社会保険・年金

マイナポータル離職票の受け取り条件と連携手順を整理

こんにちは。

もりおか社会保険労務士事務所、社会保険労務士の川熊です。

離職票は、一定の条件を満たせば会社から郵送してもらうのではなく、マイナポータルを通じて電子的に受け取ることができます。

ただし、マイナポータルを利用しているだけで自動的に離職票が届くわけではありません。

マイナンバーと雇用保険情報の登録、雇用保険WEBサービスとの連携、会社側の電子申請という条件を事前に整えておく必要があります。

従来は、会社がハローワークから交付された離職票を受け取り、それを退職者へ郵送する流れが一般的でした。

マイナポータルを利用した直接交付では、必要な条件を満たしていれば、ハローワークでの審査後に離職票が本人のマイナポータルへ送信されます。

退職後に会社から郵便が届くのを待つ必要がないという点では便利な仕組みです。

一方で、本人側の設定だけで完結する制度ではないため、「マイナポータルと連携したのに届かない」「退職してから設定したけれど間に合うのか」「会社から郵送されてきたが失敗したのか」といった疑問も生じやすいところです。

この記事では、マイナポータルで離職票を受け取るための条件から、雇用保険WEBサービスとの連携、離職票が交付された後の確認方法、通知が来ない場合の対応まで順番に解説します。

  • マイナポータルで離職票を受け取るための3つの条件
  • 雇用保険WEBサービスとの連携方法とタイミング
  • 交付された離職票を確認して保存する方法
  • 離職票の通知が来ない場合に確認するポイント

マイナポータルで離職票を受け取る条件と手順

マイナポータルで離職票を受け取る条件

マイナポータルで離職票を受け取る仕組みは、2025年1月20日から開始されています。

ただし、退職者本人がマイナポータルを利用できる状態にしているだけでは足りません。

雇用保険側の登録状況や会社の離職手続きの方法まで含め、複数の条件がそろっている必要があります。

ここを理解しておかないと、「自分はマイナポータルの設定をしたのだから当然電子で届く」と考えて待っていたところ、実際には会社経由で交付されていたということも起こり得ます。

逆に、会社が電子申請をしていても本人側の連携が完了していなければ直接交付にはなりません。

まずは、自分がマイナポータルでの受け取り対象になるのかを確認していきましょう。

離職票を電子で受け取る3つの条件

マイナポータルで離職票を受け取るには、大きく分けて次の3つの条件をすべて満たす必要があります。

  • ハローワークにマイナンバーが登録され、雇用保険の被保険者番号と適切に紐付いていること
  • 本人がマイナポータルと雇用保険WEBサービスを連携していること
  • 会社が雇用保険の離職手続きを電子申請で行うこと

この3つのうち一つでも満たしていない場合、原則としてマイナポータルへの直接交付にはなりません。

まず一つ目は、雇用保険の被保険者番号とマイナンバーが正しく紐付いていることです。

マイナポータルは本人をマイナンバーによって確認しますが、雇用保険では雇用保険被保険者番号によって加入記録が管理されています。

この二つの情報が適切につながっていなければ、「どの雇用保険加入者の書類を、どのマイナポータルへ送るのか」を正常に判定できません。

二つ目が、本人によるマイナポータルと雇用保険WEBサービスとの連携です。

マイナポータルを普段から使っている人でも、この連携設定をしていなければ離職票の直接交付の対象にはなりません。

「マイナポータルにログインできること」と「雇用保険WEBサービスと連携していること」は別の話として考えると分かりやすいですよ。

そして三つ目が、会社側の電子申請です。

会社は退職時に雇用保険被保険者資格喪失届や、必要に応じて雇用保険被保険者離職証明書をハローワークへ提出します。

この手続きが電子申請で行われることが、マイナポータルへの直接交付の条件です。

特に分かりにくいのが、本人側の設定だけでは完結しない点です。

自分でマイナポータルと雇用保険WEBサービスを連携していても、会社が紙で離職手続きを行えば、離職票は従来どおり会社を経由して受け取る形になります。

反対に、会社が電子申請を利用していても、本人が雇用保険WEBサービスとの連携を済ませていなければ、マイナポータルへの直接交付にはなりません。

本人側の連携 会社側の手続き 主な受け取り方法
連携済み 電子申請 条件を満たせばマイナポータルへ直接交付
未連携 電子申請 原則として会社経由
連携済み 紙による届出 原則として会社経由
未連携 紙による届出 会社経由

つまり、退職者本人と会社の双方で必要な準備が整って初めて利用できる仕組みです。

社労士として退職手続きを扱っていても、この制度は「会社だけが設定すればよい」「本人だけが設定すればよい」というものではない点が実務上の重要ポイントだと感じます。

なお、マイナポータルへの直接交付は離職票だけに関係する仕組みではなく、所定の条件を満たした場合には資格喪失確認通知書や雇用保険被保険者期間等証明票なども送信されます。

制度の対象条件については、厚生労働省の地方機関である労働局からも案内されています。

(出典:山口労働局「マイナポータルを通じた『離職票』の直接交付について」)

なお、そもそも離職票とは何か、離職票-1と離職票-2の違いや失業保険の手続きまで確認したい場合は、 ハローワークの離職票とは何かを解説した記事 も参考にしてください。

マイナンバー登録状況を確認する

マイナンバー登録状況を確認する

最初に確認したいのが、あなたのマイナンバーがハローワークへ正しく登録され、雇用保険の被保険者番号と紐付いているかどうかです。

雇用保険には、一人ひとりを識別するための雇用保険被保険者番号があります。

マイナポータルへ離職票を送るには、この被保険者番号とマイナンバーが適切に結び付いていなければなりません。

ここで注意したいのは、会社へマイナンバーを提出した経験があるからといって、必ず現在の雇用保険被保険者番号へ正常に登録されているとは限らない点です。

実際の登録状況は、これまでの雇用保険手続きの経緯や、過去の勤務先で使われていた被保険者番号などによって確認が必要になる場合があります。

連携時に事業所名や被保険者番号を確認する

マイナポータルから雇用保険WEBサービスとの連携を進める際には、表示される事業所情報や被保険者番号を確認しておきましょう。

現在勤務している会社と異なる事業所名が表示される、現在の加入情報が確認できない、被保険者番号とマイナンバーが紐付いていない旨の案内が表示されるといった場合には、登録情報に問題がある可能性があります。

この状態のまま退職日を迎えると、本人は「連携したつもり」でも直接交付の条件を満たせないことがあります。

退職日が迫ってから初めて確認すると、会社側でも過去の資格取得手続きや被保険者番号を調べる必要が生じるため、時間がかかることがあります。

連携画面でエラーが出た場合、そのままではマイナポータルで離職票を受け取れない可能性があります。

勤務先の担当者へ状況を伝え、必要に応じて会社を通じてハローワークへのマイナンバー登録を確認してもらいましょう。

転職歴がある場合は被保険者番号にも注意する

実務で特に確認しておきたいのが、転職歴のある方です。

雇用保険被保険者番号は、原則として転職しても同じ番号を引き継いで使用します。

新しい会社へ入るたびに、その人専用の番号が毎回新しく発行されるものではありません。

ところが、入社時に過去の雇用保険被保険者番号が分からなかった場合などに、結果として複数の被保険者番号が存在しているケースがあります。

また、マイナンバーが以前の被保険者番号側に登録され、現在使用している被保険者番号との紐付けがうまく確認できないことも考えられます。

そのため、連携画面に表示された番号や事業所名に違和感があるときは、「表示がおかしいけれど使えるだろう」と進めるより、一度会社の担当者へ確認することをおすすめします。

会社側では、資格取得時に使用した被保険者番号や雇用保険被保険者資格取得等確認通知書などから確認できる場合があります。

必要に応じてハローワークへの訂正や登録手続きが必要になることもあります。

マイナンバーそのものを会社へ提出済みかどうかと、マイナポータル上で現在の雇用保険情報が正常に紐付いているかどうかは分けて確認すると分かりやすいです。

会社の担当者に相談するときには、「マイナポータルで離職票を受け取りたいのですが、雇用保険WEBサービスの連携時に被保険者番号との紐付けが確認できません」と伝えると状況を共有しやすいかなと思います。

実務では、退職者本人も会社側も「マイナポータルにログインできるなら問題ない」と考えてしまいやすいのですが、重要なのは雇用保険の被保険者情報まで正常につながっているかです。

電子交付を希望する場合は、ここを最初に確認しておきましょう。

雇用保険WEBサービスと連携する

マイナンバーの登録を確認したら、次にマイナポータルと雇用保険WEBサービスを連携します。

雇用保険WEBサービスは、離職票などの雇用保険関係書類をマイナポータルを通じて受け取るためのサービスです。

マイナポータルへログインし、外部サイトとの連携画面から雇用保険WEBサービスとの連携手続きを行います。

ここでいう「連携」は、会社の人事担当者や社会保険労務士が本人に代わって設定するものではありません。

基本的には、離職票を受け取る本人が自分のマイナポータル上で設定する手続きです。

会社側が電子申請を利用していたとしても、この本人側の連携まで自動的に完了するわけではありません。

連携するときの基本的な流れ

  1. マイナポータルへログインする
  2. 外部サイトとの連携に関する画面を開く
  3. 雇用保険WEBサービスを選択する
  4. 表示される内容を確認して連携を進める
  5. 連携完了の表示を確認する

実際の画面表示やボタンの名称はサービスの改修などによって変わる可能性があります。

そのため、画面上の案内に従って進めることが基本です。

(出典:デジタル庁「マイナポータル・雇用保険WEBサービスとの連携」)

連携ボタンを押しただけで終わりとは考えない

実務上、ここで最も注意したいのは、操作したことと連携が完了したことを同じにしないことです。

マイナポータルで連携操作を行った後は、雇用保険WEBサービスとの連携が正常に完了していることまで確認してください。

連携処理の途中では、すぐに完了表示にならず、処理待ちの状態になることがあります。

また、雇用保険被保険者番号とマイナンバーの紐付けに問題があれば、正常に連携できない場合もあります。

連携手続きを行った直後に「連携待ち」と表示されることがあります。

システム側の処理状況によって完了まで時間がかかる場合があるため、しばらく時間を空けて再度確認する方法があります。

ポイントは、ボタンを押したことで手続きが終わったと思い込まず、 実際に連携が完了していることまで確認すること です。

退職が決まったら早めに確認する

マイナポータルで離職票を受け取りたいのであれば、退職日の直前になって初めて設定するより、退職が決まった段階で一度確認しておく方がよいでしょう。

たとえば、連携時にマイナンバーと被保険者番号の不整合が分かった場合、会社へ連絡し、必要な情報を確認してもらい、場合によってはハローワークへの届出まで必要になります。

最終出勤日の前日などに発覚すると、本人も会社の担当者も対応しづらくなります。

また、有給休暇を消化してそのまま退職する場合は、退職日よりかなり前に最終出勤を迎えることがあります。

退職後も会社へ問い合わせることはできますが、在職中の方が担当者と情報を共有しやすいのは確かです。

「マイナポータルを持っているから電子で届く」のではなく、「雇用保険WEBサービスとの連携まで完了しているか」を確認することが重要です。

一度正常に連携しておけば、本人が解除しない限り、離職・再就職後も連携状態が維持される取扱いがあります。

ただし、実際に退職するときには登録状況やサービスの最新案内を改めて確認しておくことをおすすめします。

連携は離職前までに済ませる

連携は離職前までに済ませる

雇用保険WEBサービスとの連携で特に重要なのが、手続きを行うタイミングです。

マイナポータルで離職票を受け取りたい場合、雇用保険WEBサービスとの連携は離職前までに済ませておく必要があります。

「退職してから失業保険の手続きを調べていたところ、マイナポータルで離職票を受け取れることを知った」という方もいると思います。

しかし、離職票の直接交付は、離職手続きが進む前の段階から必要な情報が整っていることを前提とした仕組みです。

そのため、退職後に連携操作をしたからといって、すでに進んでいる離職手続きの受け取り方法が必ずマイナポータルへ切り替わるとは限りません。

会社が離職手続きを終えた後に連携しても、今回の離職票には間に合わない場合があります。

退職日ではなく退職が決まった時点で確認する

実務的には、「離職日の直前までに設定すれば大丈夫」と考えるより、退職日が決まった時点で連携状況を確認しておくことをおすすめします。

たとえば8月31日退職の場合、8月31日に初めて連携を試みるのではなく、8月上旬や中旬など、退職手続きの準備が始まる時期に確認しておくイメージです。

会社によっては、退職者から離職票の希望を聞き取ったり、離職証明書に記載する賃金や離職理由を整理したりする準備を早い段階から始めます。

また、月末まで有給休暇を取得し、実際には数週間前から出勤しないケースもあります。

最終出勤後に会社の担当者へ何度も連絡するより、勤務しているうちに連携状況まで確認しておく方がスムーズです。

退職後に連携した場合は会社経由も確認する

すでに退職してから連携した場合でも、「もう離職票は受け取れない」ということではありません。

問題は、マイナポータルへの直接交付になるか、従来どおり会社経由で受け取るかです。

会社がすでに離職手続きを進めていれば、今回の離職票は会社経由になることがあります。

その場合、マイナポータルのお知らせだけを確認し続けていると、実際には会社が郵送の準備をしているという行き違いが起こり得ます。

退職後に連携した場合の確認ポイント

  • 会社がすでに離職手続きを申請しているか
  • 今回の手続きを電子申請で行ったか
  • 離職票は会社経由とマイナポータルのどちらになる予定か
  • マイナポータル上の連携状態は正常か

会社へ問い合わせるときには、「マイナポータルに届かないのですが」とだけ伝えるより、「雇用保険WEBサービスには連携しています。

今回の離職票はマイナポータルへの直接交付になる手続きでしょうか」と聞いた方が確認事項が明確になります。

一度連携していても退職時に状態を確認する

以前の転職時などに雇用保険WEBサービスと連携したことがある方は、通常、本人が連携を解除しない限り連携状態が継続します。

そのため、退職のたびに必ず最初から連携設定をやり直すという仕組みではありません。

ただし、以前設定した記憶があるというだけで判断するのは避けた方がよいでしょう。

マイナポータルへログインし、現在も連携されているか、現在の雇用保険情報が適切に確認できるかをチェックしておくことが確実です。

私が退職手続きを案内するときも、電子手続きは「以前やったはず」より「現在どう表示されているか」を確認する方がトラブルを防ぎやすいと考えています。

特に離職票は、その後の基本手当の受給手続きに使う重要な書類です。

受け取り方法の準備は早めに済ませておきましょう。

会社側の電子申請が必要になる

本人側でマイナポータルの準備が完了していても、会社が離職手続きを電子申請で行わなければ、離職票はマイナポータルへ直接交付されません。

退職すると、会社は雇用保険被保険者資格喪失届や、離職票が必要な場合には雇用保険被保険者離職証明書などをハローワークへ提出します。

この離職手続きには電子申請と紙による届出があり、マイナポータルへの直接交付を利用するためには、 会社側が電子申請で手続きを行うこと が条件となっています。

会社の手続き方法 マイナポータルへの直接交付
電子申請 ほかの条件も満たせば対象
紙による届出 原則として対象外

会社が行う離職手続きとは

従業員が退職した場合、会社は雇用保険の資格を喪失したことをハローワークへ届け出ます。

離職票の交付が必要なケースでは、資格喪失届だけでなく、離職前の賃金支払状況や離職理由などを記載した離職証明書も作成します。

ハローワークは提出された内容を確認し、離職票を交付します。

マイナポータルへの直接交付の条件が整っていれば、審査後の離職票等が本人のマイナポータルへ送信されるという流れです。

つまり、マイナポータルが会社の退職手続きそのものを代わりに行ってくれるわけではありません。

会社による離職手続きがあり、その交付方法としてマイナポータルへの直接送信が利用されると考えると理解しやすいでしょう。

電子申請かどうかは会社へ確認する

従業員本人から見ると、会社が普段どのような方法で雇用保険手続きをしているのか分からないことも多いですよね。

給与明細が電子化されていたり、入社手続きをオンラインで行っていたりしても、雇用保険の離職手続きまで必ず電子申請であるとは限りません。

そのため、マイナポータルでの受け取りを希望している場合は、退職前に会社の人事・総務担当者へ「離職票の手続きは電子申請ですか」と確認しておくと分かりやすいです。

可能であれば、「マイナポータルで離職票を受け取りたいので、雇用保険の離職手続きが電子申請になるか確認したい」と目的まで伝えると、担当者側も質問の意図を理解しやすくなります。

会社が電子申請を利用している場合でも、本人側のマイナンバー登録や雇用保険WEBサービスとの連携が整っていなければ、直接交付の条件は満たしません。

本人側と会社側の両方を確認してください。

電子申請を会社に強制できるわけではない

ただし、本人がマイナポータルで受け取りたいからといって、会社に電子申請を必ず利用させることができるという意味ではありません。

会社によっては現在も紙の届出を利用している場合があります。

この場合は、雇用保険WEBサービスと連携済みであっても、原則として従来どおり会社を経由した受け取りになります。

直接交付にならなかったからといって、離職票そのものが無効になるわけではありません。

受け取り経路が違うだけですので、「マイナポータルに来ない=離職票が発行されない」と考えないようにしましょう。

会社側でも直接交付の対象を確認する

会社側から見ると、離職票の電子交付に対応するためには、単に電子申請を行うだけでなく、退職者のマイナンバー登録状況なども関係してきます。

会社が離職手続きを電子申請した際、対象者が直接交付の条件を満たしていれば、その後ハローワークでの処理を経て本人へ直接送信されます。

そのため、中小企業の退職実務では、退職者へ離職票の交付希望を確認するときに、「マイナポータルで受け取りたいか」「雇用保険WEBサービスとの連携は済んでいるか」まで確認しておくと手続きを整理しやすくなります。

会社側からすると、従来はハローワークから返戻された離職票を受け取り、退職者の住所へ郵送する必要がありました。

直接交付では、この郵送工程を省略できるというメリットがあります。

一方、退職者側へ制度を説明していなければ、「会社から離職票が来ない」という問い合わせにつながる可能性がありますので、受け取り方法を事前に共有することも大切です。

会社の退職手続きそのものを詳しく知りたい場合は、 雇用保険資格喪失届の手続きと離職票の関係 も参考になります。

マイナポータルで離職票を受け取る手順

必要な条件を満たして会社が電子申請を行い、ハローワークで離職手続きの処理が完了すると、離職票がマイナポータルへ送信されます。

会社から郵便物が届くのを待つ従来の方法とは確認の仕方が異なるため、マイナポータルのお知らせを確認することが重要です。

また、電子交付になったからといって、受け取った離職票の内容確認が不要になるわけではありません。

離職年月日、賃金額、離職理由など、基本手当の手続きに関係する項目は紙の場合と同じように確認する必要があります。

ここからは、交付後の確認方法と、うまく届かない場合の対応を整理します。

離職票交付のお知らせを確認する

離職票がマイナポータルへ交付されると、マイナポータルの「お知らせ」で離職票が交付されたことを確認できるようになります。

マイナポータルでの受け取りを選んでいる場合、会社から離職票の封筒が届くとは限りません。

そのため、退職後は郵便物だけではなくマイナポータルのお知らせも確認するようにしてください。

確認するときの流れ

  1. マイナポータルへログインする
  2. お知らせを開く
  3. 雇用保険被保険者離職票の交付に関する通知を確認する
  4. 通知の詳細を開く
  5. 添付されている離職票データを確認する

マイナポータルと雇用保険WEBサービスを連携したからといって、退職日に離職票が自動的に表示されるわけではありません。

会社が離職証明書などを作成し、電子申請を行い、その後ハローワークで内容が処理されてから交付されます。

そのため、退職日と離職票が確認できる日は通常同じではありません。

退職日直後に表示されなくても異常とは限らない

退職した翌日にマイナポータルを確認し、何も届いていないと不安になる方もいると思います。

しかし、会社は退職日を迎えた後に資格喪失手続きを行うのが基本です。

さらに、離職票が必要な場合には離職証明書に賃金支払状況などを記載し、申請後はハローワークによる審査があります。

したがって、退職日を過ぎた瞬間にシステムから離職票が生成されるわけではありません。

たとえば、給与の締日と退職日の関係によっては、会社側で最終月の賃金を確認してから離職証明書を作成するケースもあります。

退職者が多い時期や書類の確認事項がある場合などには、会社側の準備にも一定の時間がかかることがあります。

会社へ確認するときは「離職票はいつ届きますか」だけではなく、「雇用保険の離職手続きはすでに電子申請されていますか」と聞くと、現在どの段階なのか確認しやすくなります。

会社から郵便が届かなくても直接交付なら問題ない

従来の離職票は会社から郵送されることが多かったため、「会社から封筒が届かない」ということ自体をトラブルだと感じる方もいます。

しかし、マイナポータルへの直接交付の条件を満たしている場合は、そもそも会社が紙の離職票を本人へ郵送する流れではありません。

マイナポータルのお知らせに交付通知が来ていれば、会社から同じ書類が別途郵送されないこと自体は不自然ではありません。

電子交付を利用するときは、「会社から郵便が来たか」ではなく「マイナポータルのお知らせに交付通知が来たか」を確認することが基本です。

通知を確認したら書類まで開く

お知らせが来ていることだけを確認して終わりにせず、実際に離職票のデータまで開いてください。

電子交付の目的は通知を受け取ることではなく、その後の雇用保険手続きに必要な離職票を本人が取得することです。

離職票を受け取った後は、氏名、離職年月日、賃金、離職理由などを確認します。

特に離職理由は、その後の基本手当の取扱いに影響することがありますので、実際の退職経緯と合っているか確認しておきましょう。

マイナポータルの通知が来ない場合は、単純にハローワークで処理中という可能性もあれば、会社経由の交付になっている可能性もあります。

一定期間経過しても確認できない場合には、後述する確認ポイントに沿って原因を切り分けてください。

離職票を表示して保存する

離職票を表示して保存する

マイナポータルへ交付された離職票は、PDF形式のデータとして確認できます。

通知を開いたら、離職票のデータを表示し、必要に応じて端末へ保存しておきましょう。

電子的に受け取った場合でも、離職票の内容そのものが重要であることは紙の場合と変わりません。

特に確認しておきたいのは、次のような項目です。

  • 氏名などの本人情報
  • 雇用保険被保険者番号
  • 離職年月日
  • 被保険者期間
  • 賃金額や賃金支払状況
  • 離職理由

なかでも 離職理由と賃金額は、雇用保険の基本手当の手続きにも関係する重要な項目 です。

離職票-1と離職票-2を確認する

一般に「離職票」とまとめて呼ばれていますが、主に離職票-1と離職票-2があります。

離職票-1には雇用保険被保険者番号や本人に関する情報などが記載され、離職票-2には離職前の賃金支払状況や離職理由などが記載されています。

電子で受け取ると、紙の封筒に入った書類を一枚ずつ確認する感覚が薄くなりがちですが、確認すべき内容は紙と変わりません。

データを開いたら、まず自分の書類であることを確認し、離職年月日などの基本情報に誤りがないか見てください。

賃金額は給与明細などと照合する

離職票-2には、離職前の賃金支払状況が記載されています。

この情報は基本手当日額の算定に関係しますので、大きな間違いがないか確認しておくことが大切です。

ここでいう賃金には何が含まれるのか、締日との関係でどの期間が記載されるのかなど、給与明細の手取り額だけを見ても判断しにくい場合があります。

ただし、「毎月30万円程度の給与だったのに極端に低い金額になっている」など明らかな違和感があれば、そのまま手続きを進める前に確認した方がよいでしょう。

会社側でも賃金台帳や出勤簿などを確認しながら離職証明書を作成しますが、入力ミスや認識違いが絶対に起きないわけではありません。

離職理由は特に重要

離職理由については、「自分が退職届を出したから自己都合」「会社から退職を言われたから必ず会社都合」といった単純な分類だけで決まるものではありません。

契約期間の満了、雇止め、退職勧奨、解雇、正当な理由のある自己都合など、実際の退職経緯によって雇用保険上の判断が変わる場合があります。

会社都合で退職した認識なのに自己都合に見える記載になっている、契約更新を希望していたのに離職理由の記載が認識と違う、といった場合には、そのままにせず確認してください。

離職票を電子的に受け取れることと、記載内容が必ず正しいことは別の問題です。

受け取った後は内容を確認することが大切です。

離職理由について会社と本人の認識が異なる場合、最終的な離職理由の判定は会社だけで決めるものではなく、本人から事情や資料を確認したうえでハローワークが判断することがあります。

退職勧奨のメール、契約更新に関するやり取りなど、退職経緯が分かる資料がある場合は保存しておきましょう。

PDFデータも適切に保管する

マイナポータルで確認できるからといって、必要なときに必ずすぐアクセスできるとは限りません。

スマートフォンの機種変更、ログイン環境の変更、通信環境などもありますので、必要に応じてPDFデータを自分でも保管しておくと安心です。

保存する場合は、個人情報が多く含まれる重要書類であることにも注意してください。

共有パソコンのデスクトップや、家族全員が閲覧できるクラウドフォルダなどに無造作に保存するのは避けた方がよいでしょう。

紙で保管したい方は、必要に応じて印刷しておく方法もあります。

電子だから必ず電子のまま管理しなければならないわけではありません。

あなたが失業給付の手続きを進めやすい方法で、安全に管理してください。

連携していない場合の受け取り方法

マイナポータルと雇用保険WEBサービスを連携していなくても、離職票そのものを受け取れなくなるわけではありません。

連携していない場合は、従来どおり 会社を経由して離職票を受け取る方法 が基本になります。

会社がハローワークへ離職手続きを行い、ハローワークから交付された離職票を会社が受け取ったうえで、退職した本人へ郵送するなどの流れです。

受け取り方法 主な流れ
マイナポータル ハローワークから本人のマイナポータルへ直接交付
従来の方法 ハローワークから会社を経由して本人へ交付

したがって、「連携を忘れたので離職票を発行してもらえない」ということではありません。

連携していなくても離職票の交付自体は可能

マイナポータルへの直接交付は、離職票の新しい受け取り方法の一つです。

離職票を発行するための制度そのものがマイナポータルへ一本化されたわけではありません。

そのため、マイナンバーカードを持っていない、マイナポータルを利用していない、雇用保険WEBサービスとの連携をしていないといった場合でも、それだけを理由に離職票を受け取れなくなるわけではありません。

会社が必要な離職手続きを行い、ハローワークから離職票が交付されれば、従来どおり会社を通じて本人へ渡すことができます。

マイナポータル連携の有無は「離職票が発行されるか」ではなく、主に「どの経路で受け取るか」に関係するものと考えると分かりやすいです。

会社経由では郵送先も確認する

会社経由で離職票を受け取る場合、退職後に会社から本人の住所へ郵送されることが一般的です。

そのため、退職後すぐに転居する場合や、会社へ登録している住所が古い場合には注意してください。

「離職票が届かない」と相談を受けたときに確認すると、実は退職前の住所へ会社が送っていたということも考えられます。

退職に伴って引っ越しを予定しているのであれば、離職票の送付先を会社へ伝えておくとよいでしょう。

また、会社によっては本人へ手渡しする場合もあります。

具体的な受け取り方法は勤務先の担当者へ確認してください。

連携済みでも会社経由になることがある

一方、雇用保険WEBサービスと連携済みだからといって、すべての離職票が必ずマイナポータルへ届くわけではありません。

会社が紙で離職手続きをした場合や、本人が連携する前に会社側の離職手続きが進んでいた場合などには、会社を経由した受け取りになることがあります。

この点を知らないと、本人はマイナポータルを毎日確認し、会社側は「離職票を発送したので届くはず」と考えているという行き違いが起きます。

今回の離職票をどちらの方法で受け取ることになるのか分からない場合は、マイナポータルだけ、郵便だけと決めつけず、両方を確認するとよいでしょう。

会社経由へ戻したい場合は連携解除も選択肢

すでに雇用保険WEBサービスと連携しているものの、今後はマイナポータルではなく会社経由で受け取りたい場合には、連携を解除する方法もあります。

ただし、解除した時点ですでに会社の離職手続きが完了しているなど、手続きの進行状況によっては、解除後であっても今回の離職票はマイナポータルへ交付される場合があります。

そのため、受け取り方法を変更したい場合には、できるだけ離職手続きが始まる前に対応する方が分かりやすいです。

マイナポータルを利用するか会社経由にするかについて、どちらが常に正解というわけではありません。

電子データで早めに確認したい方には直接交付が便利ですし、デジタル手続きが苦手で紙の方が管理しやすいという方もいます。

重要なのは、自分がどの方法で受け取る予定なのかを把握しておくことです。

離職票の通知が来ない場合の確認点

離職票の通知が来ない場合の確認点

雇用保険WEBサービスとの連携を済ませているのに、退職後しばらくしてもマイナポータルへ離職票の通知が来ない場合があります。

この場合、すぐにシステム障害だと判断するのではなく、どの段階で止まっているのかを順番に確認することが大切です。

離職票が届くまでには、「本人側の連携」「会社側での離職証明書等の作成」「会社からの申請」「ハローワークでの審査」「本人への交付」という複数の工程があります。

通知が来ない原因は一つではありません。

会社の離職手続きが完了しているか

まず会社へ、雇用保険の離職手続きをすでに行ったか確認してください。

会社側がまだ離職証明書を作成中であったり、ハローワークへ申請していなかったりすれば、マイナポータルにも離職票は届きません。

退職日の翌日になっても届かないという場合は、単純に会社がまだ申請できる段階になっていない可能性があります。

会社は離職年月日や賃金支払状況などを確認したうえで申請する必要があるため、退職した瞬間に離職票が発行されるわけではありません。

確認するときには、「離職票を送ってください」というより、「雇用保険の資格喪失と離職票の電子申請は済んでいますか」と聞く方が、現在の手続き状況を確認しやすいでしょう。

会社が電子申請を利用したか

本人が雇用保険WEBサービスと連携していても、会社が紙で離職手続きをした場合はマイナポータルへの直接交付になりません。

このケースでは、会社から離職票が郵送される可能性があります。

マイナポータルに何も届かないからといって、会社側で手続きが止まっているとは限りません。

すでに紙の離職票が会社へ交付され、本人へ郵送される途中ということも考えられます。

連携したタイミングを確認する

会社の離職手続きが進んだ後に雇用保険WEBサービスと連携した場合、今回の離職票については会社を経由した受け取りになることがあります。

「今は連携済みだから必ずマイナポータルへ届く」とは限らない点に注意してください。

特に、退職後に初めてマイナポータルの直接交付制度を知って連携した場合は、会社へ申請日を確認してみるとよいでしょう。

すでに離職手続きが済んでいるのであれば、今回については会社経由になる可能性を考えて郵便も確認してください。

連携状態やエラーを確認する

雇用保険WEBサービスとの連携が完了しているか、連携待ちの状態になっていないかも確認しましょう。

マイナンバーと雇用保険被保険者番号が適切に紐付いていない場合には、エラーになることもあります。

現在の勤務先とは異なる事業所名が表示される、現在使用している被保険者番号が確認できないなどの場合は、会社へ登録状況を確認してください。

必要に応じてハローワークへの届出が必要になる場合があります。

離職票自体を希望していたかも確認する

もう一つ確認しておきたいのが、会社へ離職票の交付を希望していたかです。

退職後すぐに次の勤務先へ入社する予定があり、「離職票はいりません」と会社へ伝えていた場合などは、会社が離職証明書の提出を省略できるケースがあります。

後から予定が変わって基本手当の手続きに離職票が必要になった場合には、元の会社へ離職票が必要になった旨を連絡してください。

なお、年齢や手続きの状況によって取扱いが異なるため、「希望していなければ絶対に発行されない」と一律に考えるものではありません。

通知が来ないときの確認順序

  1. マイナポータルの連携状態を確認する
  2. 会社へ電子申請を行ったか確認する
  3. 会社の離職手続きが完了しているか確認する
  4. 必要に応じて住所地を管轄するハローワークへ相談する

会社の手続きが済んでいるならハローワークへ確認する

会社から「電子申請はすでに完了している」と回答があり、本人側の連携も離職前から正常に完了しているにもかかわらず、離職票を確認できない場合はハローワークへ相談する段階です。

その際には、氏名や退職した会社名、離職日、会社から聞いた申請日など、状況を整理しておくと確認しやすくなります。

会社へ電子申請の処理状況や返戻の有無などを再確認するよう案内される場合もあります。

「何日以内なら必ずマイナポータルへ届く」と一律に断定することは避けた方がよいです。

会社が申請した時期や書類の内容、ハローワークでの審査状況によって実際の交付時期は変わります。

会社側で手続き済みなのに離職票が確認できず、郵送でも届いていない場合には、ハローワークへ相談してください。

離職票そのものがなかなか届かない場合の会社への確認方法やハローワークへの相談については、 離職票が届かないときの対処法 でも詳しく解説しています。

マイナポータルで離職票を受け取る要点

マイナポータルで離職票を受け取れるようになったことで、会社からの郵送を待たず、ハローワークから電子的に離職票を受け取れる選択肢が増えました。

ただし、単にマイナポータルのアカウントがあれば利用できる仕組みではありません。

  • マイナンバーと雇用保険被保険者番号が適切に紐付いている
  • マイナポータルと雇用保険WEBサービスを連携している
  • 連携を離職前までに済ませている
  • 会社が離職手続きを電子申請で行っている

この流れを押さえておくことが重要です。

本人側と会社側の両方の条件を確認する

この記事で最も押さえていただきたいのは、マイナポータルでの離職票受け取りは本人だけで完結する手続きではないということです。

本人側では、マイナンバーと雇用保険被保険者番号が適切に紐付いていることを確認し、マイナポータルと雇用保険WEBサービスを連携します。

一方、会社側では雇用保険の離職手続きを電子申請で行う必要があります。

本人だけが準備しても、会社だけが電子申請しても、必要な条件がそろわなければ直接交付にはなりません。

確認する人 主な確認事項
退職する本人 マイナンバーの紐付け、雇用保険WEBサービスとの連携
会社 雇用保険の離職手続きを電子申請で行うこと
本人・会社 今回の離職票がどの方法で交付されるかの認識共有

電子で受け取りたいなら早めに準備する

特に、退職後になってから雇用保険WEBサービスを連携すると、会社の手続き状況によっては今回の離職票がマイナポータルに届かない場合があります。

電子で受け取りたいのであれば、退職日が決まった段階で早めに準備しておきましょう。

私なら、退職直前になって設定するのではなく、退職日が決まり会社へ離職票の希望を伝える頃に、マイナポータルの連携状態も一緒に確認することをおすすめします。

早めに確認しておけば、被保険者番号とマイナンバーが紐付いていない、以前の事業所情報が表示されるといった問題が見つかった場合にも対応する時間を確保できます。

届かなければ順番に原因を切り分ける

また、離職票がマイナポータルに届かない場合でも、直ちに離職票が発行されていないとは限りません。

会社経由の交付になっている可能性や、会社・ハローワークで手続き中の可能性もあります。

まずはマイナポータルの連携状態を確認し、その後会社へ電子申請の有無と手続き状況を確認する。

この順番で確認すると原因を切り分けやすくなります。

特に、「マイナポータルに来ない」と「離職票が発行されていない」は同じ意味ではありません。

会社が紙で手続きをしていれば会社経由で届きますし、連携のタイミングが遅かった場合も会社経由になることがあります。

受け取った後は内容まで確認する

そして、離職票を受け取れたらそれで終わりではありません。

氏名や離職年月日だけでなく、特に離職票-2の賃金額、被保険者期間、離職理由などを確認してください。

離職理由について実際の退職経緯と認識が違う場合には、ハローワークで事情を説明することもできます。

必要であれば退職勧奨のメールや契約更新に関するやり取りなど、経緯が分かる資料を準備しておきましょう。

マイナポータルでの直接交付は、離職票を受け取るまでの手間を減らせる便利な仕組みです。

一方で、制度の入口となる連携設定や会社の申請方法を知らないと、「届くと思っていたのに届かない」ということになりやすい部分でもあります。

退職前に連携状況を確認し、会社へ電子申請かどうかを確認しておく。

この二つを早めに行うことが、マイナポータルで離職票をスムーズに受け取るための実務上のポイントです。

雇用保険やマイナポータルの手続き方法、画面構成、運用は変更される可能性があります。

正確な情報は公式サイトをご確認ください。

また、離職理由、雇用保険の被保険者期間、基本手当の受給資格などは、個別の勤務状況や退職経緯によって判断が変わることがあります。

離職票の記載内容に疑問がある場合や、会社と離職理由の認識が異なる場合などは、ハローワークで具体的な事情を説明して確認してください。

法律上・実務上の判断が必要なケースについては、最終的な判断は専門家にご相談ください。

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