こんにちは。
もりおか社会保険労務士事務所、社会保険労務士の川熊です。
遺族年金を受けている方が再婚すると、原則としてその方の遺族年金の受給権は失われます。
法律上の婚姻だけではなく、実態として夫婦と同様の生活をしている事実婚や内縁関係も対象になります。
一方で、子どもがいる場合は少し複雑です。
親が再婚して遺族年金を受けられなくなっても、子どもの受給権まで必ず同時になくなるわけではありません。
遺族厚生年金と遺族基礎年金でも扱いが異なります。
また、籍を入れていなければ問題ない、再婚後に離婚すれば元の遺族年金が復活するといった理解も正しくありません。
再婚はその後の家計に大きく影響するため、年金の種類、子どもの年齢、生計関係、養子縁組の有無まで整理しておくことが重要です。
この記事では、再婚を考えている方が事前に確認しておきたい遺族年金の扱いを、実務上迷いやすいポイントを中心に整理します。
- 再婚や事実婚によって遺族年金がどうなるか
- 再婚後に離婚や死別をした場合の取扱い
- 親の再婚後に子どもの遺族年金がどうなるか
- 遺族年金失権届と受け取り過ぎた場合の対応

遺族年金は再婚するとどうなる?
まず整理しておきたいのは、再婚による影響が単なる一時的な支給停止ではなく、原則として 遺族年金を受ける権利そのものの消滅 である点です。
ここを理解しておくと、事実婚や離婚後の取扱いも分かりやすくなります。
再婚すると遺族年金の受給権は失う
遺族基礎年金や遺族厚生年金を受けている配偶者が婚姻した場合、その方の遺族年金の受給権は原則として失われます。
年金実務では、これを 失権 と呼びます。
失権は、単に振込みが止まる「支給停止」とは意味が異なります。
支給停止であれば、停止の原因がなくなったときに再び支給される場合があります。
一方、失権すると その遺族年金を受ける権利自体がなくなります 。
再婚による遺族年金のポイント
- 遺族基礎年金を受けている配偶者が再婚すると失権する
- 遺族厚生年金を受けている配偶者も再婚すると失権する
- 婚姻届を提出した法律婚だけでなく事実婚も対象になる
- 失権後に離婚しても、前の配偶者に基づく遺族年金は原則として復活しない
たとえば、夫を亡くした妻が遺族厚生年金を受給しているケースで、その後別の方と再婚した場合を考えてみます。
この場合、再婚した時点で亡くなった夫に基づく妻自身の遺族厚生年金の受給権は失われます。
再婚によって世帯収入が増えるかどうか、再婚相手に十分な収入があるかどうかは、基本的にこの失権の判断とは別の問題です。
「再婚しても生活が厳しいから遺族年金を残せる」という制度にはなっていません。
そのため、再婚を考えている方は、現在振り込まれている年金額だけを見るのではなく、 再婚によってどの年金がなくなるのか を先に確認することが重要です。
そもそも自分が遺族基礎年金と遺族厚生年金のどちらを受けているのか分からない場合は、 遺族年金の受給条件と対象者 もあわせて確認すると整理しやすいでしょう。
事実婚や内縁でも遺族年金は失権する

再婚について特に相談が多いのが、「婚姻届を出さずに一緒に暮らしていれば遺族年金は続くのか」という点です。
結論として、 婚姻届を提出していなくても、事実上婚姻関係と同様の事情にあると認められれば遺族年金は失権します 。
一般にいう事実婚や内縁関係です。
これは、遺族年金を受け始めるときの考え方とも整合しています。
公的年金制度では、一定の要件を満たす事実婚の配偶者について、法律上の婚姻届がなくても配偶者として扱う場合があります。
そのため、受給権を失う場面でも法律婚だけに限定せず、実質的な夫婦関係を含めて判断します。
事実婚関係とは、単に交際しているというだけではなく、一般的には 婚姻の意思があり、社会通念上夫婦として共同生活をしている実態がある関係 をいいます。
実務上は、たとえば次のような事情を総合的に確認することになります。
- 夫婦として共同生活を営む意思があるか
- 実際に継続的な共同生活をしているか
- 住民票上の住所や世帯がどうなっているか
- 住民票の続柄が夫(未届)や妻(未届)となっているか
- 生活費や家賃など家計をどのように負担しているか
- 親族や周囲から夫婦として認識されているか
婚姻届を出していないことだけで判断しないでください。
遺族年金では戸籍上の形式だけではなく、実際の生活関係によって事実婚に該当するかが判断されます。
籍を入れなければ遺族年金を受け続けられる、と考えるのは危険です。
事実婚に当たるかどうかは個別事情によるため、受給者本人が「これはまだ交際だから大丈夫」と自己判断することはおすすめできません。
判断に迷う段階で、生活実態をそのまま年金事務所に伝えて確認するのが実務上安全です。
事実婚関係については、日本年金機構の 生計同一関係・事実婚関係に関する申立ての案内 も確認しておくと、制度上どのような事実関係が確認されるのか理解しやすくなります。
同棲だけで失権するとは限らない
一方で、「異性と同じ家に住んでいる=必ず事実婚」というわけでもありません。
遺族年金では、住民票上の住所だけではなく、実際の関係や共同生活の内容を踏まえて判断されます。
たとえば、事情があって同じ住宅に住んでいるものの、家計が完全に別で、夫婦として生活する意思もなく、生活実態も独立している場合があります。
このようなケースまで、一律に婚姻関係と同じと判断されるわけではありません。
逆に、住所を形式上分けていたとしても、実際にはほぼ毎日一緒に生活し、生活費を共同で負担し、周囲にも夫婦として説明しているような場合には、住所だけを理由に「別居だから事実婚ではない」とはいえません。
| 確認する事情 | 考え方 |
|---|---|
| 婚姻届 | 届出がなくても事実婚となる場合がある |
| 同居 | 重要な事情だが、同居だけで一律に決まるわけではない |
| 住民票 | 住所、世帯、続柄などが判断材料になる |
| 家計 | 生活費を共同で負担しているかなどが確認材料になる |
| 婚姻意思 | 夫婦として共同生活を営む意思があるかが重要になる |
実際の相談でも、「週末だけ泊まっている」「生活費を一部負担してもらっている」「住民票だけ別にしている」など、事実関係はかなり多様です。
どこか一つの条件だけで線を引けるものではありません。
事実婚かどうかを判断するために、形式を整えて遺族年金を残すという考え方は避けるべきです。
大切なのは、現在の生活実態を正確に整理したうえで、公的機関に確認することです。
特に、すでに同居を始めていて「自分は失権しているのではないか」と心配になった場合には、そのまま受給を続けながら様子を見るのではなく、早めに年金事務所へ相談してください。
再婚後に離婚・死別しても復活しない
再婚による遺族年金について、もう一つ誤解されやすいのが「再婚相手と離婚したら、前の夫や妻の遺族年金に戻れるのではないか」という点です。
再婚によって遺族年金が 失権 した場合、再婚相手と後に離婚しても、以前の配偶者の死亡によって発生した遺族年金が原則として復活することはありません。
たとえば、Aさんの死亡によって遺族厚生年金を受けていた方がBさんと再婚した場合、Aさんに基づく遺族厚生年金は再婚によって失権します。
その後Bさんと離婚したからといって、Aさんに基づく遺族厚生年金の受給権が再び発生するわけではありません。
再婚相手と死別した場合も同様です。
前の配偶者に基づく遺族年金が復活するのではなく、 新たに亡くなった再婚相手について遺族年金の受給要件を満たすかどうか を別に判定することになります。
再婚後の年金は別々に考えます。
前の配偶者に基づく遺族年金と、再婚相手に基づいて将来発生する可能性のある遺族年金は別の受給権です。
再婚相手が亡くなった場合には、その時点で遺族基礎年金や遺族厚生年金の要件を改めて確認します。
そのため、再婚前には「今の遺族年金がなくなる」という一点だけでなく、再婚後の家計、再婚相手の社会保険加入状況、自分自身の収入、将来の老齢年金なども含めて生活設計を考える必要があります。
なお、再婚で遺族厚生年金を失権しても、あなた自身がこれまで加入してきた国民年金や厚生年金に基づく老齢基礎年金・老齢厚生年金の権利までなくなるわけではありません。
この点は切り分けて考えてください。
中高齢寡婦加算と寡婦年金も終了する

遺族年金を受けている方の中には、遺族厚生年金そのものだけではなく、中高齢寡婦加算を受けている方もいます。
中高齢寡婦加算は、一定の要件を満たす妻の 遺族厚生年金に上乗せされる給付 です。
そのため、再婚によって遺族厚生年金そのものの受給権を失えば、それに付随する中高齢寡婦加算も受けられなくなります。
「本体の遺族厚生年金は止まるが、中高齢寡婦加算だけ残る」という仕組みではありません。
また、国民年金の独自給付である 寡婦年金 についても、再婚は重要な確認事項です。
寡婦年金は、一定期間国民年金の第1号被保険者として保険料を納めていた夫が亡くなった場合などに、要件を満たす妻が60歳から65歳になるまで受けることができる制度ですが、婚姻関係の変化によって受給できなくなる場合があります。
再婚前に確認したい収入
- 現在受けている遺族基礎年金
- 現在受けている遺族厚生年金
- 中高齢寡婦加算などの加算
- 寡婦年金を受けている場合の取扱い
- 自分自身の将来の老齢基礎年金・老齢厚生年金
特に40代から60代の方の場合、現在の遺族年金だけでなく、自分自身の老齢年金が65歳以降どの程度になるかまで確認しておくことが重要です。
なお、死亡一時金のようにすでに一時金として適法に受け取った給付については、その後再婚したことだけを理由として過去の受給が取り消されるものではありません。
年金として継続的に受ける給付と、一時金は分けて考えましょう。
遺族年金失権届は期限内に提出する
再婚などによって遺族年金を受ける権利がなくなったときには、原則として 遺族年金失権届 の提出が必要です。
日本年金機構の案内では、失権事由に該当した日から、遺族基礎年金については 14日以内 、遺族厚生年金については 10日以内 に手続きをすることとされています。
| 年金の種類 | 失権届の提出期限 | 主な提出先 |
|---|---|---|
| 遺族基礎年金 | 失権事由に該当した日から14日以内 | 年金事務所・街角の年金相談センター等 |
| 遺族厚生年金 | 失権事由に該当した日から10日以内 | 年金事務所・街角の年金相談センター等 |
手続きでは、いつ失権事由に該当したのかが重要です。
法律婚であれば婚姻日を確認しやすいのですが、事実婚の場合には、いつから夫婦としての実態が成立したのかが問題になることがあります。
このようなケースでは、本人が都合のよい日を決めるのではなく、事実関係を説明したうえで年金事務所の確認を受ける必要があります。
提出先や必要書類は状況によって異なることがあるため、実際に手続きをする際は 遺族年金の手続きと必要書類・提出先 も参考にしてください。
婚姻や事実婚が成立した後も遺族年金が振り込まれているからといって、受給を続けてよいとは限りません。
失権の時期と振込時期にはずれが生じることがありますので、再婚した場合は速やかに手続きを確認してください。
遺族年金と再婚で子どもはどうなる?
子どもがいる方の再婚では、ここからが特に重要です。
親自身が再婚によって失権しても、子どもの受給権まで自動的に同じ結論になるとは限りません。
さらに、遺族厚生年金と遺族基礎年金では支給の仕組みが違うため、分けて考える必要があります。
配偶者の失権後は子に遺族厚生年金
遺族厚生年金では、亡くなった方に生計を維持されていた遺族に一定の優先順位が設けられています。
代表的なケースでは、まず「子のある配偶者」が遺族厚生年金を受け、その配偶者が受給している間は子の遺族厚生年金が支給停止となっています。
その配偶者が再婚して失権すると、子ども自身が受給要件を満たしている場合には、 それまで支給停止されていた子の遺族厚生年金が支給される可能性があります 。
つまり、「母親が再婚して遺族厚生年金を失う=世帯全体から遺族厚生年金が完全になくなる」とは限りません。
子として遺族厚生年金を受けられるのは、原則として18歳になった年度の3月31日までにある子、または20歳未満で一定の障害状態にある子など、所定の要件を満たしている場合です。
典型的な流れ
- 夫が死亡し、妻と子に遺族厚生年金の受給権が発生する
- 妻が受けている間は子の遺族厚生年金が支給停止になる
- 妻が再婚し、妻自身の遺族厚生年金が失権する
- 要件を満たす子について支給停止が解消される可能性がある
実務上は、母親側の失権届だけで終わると考えず、子ども側について必要な手続きがないかも同時に年金事務所へ確認することが大切です。
状況によっては「遺族年金受給権者支給停止事由消滅届」などの手続きが関係します。
特に、再婚する時点で子どもが高校生年代にある場合は、受給できる期間が限られていることもあります。
子どもの生年月日、障害状態の有無、誰が現在の受給権者になっているのかを年金証書などで確認しておきましょう。
子の遺族基礎年金は生計関係で変わる

子どもの遺族基礎年金は、遺族厚生年金とは考え方が異なるため注意が必要です。
現行制度では、子自身に遺族基礎年金の受給権があっても、 その子と生計を同じくする父または母がいる間は、子の遺族基礎年金が支給停止となる仕組み があります。
そのため、母親が再婚によって自分自身の遺族基礎年金を失権したとしても、子どもが引き続き母親と生計を同じくしているケースでは、「母親から子どもへそのまま遺族基礎年金が移る」と単純には考えられません。
ここが、遺族厚生年金との大きな違いです。
| 種類 | 親が再婚した後の子の扱い |
|---|---|
| 遺族厚生年金 | 要件を満たす子について、配偶者の失権により支給停止が解消される可能性がある |
| 遺族基礎年金 | 現行制度では、生計を同じくする父または母がいる場合は子への支給が停止される |
ただし、この遺族基礎年金の取扱いについては制度改正が予定されています。
2028年4月からは、子と生計を同じくする父または母がいることを理由とした子の遺族基礎年金の支給停止について見直しが予定されています。
したがって、再婚時期や遺族基礎年金の受給権が発生した時期によって、実際の取扱いが変わる可能性があります。
遺族基礎年金については2028年4月施行予定の制度改正があります。
再婚を検討する時点の制度を必ず確認し、将来の制度を現在のケースへそのまま当てはめないようにしてください。
子どもがいる再婚相談で私が特に重要だと考えているのは、「母親の年金がなくなるか」だけで終わらせないことです。
子どもについて遺族厚生年金と遺族基礎年金の受給権がそれぞれあるのか、現在は支給されているのか停止されているのかまで整理する必要があります。
再婚相手との養子縁組で子も失権する
子どもと再婚相手との養子縁組は、遺族年金の相談で特に慎重に確認したいポイントです。
ただし、 再婚相手と養子縁組をすれば必ず子の遺族年金が失権する、と一律に考えるのは正確ではありません。
遺族年金では、子が「直系血族または直系姻族以外の方」の養子となった場合が失権事由の一つとされています。
この「直系姻族」という例外が重要です。
親が先に再婚して、その再婚相手が子にとって直系姻族となった後に養子縁組する場合など、 養子縁組の相手との親族関係や手続きの順序によって、子の受給権の扱いが異なる可能性があります 。
一方、親の再婚前に交際相手と子どもが養子縁組をするなど、養子縁組をした時点で直系血族・直系姻族に当たらない場合には、失権事由に該当する可能性があります。
養子縁組は「再婚相手だから大丈夫」「養子になったら必ず失権」と自己判断しないでください。
誰と、どの時点で養子縁組をするのかによって親族関係の整理が変わります。
再婚と養子縁組を予定している場合は、手続き前に年金事務所などへ確認することをおすすめします。
また、養子縁組による失権とは別に、遺族基礎年金では前述した父母との生計関係による支給停止があります。
つまり、受給権そのものが残っていることと、実際に年金が振り込まれることは同じではありません。
遺族厚生年金についても、子自身が受給対象年齢にあるか、婚姻していないか、ほかの失権事由に該当していないかなどを確認する必要があります。
再婚時に子どもの姓をどうするか、養子縁組をするかという問題は、家族として重要な判断です。
遺族年金だけを理由に結論を決めるものではありませんが、後から想定外の失権が判明しないよう、年金への影響を事前に確認しておくことは大切です。
届出せず受給した遺族年金は返還対象

再婚や事実婚によって受給権を失っているにもかかわらず、遺族年金が口座へ振り込まれ続ける場合があります。
このとき、「振り込まれたのだから受け取ってよい」と考えてはいけません。
失権後の期間について支払われた年金は、 受け取り過ぎた年金として返還が必要になる可能性があります 。
年金の振込みは一定期間分をまとめて行うため、届出や行政上の処理の時期によって、失権後も一時的に振込みが続くことがあります。
振込みが続いていること自体は、受給資格が認められていることを意味しません。
再婚後も振込みが続いている場合は、そのお金を生活費として使う前に年金事務所へ確認してください。
時間が経つほど受け取り過ぎの金額が大きくなる可能性があります。
法律婚については戸籍や住民票など公的な記録が変わります。
行政機関では各種情報の連携も進んでいるため、「届出をしなければ分からない」という前提で考えるべきではありません。
また、事実婚については戸籍に婚姻として記載されないからといって、失権しないわけではありません。
生活実態などから事実婚関係の有無が確認される場合があります。
「知らなかった」「再婚しても年金が止まるとは思わなかった」という場合であっても、受給権がなかった期間について適法な受給になるわけではありません。
気づいた時点で放置せず、年金事務所へ状況を伝えることが重要です。
一方で、事実婚に該当するか分からない段階で必要以上に不安になる必要もありません。
単なる交際や同居が直ちに事実婚になるわけではないため、生活実態を正確に説明して判断を確認してください。
日本年金機構でも、結婚や養子縁組などによって遺族年金の受給権を失った場合の手続きを案内しています。
具体的な失権事由や最新の様式については、 日本年金機構「遺族年金を受けている方が結婚や養子縁組などをしたとき」 をご確認ください。
遺族年金と再婚は子の年金まで確認する
遺族年金を受けている方が再婚するときは、「自分の年金が止まる」という点だけで判断しないことが重要です。
まず、自分が現在受けているのが遺族基礎年金なのか、遺族厚生年金なのか、両方なのかを確認します。
中高齢寡婦加算などが含まれている場合には、それも含めた現在の年間受給額を整理しましょう。
次に、子どもがいる場合には、子どもの年齢、遺族厚生年金と遺族基礎年金それぞれの受給権、生計関係、養子縁組をする予定があるかを確認します。
再婚前の確認チェックポイント
- 遺族基礎年金と遺族厚生年金のどちらを受けているか
- 現在の年金額と再婚によってなくなる収入はいくらか
- 子どもが遺族年金の対象年齢にあるか
- 子どもの遺族厚生年金が現在支給停止になっていないか
- 子どもと再婚相手が養子縁組をする予定があるか
- 事実婚に該当する可能性のある生活実態になっていないか
- 自分自身の将来の老齢年金はいくらになる見込みか
遺族年金は、配偶者と子にそれぞれ受給権が発生し、その後に支給停止や失権が絡むため、家族単位で見ると非常に分かりにくくなります。
実際の相談でも、「母親の年金がなくなることは分かっていたが、子どもの年金がどうなるのかは知らなかった」というケースは十分考えられます。
また、遺族年金がいつまで受け取れるのかは、再婚以外にも子どもの年齢や受給者の年齢などによって変わります。
支給期間全体を整理したい方は、 遺族年金はいつまで受け取れるか も参考にしてください。
再婚は生活を再構築するための一つの選択です。
遺族年金がなくなることだけを理由に再婚するかどうかを決めるものではありません。
ただし、毎月の家計に占める遺族年金の割合が大きい場合には、制度を確認しないまま再婚すると、想定以上に世帯収入が変わることがあります。
私であれば、再婚を検討する段階で、現在受けている年金の種類と金額、子どもの受給権、再婚後の世帯収入、自分自身の将来の老齢年金まで一度紙に書き出して整理することをおすすめします。
年金制度は法改正や年度による取扱いの変更があります。
特に子の遺族基礎年金については2028年4月から制度改正が予定されていますので、正確な情報は公式サイトをご確認ください。
また、事実婚の認定、養子縁組による失権、子どもの受給権などは個別事情によって結論が変わることがあります。
最終的な判断は専門家にご相談ください。