社会保険・年金

厚生年金が高すぎる理由と確認方法を社労士が詳しく解説

こんにちは。

もりおか社会保険労務士事務所、社会保険労務士の川熊です。

厚生年金が高すぎると感じる大きな理由は、保険料率そのものが高いことに加えて、標準報酬月額という仕組みによって、残業代や各種手当まで含めて保険料が決まるためです。

給与明細を見て厚生年金保険料が引かれすぎではないかと感じる方は少なくありません。

実務でも、9月以降に急に社会保険料が上がった、ボーナスから思った以上に引かれた、将来元が取れるのか不安だという相談はよくあります。

この記事では、厚生年金保険料が高く感じる理由、計算方法、標準報酬月額の仕組み、引かれすぎかどうかの確認方法、合法的に負担を抑える考え方まで、会社員の方に向けてわかりやすく解説します。

  • 厚生年金保険料が高くなる仕組み
  • 標準報酬月額と4月から6月の関係
  • 引かれすぎかどうかの確認方法
  • 保険料負担を抑える実務上の考え方

厚生年金が高すぎる理由と確認方法

厚生年金が高すぎる理由

厚生年金が高すぎる理由

まずは、なぜ厚生年金が高すぎると感じやすいのかを整理します。

厚生年金保険料は、毎月の給与から単純に一定額が引かれているわけではありません。

保険料率、標準報酬月額、賞与、会社負担分など、複数の仕組みが組み合わさっています。

特に給与明細だけを見ていると、本人負担分しか見えないため、制度全体の負担構造が分かりにくいところがあります。

ここを理解すると、保険料が急に上がった理由や、手取りが減った理由をかなり整理しやすくなります。

厚生年金は、会社員にとって避けて通れない制度です。

だからこそ、ただ高いと感じるだけで終わらせず、どの給与が計算対象になり、いつの給与が反映され、どのように控除されているのかを確認していきましょう。

厚生年金保険料の計算方法

厚生年金保険料の計算方法

厚生年金保険料は、原則として 標準報酬月額に保険料率を掛けて計算 されます。

厚生年金保険料率は、2017年9月以降、18.3%で固定されています。

会社員本人と会社が原則として折半するため、給与から控除される本人負担分は9.15%です。

この9.15%という数字だけを見ると、所得税や住民税よりも大きく感じる方も多いと思います。

特に、給与明細で厚生年金保険料、健康保険料、雇用保険料、所得税、住民税が並んでいると、総支給額と手取り額の差に驚くことがあります。

実務上も、初めて正社員になった方や、昇給した方、賞与を受け取った方から、社会保険料が思ったより高いという相談を受けることがあります。

たとえば、標準報酬月額が30万円の場合、本人負担分の目安は次のようになります。

項目 計算内容 金額の目安 確認するときのポイント
標準報酬月額 300,000円 300,000円 実際の給与額ではなく等級で決まる
本人負担分 300,000円 × 9.15% 27,450円 給与明細に控除される金額
会社負担分 300,000円 × 9.15% 27,450円 給与明細には通常表示されない
合計 300,000円 × 18.3% 54,900円 本人分と会社分を合算した保険料

ここで大切なのは、給与明細に載る厚生年金保険料は、通常このうち本人負担分だという点です。

月収30万円前後の方でも、厚生年金だけで毎月2万円台後半が控除されます。

さらに健康保険料や雇用保険料、所得税、住民税などが加わるため、手取りがかなり少なく感じられるわけです。

ただし、実際の保険料は標準報酬月額の等級によって決まるため、給与総額に9.15%を掛けた金額と完全に一致しないことがあります。

たとえば、実際の総支給額が302,000円だったとしても、標準報酬月額の等級が300,000円であれば、300,000円を基準に計算されます。

逆に、実際の給与が少し下がっても、等級が変わらなければ厚生年金保険料はすぐには下がりません。

給与明細の控除額を確認するときは、単純な月給ではなく、 自分の標準報酬月額がいくらで設定されているか を見ることが大切です。

標準報酬月額は、会社の給与担当者に確認するほか、社会保険の標準報酬決定通知書、ねんきん定期便、ねんきんネットなどから確認できる場合があります。

厚生年金保険料率や保険料額表は年度や制度改正により確認が必要です。

実際の保険料を確認する場合は、 日本年金機構「厚生年金保険料額表」 などの公式情報を確認してください。

正確な情報は公式サイトをご確認ください。

なお、厚生年金保険料を計算するときは、厚生年金だけでなく健康保険料も同じ標準報酬月額を使うことが多いため、社会保険料全体の負担感が大きくなります。

健康保険料率は加入している健康保険や都道府県、健康保険組合によって異なりますし、40歳以上65歳未満の方は介護保険料も関係してきます。

そのため、同じ標準報酬月額でも、人によって給与明細の控除額が違うことがあります。

厚生年金保険料が高いと感じたときは、まずは標準報酬月額、本人負担率、控除月、健康保険料との区別を確認しましょう。

ここを押さえるだけでも、引かれすぎなのか、制度どおりなのかをかなり判断しやすくなります。

標準報酬月額の仕組み

厚生年金保険料を理解するうえで一番大事なのが、 標準報酬月額 です。

標準報酬月額とは、実際の給与額をそのまま使うのではなく、一定の幅ごとに区分された等級に当てはめた金額のことです。

会社員の社会保険料は、毎月の給与が1円変わるたびにその都度変わるわけではありません。

実務上、毎月の給与が1円単位で変わるたびに保険料を細かく変えると、会社の給与計算も年金事務所側の管理も非常に煩雑になります。

そのため、報酬月額を等級に区分し、その等級に応じて保険料を計算する仕組みになっています。

これが標準報酬月額です。

標準報酬月額に含まれる報酬には、基本給だけでなく、残業手当、役職手当、通勤手当、住宅手当など、労働の対償として支払われる多くの手当が含まれます。

ここが見落とされやすいポイントです。

特に通勤手当は、所得税の計算では非課税となる範囲があるため、社会保険料でも対象外だと思われることがあります。

しかし、社会保険の標準報酬月額を考えるうえでは、原則として通勤手当も報酬に含めて判断します。

標準報酬月額に含まれやすいもの

  • 基本給
  • 残業手当
  • 通勤手当
  • 役職手当
  • 住宅手当
  • 家族手当
  • 営業手当や資格手当などの各種手当
  • その他、労働の対償として支払われる手当

給与明細を見ると、基本給だけで判断してしまいがちですが、社会保険料の計算では通勤手当も含めて判断されます。

たとえば、基本給が25万円、通勤手当が2万円、残業代が3万円であれば、社会保険上の報酬としては合計30万円程度で見られる可能性があります。

基本給だけを見ると25万円なのに、標準報酬月額は30万円付近になる、ということが起こるわけです。

中小企業の給与計算でも、この点は迷いやすいところです。

採用時によく確認するのは、求人票や雇用契約書に記載された基本給だけでなく、毎月固定的に支払われる手当や通勤手当がどのように設定されているかです。

従業員側からすると、基本給がそれほど高くないのに社会保険料が高いと感じることがありますが、会社側の給与設計を見ると、各種手当を含めた報酬月額が高くなっているケースがあります。

標準報酬月額は、原則として毎年4月、5月、6月の給与をもとに決定され、9月から翌年8月まで使われます。

これを定時決定といいます。

つまり、ある月の給与が少し下がったからといって、翌月からすぐに厚生年金保険料が下がるわけではありません。

逆に、4月から6月の給与が高かった場合は、その影響が一定期間続くことがあります。

標準報酬月額は、あなたが実際に毎月受け取る給与額と完全に一致するとは限りません。

給与明細の総支給額と厚生年金保険料が単純に比例しないように見える場合でも、標準報酬月額の等級に基づいて正しく計算されていることがあります。

そのため、厚生年金保険料が高いと感じたら、まず確認すべきなのは、現在の標準報酬月額の等級です。

給与明細に等級が載っていない会社もありますので、その場合は会社の給与担当者に確認するとよいでしょう。

社会保険の決定通知書を見せてもらえる場合は、そこに標準報酬月額が記載されています。

標準報酬月額の仕組みを知らないまま給与明細だけを見ると、なぜこの金額が引かれているのか分かりにくいものです。

しかし、基本給以外の手当も含めること、4月から6月の給与が基準になりやすいこと、等級制であることを理解すると、厚生年金保険料が高くなる理由がかなり見えてきます。

厚生年金が急に上がる理由

厚生年金保険料が急に上がったと感じる代表的なタイミングは、 9月分以降の給与 です。

これは、毎年4月、5月、6月に支払われた給与をもとに標準報酬月額を決定し、その結果が原則として9月から翌年8月まで適用されるためです。

実務でも、9月や10月の給与明細を見て、急に社会保険料が上がったのですが間違いではありませんか、という相談はかなり多いです。

この手続きを定時決定といいます。

4月から6月の給与が普段より高いと、標準報酬月額の等級が上がり、9月以降の厚生年金保険料や健康保険料が高くなることがあります。

ポイントは、基本給が変わっていなくても、残業代や手当が増えていれば標準報酬月額に影響する可能性があることです。

たとえば、3月決算の会社で4月から6月にかけて繁忙期が続き、残業が多かったとします。

その期間に支払われる給与が普段より高くなると、標準報酬月額の等級が上がることがあります。

その結果、7月以降は残業が減って給与が元に戻っていたとしても、9月から翌年8月までの社会保険料は高い等級で計算されることがあります。

1か月だけ給与が高かったからといって、必ずすぐに保険料が変わるわけではありません。

定時決定や随時改定には、それぞれ決まりがあります。

給与明細だけで判断せず、会社の給与担当者に標準報酬月額の等級を確認することが大切です。

厚生年金保険料が急に上がる理由は、定時決定だけではありません。

固定的賃金が大きく変わった場合には、月額変更届による随時改定が行われることがあります。

一般的には、基本給、役職手当、通勤手当などの固定的賃金に変動があり、その後3か月間の報酬をもとに2等級以上の差が出る場合などに見直しの対象になります。

ここでよくある誤解が、残業代が減ったのに保険料が下がらないというものです。

残業代の増減だけでは、原則として随時改定のきっかけになる固定的賃金の変動に当たらないことがあります。

つまり、残業が一時的に減っただけでは、すぐに標準報酬月額が下がらないケースがあるわけです。

ここは少しややこしいですよ。

また、会社によっては社会保険料を当月控除している場合と翌月控除している場合があります。

9月改定といっても、給与明細上いつ反映されるかは会社の控除方法によって見え方が違うことがあります。

たとえば、9月分保険料を10月支給給与から控除している会社では、10月の給与明細で増えたように見えることがあります。

厚生年金保険料が急に上がったと感じたときは、上がった月だけを見るのではなく、4月から6月の給与、固定給の変更、通勤手当の変更、役職手当の追加、会社の控除方法を合わせて確認すると原因を見つけやすくなります。

実務家として見ていると、保険料が上がった原因は会社のミスではなく、制度上の定時決定や随時改定であることが多いです。

ただし、まれに標準報酬月額の入力ミス、控除月の誤り、等級変更の反映漏れが起こることもあります。

違和感がある場合は、感情的に会社へ伝えるのではなく、標準報酬月額の等級、改定月、対象となった給与期間を確認するのが実務的です。

厚生年金保険料が急に上がった場合は、まず9月改定かどうかを確認しましょう。

そのうえで、4月から6月の給与が高かったか、固定的賃金に変動があったか、賞与と混同していないかを見ていくと、原因を整理しやすくなります。

4月5月6月の残業に注意

4月5月6月の残業に注意

厚生年金保険料を考えるうえで、4月、5月、6月の残業は特に注意が必要です。

この3か月に支払われた給与の平均が標準報酬月額の決定に使われるため、年度初めに残業が多い職場では、9月以降の社会保険料が上がりやすくなります。

厚生年金が高すぎると感じる方の中には、この4月から6月の残業の影響を受けているケースがかなりあります。

たとえば、通常は月30万円前後の給与の方が、4月から6月だけ繁忙期で残業代が増え、月35万円前後になったとします。

この場合、その高い給与水準をもとに標準報酬月額が決まり、結果として1年間の保険料が高くなる可能性があります。

7月以降に残業が落ち着いても、標準報酬月額が自動的にすぐ下がるとは限りません。

もちろん、残業をすればその分の給与は増えます。

したがって、保険料を下げたいから残業をすべて避けるべきという話ではありません。

大切なのは、 4月から6月の残業代が翌年8月までの社会保険料に影響する可能性がある と知っておくことです。

確認する時期 見るべきポイント 保険料への影響
4月 年度初めの残業、昇給、手当変更 定時決定の対象になりやすい
5月 繁忙期の残業代、通勤手当 平均額を押し上げる可能性がある
6月 賞与ではなく給与として支払われる手当 報酬月額に含まれる可能性がある
9月以降 新しい標準報酬月額の反映 保険料が上がることがある

特に注意したいのは、4月から6月に支払われた給与が基準になるという点です。

たとえば、3月に残業した分が4月給与で支払われる会社であれば、その残業代は4月の報酬として見られることがあります。

勤務した月ではなく、給与として支払われた月が基準になるケースが多いため、給与の締日と支給日も確認しておく必要があります。

4月から6月の残業を抑えると、標準報酬月額の等級が上がりにくくなる可能性があります。

ただし、残業代そのものも減るため、手取り全体で見て有利かどうかは人によって異なります。

保険料だけでなく、収入全体で判断しましょう。

会社側の実務では、従業員から9月以降の保険料について質問を受けることがあります。

その際には、4月から6月の給与額、標準報酬月額の等級、控除開始月を丁寧に確認することが重要です。

説明を省いてしまうと、従業員側は会社に余計に引かれているのではないかと不信感を持ってしまうことがあります。

従業員側としては、給与明細で4月から6月の総支給額を確認し、9月以降の厚生年金保険料が変わった場合に理由を説明できる状態にしておくと安心です。

特に、残業が多い業種、年度初めに繁忙期がある職場、営業インセンティブが支払われる職場では、4月から6月の給与が標準報酬月額に与える影響を意識しておくとよいでしょう。

ただし、社会保険料を下げる目的で、実態と異なる給与処理をしたり、残業代を別月に不自然に移したりすることはおすすめできません。

社会保険料は法律に基づいて計算されるものです。

働き方の調整を考える場合も、まずは労働時間管理や業務配分として自然かどうかを前提にする必要があります。

厚生年金と賞与保険料

厚生年金保険料は、毎月の給与だけでなく賞与にもかかります

ボーナスの明細を見て、思ったより手取りが少ないと感じる方が多いのは、この賞与保険料の影響も大きいです。

賞与はまとまった金額で支給されるため、厚生年金保険料の控除額も大きく見えます。

賞与にかかる厚生年金保険料は、標準賞与額に保険料率を掛けて計算します。

本人負担分は原則として9.15%です。

たとえば、賞与が50万円の場合、本人負担分の目安は45,750円です。

ここに健康保険料、介護保険料の対象となる方は介護保険料、雇用保険料、所得税などが加わるため、額面と手取りの差が大きくなります。

賞与額の例 本人負担分の計算 厚生年金保険料の目安 実務上の見方
300,000円 300,000円 × 9.15% 27,450円 少額賞与でも控除は発生する
500,000円 500,000円 × 9.15% 45,750円 手取りとの差を感じやすい
1,000,000円 1,000,000円 × 9.15% 91,500円 控除額がかなり大きく見える

賞与保険料で注意したいのは、賞与から控除された厚生年金保険料も、将来の年金額にまったく関係しないわけではないという点です。

賞与に対しても厚生年金保険料がかかるため、標準賞与額として年金記録に反映されます。

つまり、ボーナスから引かれている保険料は、単に消えているわけではありません。

ただし、賞与からの控除は一度に大きな金額になるため、心理的な負担感が強くなります。

毎月の給与から2万円、3万円引かれるのと、賞与から数万円、場合によっては10万円近く引かれるのでは、受け取り方が違います。

実務上も、賞与支給後に控除額について質問を受けることがあります。

特に初めて大きな賞与を受け取った方は、厚生年金保険料の控除額に驚くことが少なくありません。

賞与保険料には上限などの制度上の取扱いがあります。

具体的な金額は賞与額、加入している健康保険、年齢、年度の制度により変わるため、正確な情報は公式サイトをご確認ください。

また、賞与の明細を見ると、厚生年金保険料、健康保険料、雇用保険料、所得税がそれぞれ控除されていることがあります。

これらをまとめて社会保険料が高いと感じる方もいますが、制度ごとに計算方法が異なります。

厚生年金保険料だけを確認したい場合は、明細の控除欄の中で厚生年金保険料の項目を分けて見ることが大切です。

賞与を生活費や貯蓄、住宅ローン、教育費、車の購入費などに充てる予定がある場合は、額面ではなく手取り額で資金計画を立てる必要があります。

賞与50万円と聞くと50万円使えるように感じますが、実際には社会保険料や税金が控除された後の金額が手取りです。

ここを見誤ると、予定していた支払いに不足が出ることもあります。

会社側としても、賞与支給時には明細を分かりやすくし、従業員から質問があった場合には、厚生年金保険料の計算方法や会社負担分の存在を説明できる状態にしておくとよいでしょう。

給与計算実務では、賞与支払届の提出や標準賞与額の処理も重要です。

会社負担分も含めた実態

厚生年金保険料が高いと感じる一方で、給与明細だけでは見えにくいのが 会社負担分 です。

厚生年金保険料は、本人と会社が原則として半分ずつ負担します。

本人の給与から9.15%相当が控除される一方で、会社も同じく9.15%相当を負担しています。

たとえば、本人の給与から27,450円が控除されている場合、会社も原則として同額程度を負担しています。

つまり、厚生年金保険料としては合計54,900円が納付されていることになります。

給与明細では本人負担分しか見えないことが多いため、会社負担分がどこへ行っているのか分からないと感じる方もいます。

従業員から見ると、給与明細に表示される控除額だけが負担に見えます。

しかし、会社側では給与とは別に法定福利費として社会保険料を負担しています。

中小企業の経営や採用実務では、給与額だけでなく、会社負担の社会保険料も含めた総人件費で考える必要があります。

月給30万円の従業員を雇う場合、会社の負担は30万円だけではありません。

厚生年金、健康保険、介護保険、雇用保険、労災保険などの会社負担が別に発生します。

厚生年金保険料は、本人負担分だけでなく会社負担分もあります。

給与明細に見える金額は制度全体の半分であり、会社も同じように負担している点を理解しておくと、社会保険料の全体像が見えやすくなります。

会社負担分について詳しく知りたい方は、 厚生年金の会社負担分の仕組みを解説した記事 も参考になります。

ただし、会社が負担しているから本人負担が軽いという単純な話ではありません。

本人から見れば手取りが減ることは事実です。

家計の感覚としては、給与明細に表示された控除額こそが実際の痛みとして感じられます。

そのため、会社負担分もあるのだから不満を持つべきではない、という説明では読者の不安は解消されません。

大切なのは、厚生年金を単なる控除ではなく、老齢年金、障害年金、遺族年金を含む社会保障として理解することです。

会社負担分は、従業員本人の負担分と合わせて納付され、制度全体の財源になります。

自分専用の口座に会社負担分が積み立てられているわけではありませんが、厚生年金制度に加入していることによって、将来の年金や万一の保障につながります。

見え方 本人側の感覚 会社側の実務 制度上の意味
本人負担分 給与から引かれて手取りが減る 給与計算で控除する 本人分として納付される
会社負担分 給与明細では見えにくい 法定福利費として負担する 本人分と合わせて納付される
合計保険料 実感しにくい 事業所単位で納付する 厚生年金制度の財源になる

実務で相談を受けていると、会社負担分があることを知って、厚生年金の見え方が変わる方もいます。

もちろん、手取りが減る現実は変わりません。

しかし、給与明細に表示されている控除額だけで制度を判断するよりも、会社負担分や将来の給付も含めて考えた方が、より正確に理解できます。

厚生年金が高すぎる時の確認法

厚生年金が高すぎる時の確認法

ここからは、実際に厚生年金が高すぎると感じたときに、どこを確認すればよいのかを解説します。

感覚的に高いと感じるだけでは、引かれすぎなのか、制度どおりなのか判断できません。

給与明細、標準報酬月額、賞与、9月以降の変更、将来の年金額との関係を順番に確認することで、不安を整理しやすくなります。

特に、給与明細の控除額だけを見て判断せず、標準報酬月額の等級と照らし合わせることが大切です。

厚生年金は引かれすぎか

厚生年金は引かれすぎか

厚生年金保険料が引かれすぎかどうかを確認するには、まず給与明細の控除額だけを見るのではなく、 自分の標準報酬月額等級 を確認する必要があります。

給与明細に厚生年金保険料として大きな金額が表示されていると、会社に余計に引かれているのではないかと感じることがありますが、制度どおりに計算されているケースも多いです。

確認の基本は次の流れです。

  • 給与明細で厚生年金保険料の控除額を確認する
  • 会社に標準報酬月額の等級を確認する
  • 標準報酬月額に9.15%を掛ける
  • 給与明細の控除額と大きく違わないか確認する
  • 9月改定や随時改定の有無を確認する
  • 賞与分の控除と毎月分の控除を分けて確認する

たとえば、標準報酬月額が30万円であれば、本人負担分は30万円×9.15%で27,450円が目安です。

給与明細の厚生年金保険料がこの金額と大きく異なる場合は、等級や控除月、賞与分の控除、入退社時の取扱いなどを確認する必要があります。

ただし、給与明細上の控除には、厚生年金保険料だけでなく健康保険料や介護保険料が別に表示されていることもあります。

社会保険料全体の金額を見て、厚生年金だけが高いと誤解しているケースもあります。

まずは控除欄を分けて見てください。

厚生年金保険料、健康保険料、介護保険料、雇用保険料、所得税、住民税は、それぞれ性質が違います。

確認項目 確認する理由 よくある誤解
標準報酬月額 厚生年金保険料の基準になる 実際の月給そのものだと思っている
厚生年金保険料 本人負担分を確認する 社会保険料全体と混同している
健康保険料 別制度として控除される 厚生年金に含まれると思っている
控除月 当月控除か翌月控除かを確認する 改定月と給与明細の月が一致すると思っている
賞与控除 賞与にも厚生年金保険料がかかる ボーナスから引かれるとは思っていない

また、会社によっては当月控除、翌月控除の違いがあります。

入社月や退職月、賞与支給月が絡むと分かりにくくなります。

特に同月に入社と退社がある場合などは、通常月とは異なる確認が必要です。

退職月の給与明細で2か月分引かれているように見えるケースや、入社後すぐの給与で控除が始まらないケースなどもあります。

会社側の実務では、給与計算ソフトに標準報酬月額の等級を入力し、それに基づいて控除します。

定時決定や随時改定の反映が遅れたり、古い等級のまま計算してしまったりすると、控除不足や控除過多が発生することがあります。

件数としては多くありませんが、まったくないわけではありません。

控除額に違和感がある場合は、自己判断で未払い・過徴収と決めつけず、まず会社の給与担当者に標準報酬月額と控除月を確認しましょう。

必要に応じて、最終的な判断は専門家にご相談ください。

確認するときは、会社に対して感情的に余計に引かれていると言うよりも、標準報酬月額の等級と厚生年金保険料の計算根拠を確認したい、と伝える方がスムーズです。

給与担当者側も、具体的な確認ポイントが分かれば説明しやすくなります。

厚生年金保険料が引かれすぎかどうかは、給与明細の金額だけでは判断できません。

標準報酬月額、保険料率、控除月、賞与の有無、健康保険料との区別を確認することで、かなり正確に判断できます。

厚生年金は元が取れないのか

厚生年金について、元が取れないのではないかという不安を持つ方は多いです。

これは自然な感覚だと思います。

毎月かなりの金額が給与から控除されているため、将来どれだけ受け取れるのか気になるのは当然です。

特に、若い世代ほど自分が老後を迎える頃に制度がどうなっているのか不安に感じやすいと思います。

一般的な目安として、65歳から老齢厚生年金を受け取り始めた場合、一定年数以上受け取ることで支払った保険料相当を回収できると説明されることがあります。

目安としては、70代前半から半ばあたりで元が取れるとされる試算もあります。

ただし、このような試算は、収入、加入期間、保険料、受給開始年齢、寿命、税金、物価、制度改正などによって変わります。

したがって、誰にでも同じように当てはまるものではありません。

厚生年金の損得を考えるときに注意したいのは、本人が給与から負担した保険料だけでなく、会社負担分も制度の中に入っていることです。

ただし、会社負担分が自分専用に積み立てられているわけではありません。

厚生年金は、自分が払った保険料をそのまま自分の口座に積み立てる制度ではなく、現役世代がその時点の受給世代を支える賦課方式を基本としています。

厚生年金は、銀行預金のように自分が払った保険料をそのまま積み立てて将来受け取る制度ではありません。

現役世代がその時点の受給世代を支える賦課方式を基本としつつ、本人の報酬や加入期間に応じて将来の年金額が決まる仕組みです。

厚生年金を元が取れるかどうかだけで判断すると、制度の一部しか見えません。

厚生年金には、老後に受け取る老齢厚生年金だけでなく、障害厚生年金や遺族厚生年金の保障も含まれています。

ここは非常に重要です。

万一、病気やけがで重い障害状態になった場合、一定の要件を満たせば障害厚生年金の対象になることがあります。

また、本人が亡くなった場合には、遺族厚生年金が家族の生活を支えることがあります。

民間保険で同じような保障をすべて準備しようとすると、保険料が相当高くなるケースもあります。

もちろん、公的年金だけで十分という意味ではありませんが、厚生年金には老後だけでなく、働けなくなったとき、家族を残して亡くなったときの保障も含まれているという視点は持っておきたいところです。

実務で相談を受けていると、この保障面を知らないまま、保険料の高さだけに目が向いている方も少なくありません。

給与から毎月引かれる金額は目に見えますが、障害年金や遺族年金の価値は、実際に必要になるまで意識しにくいものです。

だからこそ、元が取れるかどうかを考えるときは、老齢年金だけでなく、制度全体の保障機能も含めて考える必要があります。

退職などで厚生年金から国民年金に変わる場合の違いについては、 厚生年金から国民年金に切り替わる場合の注意点 でも詳しく解説しています。

なお、自分の将来の年金見込額を知りたい場合は、ねんきん定期便やねんきんネットで確認できます。

過去の加入期間、標準報酬月額、標準賞与額、今後の働き方によって見込額は変わります。

将来の金額はあくまで見込みですが、何も確認しないまま不安を抱えるより、まずは現在の記録を確認することが大切です。

厚生年金は損なのか

厚生年金が損かどうかは、単純に一言で決められるものではありません。

たしかに、若い世代や現役世代から見ると、毎月の負担が重く、将来本当に十分な年金を受け取れるのか不安に感じる場面はあります。

給与がなかなか上がらない一方で、社会保険料や税金の負担が重く感じられる状況では、厚生年金が損だと感じるのも無理はありません。

一方で、厚生年金は終身で受け取れる老齢年金であり、長生きした場合の生活保障としての意味があります。

民間の個人年金や貯蓄では、資金が尽きるリスクがありますが、公的年金は生きている限り受け取れる仕組みです。

長生きリスクに備える制度として考えると、厚生年金の意味はかなり大きいです。

また、厚生年金には報酬比例部分があります。

つまり、標準報酬月額や加入期間に応じて、将来の年金額にも反映されます。

保険料が高いほど必ず得とは言えませんが、負担だけが増えて将来給付に一切反映されないわけではありません。

給与や賞与に応じた保険料を負担することで、その分が年金額の計算にも関係します。

厚生年金を考えるときは、老後の年金額だけでなく、障害厚生年金、遺族厚生年金、終身給付という性質も含めて判断することが大切です。

損得の感覚は、人によって大きく違います。

健康状態、家族構成、収入、資産状況、働き方によって、公的年金に求める役割も変わります。

たとえば、独身の方、配偶者や子どもがいる方、自営業になる予定の方、会社員を長く続ける方では、厚生年金に対する見方も変わります。

厚生年金を損と感じやすい理由の一つは、自分が支払った保険料と将来受け取る年金額の関係が分かりにくいことです。

預金であれば、通帳を見れば残高が分かります。

投資であれば、評価額が見えます。

しかし、厚生年金は制度全体の中で運営されるため、自分の保険料がそのまま積み立てられているようには見えません。

この見えにくさが、不安や不満につながりやすいのだと思います。

私としては、厚生年金を単なる税金のように見るよりも、強制加入の社会保障として、どのような保障が含まれているのかを確認することが大切だと考えています。

そのうえで、老後資金に不安がある場合は、iDeCoやNISAなど、別の資産形成も組み合わせて考えるのが現実的です。

視点 損と感じやすい理由 確認したい考え方
毎月の手取り 給与から大きく控除される 厚生年金だけでなく社会保険料全体を見る
老後の受給 将来額が分かりにくい ねんきん定期便や見込額を確認する
万一の保障 普段は意識しにくい 障害厚生年金や遺族厚生年金も含めて考える
資産形成 自由に選べない 公的年金と私的資産形成を分けて考える

厚生年金は、任意で入る民間保険や投資商品とは違い、会社員で加入要件を満たす場合には原則として加入する制度です。

そのため、損だと思うから払わないという選択は基本的にできません。

だからこそ、制度の仕組みを理解し、自分の手取りや将来設計の中でどう位置づけるかを考えることが大切です。

損得だけでなく、家計管理としては、給与から控除される厚生年金保険料を前提に生活設計を組む必要があります。

額面収入ではなく、手取り収入で毎月の支出、貯蓄、投資、保険を考えること。

これが実務的な対処法です。

上限引き上げの影響

上限引き上げの影響

厚生年金の標準報酬月額には上限があります。

2026年現在の標準報酬月額の上限は65万円とされていますが、制度改正により、今後段階的に引き上げられる予定です。

この上限引き上げは、すべての会社員に直接影響するわけではありません。

主に月収が現在の上限を超える高所得者層に影響する内容です。

厚生労働省の公表内容では、標準報酬月額の上限は、2027年9月に68万円、2028年9月に71万円、2029年9月に75万円へ段階的に引き上げられる予定とされています。

上限が上がると、これまで65万円を超える報酬があっても65万円を上限として計算されていた方について、より高い標準報酬月額で保険料が計算されることになります。

時期 標準報酬月額の上限 主な影響 対象になりやすい人
2026年現在 65万円 現行の上限 月収65万円超でも上限は65万円
2027年9月予定 68万円 高所得者の保険料に影響 月収68万円以上の方など
2028年9月予定 71万円 段階的に負担増 月収71万円以上の方など
2029年9月予定 75万円 最終的な上限引き上げ 月収75万円以上の方など

影響を受けやすいのは、月収が65万円を超える会社員や役員などです。

月収75万円以上の方は、最終的に本人負担分が月額で一定程度増える可能性があります。

一方で、将来の年金額にも反映される見込みです。

つまり、単純に保険料だけが増えるというより、現役時代の報酬に応じた年金額に近づけるための見直しという位置づけです。

ただし、本人の家計から見ると、毎月の手取りが減る可能性があります。

特に、住宅ローン、教育費、車のローン、親の介護費用などがある世帯では、月数千円から1万円前後の負担増でも無視できないことがあります。

高所得者といっても、支出が多い世帯では家計への影響を感じやすいところです。

会社側にとっても、会社負担分が増える点に注意が必要です。

厚生年金保険料は労使折半ですので、本人負担分が増える場合、原則として会社負担分も増えます。

採用、人件費計画、役員報酬設計、賞与設計などを考える際には、標準報酬月額の上限引き上げによる法定福利費の増加も確認しておく必要があります。

標準報酬月額の上限引き上げは、月収65万円以下の方には直接の保険料増として影響しない場合があります。

制度改正の詳細は、 厚生労働省「厚生年金等の標準報酬月額の上限の段階的引上げについて」 をご確認ください。

正確な情報は公式サイトをご確認ください。

対象になりそうな方は、今後の給与明細で標準報酬月額の等級がどう変わるかを確認しておくとよいでしょう。

単に月収が高いかどうかだけでなく、賞与、役員報酬、固定手当、通勤手当などを含めて、社会保険上の報酬がどの程度になるかを見ておく必要があります。

制度改正は、発表時点の内容だけでなく、実施時期や実務上の取扱いを確認することが大切です。

給与計算担当者、役員、管理職、高所得の会社員の方は、制度変更が自分の手取りや会社負担にどの程度影響するかを早めに把握しておくと安心です。

保険料を抑える方法

厚生年金保険料を合法的に抑える方法として、まず考えられるのは、4月から6月の残業を意識することです。

この期間の給与が高くなると、標準報酬月額の等級が上がり、9月以降の保険料が上がる可能性があります。

ただし、ここは誤解しやすいところです。

保険料を下げるために残業を減らせば、当然ながら残業代も減ります。

保険料だけを見れば下がる可能性がありますが、総支給額や手取り全体で見て本当に有利かどうかは別問題です。

実務上も、保険料を下げるためだけに働き方を大きく変えることは慎重に考えるべきです。

残業代が減った結果、保険料は少し下がったけれど、手取り総額も大きく減ってしまったということもあります。

4月から6月の働き方を確認する

4月から6月の残業を抑えることは、標準報酬月額の上昇を防ぐ一つの考え方です。

ただし、業務上必要な残業を無理に避けることは現実的ではありません。

会社の業務命令、納期、顧客対応、繁忙期の事情もあります。

従業員側だけで自由に調整できないことも多いです。

そのため、現実的には、4月から6月に残業が集中しやすい職場かどうかを把握し、可能であれば業務配分や勤務計画を見直すという考え方になります。

会社側としても、特定の時期に残業が集中しすぎると、従業員の健康管理だけでなく社会保険料にも影響することを理解しておくとよいでしょう。

月額変更届の確認

給与が大きく下がった場合には、月額変更届による随時改定の対象になることがあります。

たとえば、固定給が下がり、その後3か月間の報酬をもとに標準報酬月額が2等級以上変わるような場合です。

ここで重要なのは、固定的賃金の変動があるかどうかです。

一方で、残業代が一時的に減っただけでは対象にならないことがあります。

固定的賃金の変動があるかどうかが大事な確認ポイントです。

基本給、役職手当、通勤手当、住宅手当など、毎月固定的に支払われる賃金が変わった場合には、随時改定の可能性を会社に確認してみてもよいでしょう。

節税制度の活用

iDeCoや小規模企業共済などは、厚生年金保険料そのものを直接下げる制度ではありません。

ただし、所得控除により所得税や住民税の負担を軽くできる場合があります。

会社員の場合、厚生年金保険料は原則として加入要件を満たせば強制的に発生します。

そのため、社会保険料を無理に下げるというより、税金や将来資金も含めて全体で考えることが現実的です。

たとえば、厚生年金保険料を直接下げられないとしても、iDeCoの掛金によって所得控除を受けられる場合があります。

NISAは所得控除ではありませんが、運用益が非課税になる制度として、老後資金づくりに活用されることがあります。

どの制度が向いているかは、収入、家族構成、年齢、勤務先の企業年金制度、住宅ローン控除の有無などによって変わります。

保険料を抑える考え方としては、次の順番で確認すると整理しやすくなります。

  • 4月から6月の給与が高くなりすぎていないか
  • 標準報酬月額の等級が実態と合っているか
  • 給与が下がった場合に随時改定の対象になるか
  • 賞与や手当の支給内容を理解しているか
  • 税金面ではiDeCoなどの活用余地があるか

社会保険料は法律に基づいて計算されるため、会社や本人の都合だけで自由に下げることはできません。

不自然な給与操作や実態と異なる処理は、後でトラブルになる可能性があります。

たとえば、実際には労働の対償として支払われているものを社会保険料の対象外として処理したり、報酬を不自然に分けたりすることは、適正な処理とはいえません。

中小企業では、役員報酬や手当の設計、賞与の支給方法などで社会保険料への影響を確認する場面がありますが、制度の趣旨を踏まえた適正な処理が必要です。

従業員側も、会社から社会保険料を下げるための不自然な提案を受けた場合は、将来の年金額や保障に影響しないかを確認した方がよいでしょう。

厚生年金保険料を抑える方法を考えるときは、単に今の手取りを増やすことだけでなく、将来の年金額、障害年金や遺族年金の保障、税金、家計全体を含めて判断する必要があります。

最終的な判断は専門家にご相談ください。

厚生年金が高すぎる時のまとめ

厚生年金が高すぎると感じる理由は、保険料率が高いことだけではありません。

標準報酬月額の仕組み、4月から6月の給与、残業代、通勤手当、賞与、会社負担分など、複数の要素が関係しています。

給与明細に表示される厚生年金保険料だけを見ると、ただ大きな金額が引かれているように感じますが、その裏には社会保険の計算ルールがあります。

特に、9月以降に保険料が急に上がった場合は、4月から6月の給与を確認することが大切です。

基本給が変わっていなくても、残業代や手当が増えていれば標準報酬月額の等級が上がることがあります。

また、固定的賃金が変わった場合には、月額変更届による随時改定が関係することもあります。

賞与から厚生年金保険料が引かれることも、手取りが少なく感じる大きな理由です。

毎月の給与だけでなく、ボーナスにも厚生年金保険料がかかるため、賞与明細を見て驚く方も少なくありません。

賞与を使う予定がある場合は、額面ではなく手取りで考えることが大切です。

また、厚生年金は単なる積み立てではなく、老齢年金、障害厚生年金、遺族厚生年金を含む社会保障制度です。

元が取れるか、損か得かという視点も大切ですが、万一の保障や終身で受け取れる性質も含めて考える必要があります。

ここを理解しておくと、厚生年金に対する見方が少し変わるかなと思います。

厚生年金が高すぎると感じたときの確認ポイント

  • 給与明細の厚生年金保険料を確認する
  • 標準報酬月額の等級を確認する
  • 4月から6月の給与と残業代を確認する
  • 賞与からの控除額も確認する
  • 健康保険料や税金と混同していないか確認する
  • 会社負担分や将来の年金額も含めて考える
  • 制度改正による上限引き上げの対象か確認する

控除額に違和感がある場合は、まず会社の給与担当者に標準報酬月額と控除月を確認しましょう。

標準報酬月額の等級、定時決定、随時改定、賞与控除、当月控除・翌月控除の違いを確認すると、原因が見えてくることが多いです。

制度や金額は改正されることがあるため、正確な情報は公式サイトをご確認ください。

厚生年金保険料は、家計にも将来設計にも影響する重要なテーマです。

個別の給与、賞与、加入状況、退職予定、扶養関係、役員報酬、賞与設計などによって判断が変わります。

不安がある場合は、給与明細や標準報酬月額が分かる資料を手元に用意したうえで、会社の担当者や社会保険労務士に相談すると整理しやすくなります。

厚生年金が高すぎると感じたときほど、まずは仕組みを知ることが大切です。

感覚だけで損だと決めつけるのではなく、どの金額を基準に、いつから、なぜその保険料になっているのかを確認していきましょう。

最終的な判断は専門家にご相談ください。

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