは被保険者に関する書類に該当するため、会社側では一定期間保存しておく必要があります。
このため、前職の会社へ離職票の再発行について相談するときには、退職後おおむね4年程度という期間が、会社側に関係資料が残っているかを考える一つの目安になります。
4年は、離職票の再発行を申請できる期限ではありません。
あくまで会社側における被保険者関係書類の法定保存期間に関係する数字です。
この2つを混同しないようにしてください。
4年を過ぎても会社に資料が残っていることはある
「4年間保存しなければならない」というルールは、「4年を過ぎた瞬間に会社が必ず書類を処分する」という意味ではありません。
会社によっては法定保存期間を超えて資料を保存している場合もありますし、電子申請を利用していて過去の手続き記録を確認できる場合もあります。
そのため、退職から5年、6年と経過しているからといって、会社へ問い合わせること自体ができないわけではありません。
一方で、法定保存期間を経過している書類については、会社がすでに適切に廃棄している可能性があります。
担当者が変わっていたり、会社の組織再編、事務所移転、システム変更などによって、昔の資料をすぐ確認できないこともあります。
中小企業の労務実務でも、数年前に退職した従業員から突然連絡があり、当時の離職関係書類を探すというケースはあります。
ただし、時間が経過するほど会社側での確認には手間がかかりやすくなります。
4年以上前ならハローワークへ直接相談する選択肢
退職から長期間経過している場合には、会社だけを窓口として考える必要はありません。
離職票を交付する行政機関はハローワークです。
離職票の再交付についても、本人からハローワークへ申請する制度があります。
そのため、前職へ連絡して「資料が残っていない」「担当者が分からない」と言われたとしても、それだけで再交付をあきらめる必要はありません。
前職の会社名、会社の所在地、退職した時期など、分かる情報を整理したうえでハローワークへ相談してください。
期間については次の2つを分けて考えましょう。
- 離職票再交付の申請:法令上、一律の「退職後4年以内」という期限は定められていない
- 会社の書類保存:被保険者関係書類について原則4年間の保存義務がある
この違いを理解しておけば、「4年以上経過しているから離職票は絶対に再発行できない」と誤解することを防げます。
なお、保存期間の起算点は書類によって異なり、「退職した日から単純に4年」とは限りません。
会社側の保存義務について判断する必要がある場合には、対象書類と完結日の考え方を個別に確認してください。
再発行が必要になる主なケース
離職票の再発行が必要になる代表的なケースは、失業手当の受給手続きをしようとしたところ、退職時に受け取った離職票が見つからない場合です。
退職した直後はすぐ再就職する予定だったため失業手当を申請せず、離職票を自宅に保管していたものの、予定していた再就職がなくなり、数か月後に離職票が必要になることもあります。
また、引っ越し、書類整理、家族による片付けなどをきっかけとして、離職票を誤って廃棄してしまうケースもあります。
離職票は毎日使用する書類ではないので、必要になって初めて紛失に気付くことも珍しくありません。
主に次のような場面が考えられます。
- 自宅で保管していた離職票を紛失した
- 引っ越しや書類整理の際に処分してしまった
- 水濡れや破損で記載内容を確認できなくなった
- 失業手当の手続きのため改めて必要になった
- 年金など別の行政手続きで提出を求められた
一度も届いていない場合は再発行とは違う
特に注意したいのが、「離職票をなくしたケース」と「そもそも会社から離職票を一度も受け取っていないケース」は別だという点です。
再交付は、一度交付された離職票を滅失または損傷したときの手続きです。
これに対し、退職してから何週間経過しても一度も離職票が届いていない場合には、会社が資格喪失届や離職証明書をまだ提出していない、会社から本人への郵送が遅れている、本人が離職票不要とされていたなど、別の原因を確認する必要があります。
会社からそもそも離職票が届いていない場合には、今回解説している紛失後の再発行とは対応が異なります。
まず会社へ手続き状況を確認し、必要に応じてハローワークへ相談しましょう。
詳しくは、 離職票が届かないときの対処法 で整理しています。
すでにハローワークへ提出した場合も扱いが異なる
失業手当の受給資格決定のため、すでに離職票をハローワークへ提出している場合もあります。
この場合、本人が自宅で離職票を紛失したケースとは事情が違います。
別の行政機関などから離職票に記載された情報の提出を求められたのであれば、「離職票を再発行してもらいたい」とだけ伝えるのではなく、何の手続きに何の情報が必要なのかをハローワークへ説明してください。
必要としている情報によっては、離職票そのものの再交付ではなく、別の方法で確認できる可能性があります。
再発行を申し込む前に確認しておきたいこと
- 離職票は一度自分の手元に届いていたか
- 離職票-1と離職票-2のどちらを紛失したか
- 何の手続きのために離職票が必要なのか
- 失業手当が目的なら離職日からどの程度経過しているか
同じ「離職票がない」という状態でも、原因によって必要な対応は異なります。
まず自分がどのケースに該当するのか整理してから動くことが、最短で解決するためのポイントです。
離職票の再発行を依頼する方法
離職票を再発行する方法は、大きく分けると「退職者本人がハローワークへ申請する方法」と「前職の会社へ依頼する方法」があります。
どちらでも対応できる場合がありますが、離職票そのものを交付するのはハローワークです。
特に失業手当の手続きが迫っている場合や、前職を退職してから長期間経過している場合には、本人からハローワークへ直接相談する方法が分かりやすいでしょう。
ここからは、実際にどのハローワークへ相談すればよいのか、何を持参すればよいのか、前職へ頼む場合には何を伝えるべきなのかまで具体的に解説します。
ハローワークで再発行する方法
離職票を紛失・破損した本人は、ハローワークへ離職票の再交付を申請できます。
雇用保険法施行規則では、離職票を滅失または損傷した人が、必要事項を記載した申請書と本人確認書類を、 その離職票を交付した公共職業安定所長 へ提出して再交付を申請できるとされています。
離職票を交付したハローワークは、通常、退職時に勤務していた会社の事業所を管轄していたハローワークです。
たとえば、現在は盛岡市に住んでいても、退職した会社が東京にあったのであれば、当時の会社を管轄していたハローワークが離職票を交付している可能性があります。
まず前職の情報を整理する
問い合わせる前に、以前勤務していた会社について分かる範囲で情報を整理しておきましょう。
- 前職の会社の正式名称
- 勤務していた事業所の所在地
- 入社時期
- 退職年月日
- 雇用保険被保険者番号
- 離職票を受け取ったおおよその時期
すべて分からなければ申請できないという意味ではありません。
特に被保険者番号や離職票の交付番号などは、離職票そのものをなくしている以上、手元で確認できないこともあります。
分からない項目があっても、会社名、会社所在地、退職時期などを伝えれば確認を進められる場合がありますので、まずはハローワークへ相談してください。
再発行までの基本的な流れ
一般的には、次のような流れで進めます。
- 離職票を交付したハローワークを確認する
- 雇用保険被保険者離職票再交付申請書を準備する
- 氏名や前職の事業所情報などを記入する
- 本人確認書類など必要書類を準備する
- 破損の場合は破損した離職票も提出する
- ハローワークで記録確認後、離職票の再交付を受ける
現在の住所と前職の所在地が遠く離れている場合には、いきなり遠方のハローワークへ出向くのではなく、まず電話で受付方法を確認するとよいでしょう。
実際の受付方法については、申請先や状況によって案内が異なる可能性があります。
最寄りのハローワークで取り次ぎが可能か、郵送で対応できるか、交付までどの程度必要かなどを事前に確認すれば、無駄な移動を減らせます。
即日発行されるとは限らない
離職票の再発行を急いでいる方にとって気になるのが、「申請したその日に受け取れるのか」という点でしょう。
ハローワーク側で必要な記録をすぐ確認できる場合には比較的早く処理されることもありますが、 すべてのケースで必ず即日再交付されるとは限りません。
特に、離職票を交付したハローワークとは別の窓口で相談する場合、相当以前の退職で記録確認に時間が必要な場合、申請内容に不足がある場合などには、通常より時間がかかることがあります。
失業手当の受給手続きを急いでいる場合は、「離職票を再発行したい」とだけ伝えるのではなく、 失業手当の手続きを予定していることと離職日 もハローワークへ伝えてください。
失業手当については受給期間の問題があります。
離職票が届くまで何もしないのではなく、現在の状況そのものを早めにハローワークへ相談することが重要です。
なお、行政手続きのオンライン化によって電子申請に対応する手続きも増えていますが、利用方法や本人が利用できる申請方法は変更されることがあります。
オンラインで手続きを希望する場合は、e-Govやハローワークの最新案内を確認してください。
再発行に必要な書類と持ち物

退職者本人が離職票の再発行を申請する場合には、基本となるのが「雇用保険被保険者離職票再交付申請書」と本人確認ができる書類です。
雇用保険法施行規則では、再交付の申請書に運転免許証その他、再交付を申請する人が本人であることを確認できる書類を添えることとされています。
また、紛失ではなく破損を理由として再交付を受ける場合には、損傷した離職票も提出することになっています。
申請のためにハローワークへ行ってから「必要なものが足りなかった」とならないよう、事前に整理しておきましょう。
| 準備するもの | 必要性 | 確認ポイント |
|---|---|---|
| 離職票再交付申請書 | 基本的に必要 | 本人情報、前職の情報、紛失・破損理由などを記入 |
| 本人確認書類 | 必要 | 運転免許証など本人確認ができる書類を準備 |
| 破損した離職票 | 破損時に必要 | 捨てずにそのまま持参する |
| 雇用保険被保険者番号 | 分かれば準備 | 雇用保険被保険者証などで確認 |
| 前職の情報 | 確認しておく | 会社名、事業所所在地、退職年月日など |
| 手元に残っている離職票 | 一部紛失時 | 離職票-1・離職票-2のどちらがないか確認 |
申請書の番号が分からなくてもまず相談する
離職票再交付申請書には、離職前の事業所の名称や所在地、離職年月日、被保険者番号などを記入する欄があります。
しかし、離職票そのものをなくしているわけですから、「離職票を見ないと被保険者番号が分からない」ということも当然あります。
この場合、空欄があるから再交付を申し込めないと自己判断する必要はありません。
手元に雇用保険被保険者証、以前の給与関係書類、退職時の書類などが残っていれば、必要な情報を確認できないか探してみましょう。
それでも分からなければ、分かる範囲の情報を整理してハローワークへ相談してください。
事前にメモしておくと便利な情報
- 氏名と現在の住所
- 離職当時の住所
- 前職の会社名
- 勤務していた事業所の住所
- 退職年月日
- おおよその入社年月日
- 雇用保険被保険者番号が分かればその番号
本人確認書類は最新の案内を確認する
本人確認書類については、運転免許証などが代表的ですが、どの書類を何点用意すればよいかは、申請方法などによって確認が必要です。
マイナンバーカード、住民票の写しなど利用できる書類が案内されることもありますが、ここは提出直前に最新の案内を確認するのが確実です。
特に、郵送手続きを希望する場合には、本人確認書類の原本を送るのかコピーでよいのか、返送方法として返信用封筒などが必要なのかといった点を自己判断しないでください。
窓口で申請する場合も、遠方のハローワークへ出向くのであれば、事前に電話で持ち物を確認しておくことをおすすめします。
破損した離職票はそのまま持っていく
水に濡れた、破れてしまった、印字が読めなくなったなど、破損を理由として再発行を希望する場合には、破損した離職票を捨てずに保管してください。
法令上、損傷による再交付申請では、その損傷した離職票を申請書へ添えることになっています。
「使えないから捨てていいだろう」と処分してしまうと、紛失として事情を説明することになります。
破損した書類であっても、再交付の手続きが完了するまでは残しておくのが安全です。
申請書の様式、本人確認書類、郵送の可否などは今後変更される可能性があります。
古いインターネット記事だけで持ち物を決めず、申請直前にハローワークの最新案内を確認してください。
再発行の手続きそのものは難しい制度ではありません。
ただし、必要書類を一つ忘れるだけで再度窓口へ行くことになる場合があります。
特に遠方のハローワークを利用する方は、事前確認をしてから手続きを進めるとスムーズですよ。
前職の会社へ再発行を依頼する方法
離職票をなくした場合、自分でハローワークへ相談するほかに、以前勤務していた会社へ連絡し、離職票の再発行について手続きに協力してもらう方法もあります。
退職して間もなく、会社の総務担当者や人事担当者と連絡が取りやすい場合には、この方法が分かりやすいこともあります。
会社へ連絡するときには、雇用保険の手続きを担当している総務、人事、給与担当者などへ連絡します。
中小企業では専任の人事担当者がいないことも多く、経理担当者や代表者が雇用保険の手続きを担当している場合もあります。
会社へ伝える内容を整理してから連絡する
単に「離職票をください」と伝えるだけでは、会社側で「最初の離職票が届いていないのか」「一度受け取った書類をなくしたのか」を判断できません。
再交付を希望していることが分かるよう、次の事項を伝えてください。
- 氏名
- 勤務していた部署や事業所
- 退職年月日
- 離職票を一度受け取っていること
- 離職票を紛失または破損したこと
- 再発行を希望していること
- 失業手当など使用目的
- 急ぎの場合はその事情
たとえば、「○年○月○日に退職した○○です。
退職後に一度受け取った離職票を紛失してしまいました。
失業手当の手続きで必要なため、再発行についてご対応いただくことは可能でしょうか」と伝えれば、会社側も状況を把握しやすくなります。
重要なのは、 「まだ届いていない」のではなく「一度受け取ったものを紛失した」 と明確に伝えることです。
会社へ依頼すると時間がかかる場合がある
会社へ依頼する場合には、本人がハローワークへ直接相談する場合よりも、やり取りの段階が増える可能性があります。
本人から会社へ連絡し、会社側が過去の退職記録を確認し、必要な手続きをハローワークへ確認し、その後に再交付された離職票を本人へ送付するという流れになることがあるからです。
会社によっては、離職手続きを顧問社会保険労務士へ委託している場合もあります。
その場合には、会社から社労士へ確認し、さらにハローワークで手続きを行うなど、社内確認にも時間が必要となる可能性があります。
私も企業の雇用保険手続きを扱いますが、過去の退職者からの問い合わせでは、まず「いつ退職した方なのか」「当時の離職票が交付済みなのか」「何のために再度必要なのか」を確認します。
退職から年数が経過しているほど、確認作業が増えやすいところです。
失業手当の申請を急いでいる場合には、会社からの回答を長期間待ち続けるのではなく、 本人からハローワークへ直接相談することも検討してください。
前職と関係が良くなくても直接ハローワークへ相談できる
退職時に会社とトラブルがあった、担当者へ連絡しづらい、会社そのものと連絡が取れないというケースもあります。
このような場合に、「離職票を再発行するには必ず前職へ連絡しなければならない」と思い込む必要はありません。
離職票の再交付については、離職者本人がハローワークへ申請できる制度があります。
前職へ連絡することが心理的にも実務的にも難しいのであれば、無理に会社とのやり取りから始めず、ハローワークへ事情を説明するとよいでしょう。
逆に、退職して数週間程度で、会社担当者ともすぐ連絡が取れる状態なら、会社へ相談して対応してもらう方が簡単な場合もあります。
会社へ依頼するか本人が直接申請するかは、「どちらが正しいか」という二者択一ではありません。
退職からの経過期間、会社との連絡状況、失業手当を急いでいるか などを踏まえて選ぶのが実務的です。
会社とハローワークはどちらが確実か

離職票を再発行したい場合、「会社とハローワークのどちらに連絡するのがよいですか」という疑問が出てくると思います。
結論として、私は基本的には 本人からハローワークへ直接相談する方法 が分かりやすいと考えています。
理由は、離職票そのものを交付しているのがハローワークであり、離職票の再交付も雇用保険の行政手続きとして行われるためです。
前職の会社へ依頼することもできますが、会社が独自に離職票を作り直して本人へ渡せるわけではありません。
会社が窓口になる場合でも、最終的にはハローワークでの確認や再交付手続きが関係します。
| 比較項目 | ハローワークへ直接相談 | 前職の会社へ依頼 |
|---|---|---|
| 手続きの直接性 | 本人が行政機関へ直接確認できる | 会社を経由するため段階が増える場合がある |
| 急いでいる場合 | 状況を直接伝えやすい | 会社内の確認に時間がかかる場合がある |
| 退職から長期間経過 | まず相談する価値が高い | 当時の資料が残っていない場合がある |
| 前職と連絡しづらい場合 | 会社を経由せず相談できる | 連絡そのものが負担になる場合がある |
| 退職直後の場合 | 直接申請できる | 会社担当者がすぐ対応できることもある |
急いでいるならハローワークへの直接相談を優先
特に失業手当の手続きのために離職票が必要な場合には、時間を意識する必要があります。
前職へ連絡したものの、「担当者が休みなので来週確認します」「以前の書類を探してから連絡します」と言われ、そのまま何週間も経過することは避けたいところです。
基本手当には受給期間がありますので、会社の対応を待つこと自体が目的になってはいけません。
会社側の確認に時間がかかりそうであれば、本人からハローワークへ連絡し、「離職票を紛失した」「○月○日に退職して失業手当を申請したい」と具体的に相談してください。
前職を退職したばかりなら会社への依頼も選択肢
一方、退職してから数日から数週間程度で、会社担当者とも通常どおり連絡できているのであれば、会社へ再交付について相談する方法もあります。
担当者が「こちらで確認して対応します」とすぐ動いてくれるのであれば、本人が改めてハローワークへ行くより手間が少ない可能性もあります。
つまり、会社への依頼が間違っているわけではありません。
「本人が直接ハローワークへ申請できる」という選択肢を知ったうえで、状況に応じて会社経由と使い分ける ことが重要です。
迷った場合の基本的な考え方
- 失業手当の手続きを急いでいるならハローワークへ直接相談
- 前職がすぐ対応してくれるなら会社への依頼でもよい
- 退職から長期間経過しているならハローワークへ相談
- 会社の担当者が分からない場合もハローワークへ相談
- 前職と連絡が取れない場合もハローワークへ相談
現在の住所と前職の所在地が違う場合
転職や引っ越しによって、現在住んでいる地域と前職の所在地が大きく離れていることもあります。
この場合、離職票を交付したハローワークが遠方にある可能性がありますので、いきなりその窓口へ出向く必要があると決めつけないでください。
まず最寄りのハローワークまたは離職票を交付したハローワークへ連絡し、どこで申請できるのか、取り次ぎが可能なのか、どのような提出方法が利用できるのかを確認しましょう。
手続き方法は行政運用の変更などによって変わる可能性がありますので、現在の受付方法を直接確認することが最も確実です。
離職票の再発行では、「会社かハローワークか」で迷って何日も経過するより、まずハローワークへ一本電話を入れて自分のケースの進め方を確認した方が早く解決することが多いですよ。
離職票の再発行は早めに手続きしよう
離職票は、一度受け取った後に紛失したり、破損したりしても再発行できます。
雇用保険法施行規則には離職票の再交付制度が定められており、法令上「1回まで」といった一律の回数制限や、「退職後4年以内」といった再交付そのものの一律の期限が設定されているわけではありません。
そのため、離職票をなくしたことに気付いた時点で、「もう失業手当の手続きができない」と諦める必要はありません。
まず、離職票を一度受け取ったことがあるのか、離職票-1と離職票-2のどちらをなくしたのか、何のために離職票が必要なのかを整理してください。
離職票を紛失したときの基本的な対応
- 手元の退職関係書類を確認する
- 前職の会社名や退職年月日を整理する
- 失業手当が目的なら受給期間も確認する
- 急いでいるならハローワークへ直接相談する
- 本人確認書類など必要書類を準備する
- 破損の場合は破損した離職票を捨てない
再発行できるからといって放置しない
最も注意していただきたいのは、 離職票を再発行できることと、失業手当をいつまでも受けられることは別 だという点です。
基本手当の受給期間は原則として離職日の翌日から1年間です。
離職票を紛失したまま何か月も手続きをしなければ、再交付自体は受けられたとしても、基本手当を受給できる期間が少なくなってしまう可能性があります。
たとえば、「会社に再発行を頼んだから待っていればいい」と考え、会社からの連絡を1か月、2か月と待ち続けるのはおすすめできません。
会社の対応に時間がかかっているのであれば、その時点でハローワークへ相談してください。
再発行の期限と会社の保存期間を混同しない
この記事で解説した「4年」という数字も重要です。
ただし、これは離職票を4年以内でなければ再発行できないという意味ではありません。
会社が被保険者に関する雇用保険書類を保管する法定期間に関係するものです。
退職から4年以上経過している場合、会社側では当時の書類がすでに廃棄されている可能性があります。
そのため、古い離職票を必要とする場合には、会社だけに頼らずハローワークへ直接相談する方が実務的です。
| 迷いやすい期間 | 考え方 |
|---|---|
| 離職票の再交付申請 | 法令上、一律の「退職後○年以内」という期限は定められていない |
| 会社の被保険者関係書類 | 原則として完結の日から4年間の保存義務がある |
| 基本手当の受給期間 | 原則として離職日の翌日から1年間 |
この3つを分けて理解すると、「離職票は再発行できると言われたのに失業手当が受けられなかった」「4年以上前だから離職票そのものを再発行できないと思っていた」といった誤解を防ぎやすくなります。
分からないときは必要な目的まで伝えて相談する
ハローワークへ問い合わせる際には、単に「離職票を再発行できますか」と聞くだけでなく、「失業手当を申請するために必要です」「○年前の勤務について別の行政手続きで必要になりました」など、使用目的まで伝えることをおすすめします。
目的が分かれば、離職票の再交付だけでよいのか、失業手当について別の手続きも急いだ方がよいのかなど、より具体的な案内を受けやすくなります。
離職票をなくしてしまったからといって、会社にもう一度発行してもらえるまで待ち続ける必要はありません。
前職へ相談する方法もありますが、離職票の再交付は本人からハローワークへ申請できます。
特に失業手当を申請する予定がある方は、紛失に気付いた時点で早めに相談してください。
雇用保険の制度、申請様式、本人確認書類、ハローワークでの受付方法などは変更される可能性があります。
正確な情報は公式サイトをご確認ください。
また、失業給付の受給資格、受給期間の延長、離職理由などは個別の事情によって判断が異なる場合があります。
判断に迷う事情がある場合には、 最終的な判断は専門家にご相談ください。
離職票の再発行で大切なのは、「なくしたこと」そのものよりも、その後どれだけ早く必要な手続きを確認するかです。
失業手当の申請で必要なのであれば受給期間を意識し、それ以外の目的で必要なのであれば提出先に必要書類を確認したうえで、ハローワークへ再交付を相談しましょう。
必要な情報を整理して一つずつ進めれば、離職票を紛失した場合でも対応することができます。