社会保険・年金

傷病手当金の金額早見表|月収別の支給額と計算方法を整理

こんにちは。

もりおか社会保険労務士事務所、社会保険労務士の川熊です。

傷病手当金はいくらもらえるのかというと、原則として、支給開始日以前12か月間の標準報酬月額の平均をもとに計算した1日あたりの金額の3分の2が支給されます。

30日分で考えると、おおむね平均標準報酬月額の3分の2程度が一つの目安です。

病気やケガで仕事を休むことになったとき、「給与がなくなるのに、毎月の生活費はどうすればよいのか」「傷病手当金だけで家賃や住宅ローンを払えるのか」と不安になる方は少なくありません。

実際、傷病手当金について私が相談を受ける際にも、支給期間と並んで多いのが「結局、月にいくらくらい入ってくるのですか」という質問です。

ただし、単純に現在の給与や手取り額へ3分の2を掛ければよいわけではありません。

被保険者期間が12か月未満の場合や、休職中に給与が支払われる場合には計算方法や支給額が変わります。

また、傷病手当金そのものは非課税ですが、会社に在籍して健康保険・厚生年金保険の資格が続いている場合には、休職中も社会保険料の本人負担が発生することがあります。

そのため、「健康保険から振り込まれる金額」と「最終的に生活費として自由に使える金額」は必ずしも同じではありません。

この記事では、傷病手当金の金額を早見表で確認できるようにしながら、実際の計算方法、標準報酬月額との関係、給与との調整、税金や社会保険料まで、社労士の実務目線で整理します。

  • 傷病手当金の1日あたりと30日分の支給額の目安
  • 標準報酬月額を使った傷病手当金の計算方法
  • 被保険者期間が12か月未満の場合の計算ルール
  • 給与・税金・社会保険料を考慮した実際の手取り

傷病手当金の金額早見表|いくらもらえるか社労士解説

傷病手当金の金額を早見表で確認

まずは、傷病手当金がどのくらいの金額になるのかを確認していきます。

ポイントは、現在の手取り額ではなく、原則として支給開始日前12か月間の標準報酬月額を使うことです。

早見表だけを見るのではなく、計算の仕組みも一緒に理解しておくと、自分の場合の支給見込み額をかなり具体的に把握できます。

特に「月給の3分の2くらい」とだけ覚えてしまうと、昇給直後や転職直後、固定的賃金が変わった方などでは想定額がずれることがあります。

まずは傷病手当金の計算がどの数字を基礎にしているのかから確認しましょう。

傷病手当金はいくらもらえる?

傷病手当金は、業務外の病気やケガによって療養し、その療養のため仕事に就くことができず、会社から十分な給与を受けられない場合に、健康保険から支給される所得保障のための給付です。

病院へ支払った医療費を補填する制度ではなく、仕事を休んだことによって減少した収入を一定範囲で補う制度と考えると分かりやすいでしょう。

そのため、傷病手当金の金額を考えるときには、治療費がいくらかかったかではなく、被保険者として決定されている標準報酬月額が重要になります。

金額を大まかにイメージするのであれば、 平均標準報酬月額の約3分の2 と考えると分かりやすいでしょう。

たとえば、支給額の計算に使う平均標準報酬月額が20万円であれば、1日あたりの傷病手当金はおおむね4,447円、30日分に換算すると約13万3,410円が目安になります。

平均標準報酬月額20万円の場合の目安

  • 1日あたり:約4,447円
  • 30日分相当:約13万3,410円

ここで注意したいのは、「月収20万円なら必ず約13万3,000円」「給与の手取り20万円ならその3分の2」という計算ではないことです。

傷病手当金は、原則として支給開始日前の標準報酬月額の平均を基準に計算します。

給与明細の手取り額ではなく、健康保険で決定されている標準報酬月額が基準になる という点が、傷病手当金の金額を確認するときの最初のポイントです。

月給の3分の2と考えるのはあくまで概算

標準報酬月額は実際の給与額に近い金額になることが多いため、「普段の月収のおよそ3分の2」と説明されることがあります。

この説明自体は生活費の目安をつかむには便利ですが、正確な計算式そのものではありません。

たとえば、現在の月給が30万円でも、支給開始日前12か月の前半が26万円、後半が30万円というように標準報酬月額が途中で変わっていれば、30万円だけを使うのではなく12か月間を平均します。

反対に、直近で給与が下がった場合でも、過去の高い標準報酬月額が平均に含まれることがあります。

そのため、休職を検討している段階で生活費を試算するときは、「現在の給与×3分の2」を第一段階の概算にし、その後に過去12か月の標準報酬月額を確認して精度を上げるという進め方が実務的です。

金額以前に支給要件を満たす必要がある

傷病手当金は、単に会社を休んだから自動的に支給されるものではありません。

業務外の病気やケガの療養であること、療養のため仕事に就くことができないこと、連続する3日間の待期を完成していること、休業期間について十分な給与を受けていないことなどの要件を確認します。

特に「労務不能」は病名だけで一律に決まるものではありません。

医師の意見だけでなく、実際の仕事内容や療養状況などを踏まえて保険者が判断します。

同じ病気でも、デスクワークと身体作業では仕事に就ける状態かどうかの判断が異なる可能性があります。

したがって、早見表で「自分なら月20万円程度」と計算できたとしても、まず支給要件を満たしていなければ傷病手当金は支給されません。

金額と支給要件は分けて確認することが大切です。

健康保険で受けられる主な給付全体については、 健康保険の給付金一覧|種類・支給額・申請方法をわかりやすく整理 でも整理しています。

傷病手当金の早見表は「受給できることを前提とした支給額の概算」です。

実際の受給可否は、療養状況、労務不能の状態、待期、給与の支給状況などを含めて個別に確認されます。

傷病手当金の基本的な計算方法

傷病手当金の基本的な計算方法

傷病手当金の1日あたりの支給額は、原則として次の考え方で計算します。

1日あたりの傷病手当金

支給開始日以前の継続した12か月間の各標準報酬月額を平均した額 ÷ 30 × 3分の2

傷病手当金を正確に理解するためには、いきなり月額を計算するより、「平均標準報酬月額を出す」「30で割る」「3分の2を掛ける」という3段階に分けて考えると分かりやすいです。

計算は3段階で考える

たとえば、支給開始日前12か月間の標準報酬月額がすべて30万円だった場合、12か月平均も30万円です。

まず30万円を30で割ると1万円です。

次に1万円へ3分の2を掛けるため、1日あたりの傷病手当金はおおむね6,667円となります。

計算段階 計算内容 30万円の場合
第1段階 12か月の標準報酬月額を平均 300,000円
第2段階 平均額を30で割る 10,000円
第3段階 3分の2を掛ける 約6,667円

なお、実際の協会けんぽの計算では、平均標準報酬月額を30で割った段階で10円未満を四捨五入し、さらに3分の2を掛けた後に1円未満を四捨五入します。

そのため、電卓で最後まで小数を残して計算した金額と、実際の決定額が数円異なる場合があります。

この記事の早見表も、この端数処理を踏まえた概算として掲載しています。

傷病手当金の正式な支給額は保険者が審査のうえ決定しますので、数円単位まで資金計画へ組み込むのではなく、余裕を持った見積もりにしておくとよいでしょう。

計算方法と現行の取扱いについては、 全国健康保険協会(協会けんぽ)「傷病手当金」 でも確認できます。

(出典:全国健康保険協会「傷病手当金」)

支給開始日を基準に12か月を確認する

ここでいう「支給開始日」とは、病気になった日や会社を休み始めた日そのものではなく、傷病手当金が最初に支給されることとなった日です。

たとえば、月曜日から水曜日までの3日間で待期が完成し、木曜日から傷病手当金の支給対象となった場合には、その木曜日が支給開始日になるという考え方です。

実際の状況によって異なるため、休み始めた日と支給開始日を同じものとして扱わないようにしてください。

支給開始日が確定すると、その前の期間の標準報酬月額を使って支給日額が決まります。

支給開始後に標準報酬月額が変更されたからといって、その都度、傷病手当金の日額が再計算される仕組みではありません。

傷病手当金は「現在の基本給×3分の2」で計算する制度ではありません。

過去の標準報酬月額に変更があった人は、12か月間の平均を取るため、直近の給与だけを見て計算するとずれることがあります。

昇給、降給、転職などによって標準報酬月額が変わっている場合は特に注意が必要です。

実務でも、現在の月給だけを見て想定した金額と、実際に決定された傷病手当金に差が出るケースがあります。

休職前に資金計画を立てる場合には、給与明細だけでなく、会社の担当者へ標準報酬月額を確認しておくことをおすすめします。

標準報酬月額別の支給額早見表

傷病手当金の金額をイメージしやすいよう、平均標準報酬月額ごとの1日あたりの支給額と、30日分が支給されたと仮定した場合の目安をまとめます。

以下は計算方法を理解するための一般的な目安です。

実際には過去12か月間の標準報酬月額、被保険者期間、給与の支給状況、支給対象日数、保険者による端数処理などによって支給額が異なります。

平均標準報酬月額 1日あたりの目安 30日分相当の目安
98,000円 約2,180円 約65,400円
150,000円 約3,333円 約99,990円
200,000円 約4,447円 約133,410円
240,000円 約5,333円 約159,990円
280,000円 約6,220円 約186,600円
320,000円 約7,113円 約213,390円
360,000円 約8,000円 約240,000円
410,000円 約9,113円 約273,390円
500,000円 約11,113円 約333,390円
590,000円 約13,113円 約393,390円

たとえば平均標準報酬月額が28万円なら、1日あたり約6,220円、30日分では約18万6,600円です。

平均標準報酬月額32万円なら、1日あたり約7,113円、30日分で約21万3,390円が一つの目安になります。

一方、平均標準報酬月額が15万円なら、30日分相当は約10万円です。

「傷病手当金は給与の3分の2出るから何とかなるだろう」と考えていても、もともとの報酬水準によっては、家賃や住宅ローン、社会保険料、住民税などを支払うと余裕が小さくなることがあります。

早見表は平均標準報酬月額で見る

この表で最も重要なのは、左側の数字を「現在の給与額」と読み替えないことです。

平均標準報酬月額とは、原則として支給開始日前12か月間に健康保険上決定されていた標準報酬月額を平均したものです。

現在の月給が32万円だからといって、自動的に「32万円」の行を見るとは限りません。

たとえば、過去12か月のうち6か月が標準報酬月額28万円、残り6か月が32万円だった場合、単純な平均は30万円です。

この場合は32万円の行ではなく、平均30万円を基礎として個別に計算します。

この点は昇給直後に休職した方ほど注意が必要です。

現在の給与だけを基準にすると、傷病手当金を実際より高く見積もってしまう可能性があります。

30日分相当は毎月の固定支給額ではない

表の「30日分相当」は、1日あたりの傷病手当金を30倍した参考額です。

傷病手当金が毎月固定でこの金額になるという意味ではありません。

実際には申請対象期間の日数によって28日、29日、30日、31日となります。

また、最初の申請には待期3日間が関係しますし、途中で出勤した日や給与が支給された日があれば、支給対象日数や支給額が変わることがあります。

早見表の金額がそのまま毎月振り込まれるわけではない という点には注意してください。

生活費を試算するときは、早見表の30日分相当額をそのまま「毎月の収入」とするより、社会保険料や住民税などの支出を別に見込んでおく方が安全です。

また、申請から実際の振込まで一定の時間がかかるため、休職開始直後の手元資金も確認しておく必要があります。

傷病手当金は非常に重要な生活保障ですが、休職前の給与を100%補う制度ではありません。

早見表は「何円もらえるか」を知るためだけでなく、休職期間中に家計をどの程度見直す必要があるかを考える材料として使うとよいでしょう。

1日あたりと1か月の支給額

1日あたりと1か月の支給額

傷病手当金を生活費の見通しに使う場合は、「1か月いくら」という金額だけでなく、1日あたりの支給額を把握しておくことが重要です。

傷病手当金は、一定の月額を毎月固定で支給する制度ではなく、基本的には 1日あたりの支給額×支給対象日数 という考え方になります。

たとえば1日あたりの傷病手当金が6,000円の場合、30日すべてが支給対象なら18万円、31日なら18万6,000円、28日なら16万8,000円というイメージです。

1日あたりの金額 28日分 30日分 31日分
4,000円 112,000円 120,000円 124,000円
6,000円 168,000円 180,000円 186,000円
8,000円 224,000円 240,000円 248,000円
10,000円 280,000円 300,000円 310,000円

傷病手当金は暦日で考える

傷病手当金は、支給要件を満たしている期間について日単位で計算します。

会社の所定労働日だけを数える制度ではないため、労務不能の状態が継続している場合には、支給対象期間中の土曜日、日曜日、祝日などの公休日も支給対象になり得ます。

この点は、給与の日割り計算とは感覚が異なるところです。

「平日は20日程度しかないから、傷病手当金も日額×20日程度だろう」と考える必要はありません。

待期が完成し、その後も療養のため労務不能で給与が支払われない状態が続けば、暦日ベースで支給対象日数を確認します。

一方、支給対象期間中に一時的に出勤した場合や、報酬が支払われた場合は別途確認が必要です。

復職と再休職を繰り返した場合には、支給対象日と不支給日を分けて確認することになります。

最初の申請では待期3日分に注意する

傷病手当金には、支給開始前に連続する3日間の待期が必要です。

この3日間について傷病手当金そのものは支給されません。

たとえば4月1日から休み始め、4月1日・2日・3日で待期が完成し、4月4日から支給対象となった場合、4月分については4月1日から30日までの30日分が支給されるのではなく、条件を満たせば4月4日以降の27日分が対象になるという考え方です。

1日あたり6,000円の人が4月4日から支給対象となる例

  • 4月1日~3日:待期のため傷病手当金なし
  • 4月4日~30日:27日間が支給対象となる場合あり
  • 6,000円×27日=162,000円が概算

したがって、休職開始月は早見表の「30日分」より少なくなることがあります。

傷病手当金を生活費として見込む際には、初月だけは特に余裕を持った資金計画にしておくと安心です。

実際の振込額は申請期間ごとに変わる

傷病手当金の申請は、一定期間ごとに会社や医師の証明を受けて行うのが一般的です。

そのため、毎回同じ期間で申請するとは限らず、申請対象日数に応じて振込額も変わります。

また、会社の勤怠記録、給与計算、傷病手当金支給申請書の事業主証明の内容が一致していることも重要です。

給与締切日との関係で、給与額が確定してからでなければ事業主証明を作成できないこともあります。

実務では、「毎月15日に傷病手当金が入る」といった固定給のようなイメージを持たない方がよいでしょう。

申請時期、会社の証明、医師の証明、保険者の審査などによって実際の入金タイミングには差が出ます。

金額だけでなく、いつ入金されるかまで含めて家計を考えることが大切です。

月収と標準報酬月額の違い

傷病手当金の金額を調べるときに、最も混同しやすいのが「月収」と「標準報酬月額」です。

標準報酬月額とは、毎月の給与額そのものではなく、健康保険や厚生年金保険で保険料や給付を計算するために、給与などの報酬を一定の幅に区分して決定する金額です。

基本給だけではなく、残業手当、役職手当、住宅手当、通勤手当など、労働の対償として継続的に受ける報酬も標準報酬月額を決める際の対象になります。

傷病手当金の計算で基準にしないもの

  • 銀行口座に振り込まれる給与の手取り額
  • 所得税や社会保険料控除後の金額
  • 現在の基本給だけを抜き出した金額

手取り額からは正確な傷病手当金を計算できない

たとえば「手取り20万円なのですが、傷病手当金はいくらですか」と聞かれても、手取り20万円という情報だけでは正確には計算できません。

給与の手取り額は、総支給額から健康保険料、厚生年金保険料、雇用保険料、所得税、住民税などを差し引いた後の金額です。

扶養家族の有無や住民税額などによって控除額が違うため、同じ手取り20万円でも給与の総支給額が同じとは限りません。

また、標準報酬月額は実際の報酬をそのまま1円単位で使用するのではなく、一定の等級に当てはめて決定します。

そのため、月給28万5,000円の人の標準報酬月額が必ず28万5,000円になるという仕組みでもありません。

月給の額と標準報酬月額は近いことが多いものの、必ず一致するわけではありません。

標準報酬月額はどう確認する?

傷病手当金の見込み額をできるだけ正確に計算したい場合は、支給開始日前12か月間の標準報酬月額を確認してください。

会社では、資格取得時、毎年の定時決定、固定的賃金の変動に伴う随時改定などによって標準報酬月額が決定・変更されています。

本人が普段それを意識する機会は少ないため、「自分の標準報酬月額を知らない」というのは珍しいことではありません。

会社の人事・給与担当者へ確認すれば、現在の標準報酬月額や過去の変更状況を確認できることがあります。

給与明細に標準報酬月額そのものを記載している会社もありますが、記載方法は会社ごとに異なります。

健康保険料の本人負担額から標準報酬月額を推測することもできますが、保険料率や介護保険の有無などを考慮する必要があります。

傷病手当金の試算をするのであれば、推測するより会社の担当者に標準報酬月額そのものを確認した方が確実です。

残業が多い人は現在の給与とずれることもある

標準報酬月額には残業手当なども一定のルールのもとで反映されますが、毎月の給与額が上下するたびに標準報酬月額も同じように変化するわけではありません。

たとえば繁忙期だけ残業が大きく増え、直近の総支給額が一時的に高くなっている場合、その月の給与だけを基準に傷病手当金を推測すると実際より高く見積もることがあります。

反対に、直近だけ残業が少なかった場合でも、それだけで標準報酬月額が直ちに下がるとは限りません。

傷病手当金の計算で大切なのは、「今月いくら給与をもらったか」ではなく、「支給開始日前の標準報酬月額がどう決定されていたか」です。

この違いを理解しておくと、早見表をより正確に使えるようになります。

傷病手当金の金額早見表と注意点

早見表でおおよその金額を確認したら、次に個別の事情によって支給額が変わるケースを見ていきます。

特に、入社してから12か月たっていない場合、休職中にも給与が支払われる場合、有給休暇を取得する場合は、単純な早見表だけでは判断できません。

実際に手元に残る金額を考えるうえでは税金や社会保険料も重要です。

ここからは、実務上「早見表どおりにならなかった」と感じやすいケースを中心に整理します。

傷病手当金を申請する本人だけでなく、支給見込み額を説明する会社の人事・労務担当者にも確認してほしいポイントです。

被保険者期間が12か月未満の場合

傷病手当金の支給開始日時点で、健康保険の被保険者期間が12か月に満たない場合には、通常の12か月平均をそのまま使うことができません。

この場合は、原則として次の2つを比較し、 低い方の標準報酬月額を使って傷病手当金を計算 します。

  • 支給開始日の属する月以前の継続した各月の標準報酬月額の平均額
  • 前年度9月30日時点における加入先保険者の全被保険者の標準報酬月額の平均額を基礎とする額

このルールは、転職直後や新卒入社後など、現在の健康保険に加入してから間もなく傷病手当金を受けるケースで特に重要になります。

入社直後は現在の給与だけで試算しない

たとえば、入社後6か月間の標準報酬月額の平均が24万円で、比較対象となる保険者の基準額が32万円なら、低い24万円を使います。

反対に本人の平均が38万円で、比較対象額が32万円なら、32万円を基礎として計算するという考え方です。

つまり、高い給与で転職した人であっても、健康保険の被保険者期間が短い場合には、現在の標準報酬月額をそのまま基礎にできないことがあります。

「月給45万円だから、傷病手当金も30万円くらいだろう」と見込んでいたところ、12か月未満のルールによって想定より低くなることもあり得ます。

これは入社直後に傷病手当金を申請する場合の実務で特に注意したいところです。

本人へ支給見込み額を説明する会社側も、単純に現在の給与の3分の2と案内しない方が安全です。

協会けんぽでは比較額も確認する

協会けんぽでは、支給開始日以前の被保険者期間が12か月に満たない場合について、本人の標準報酬月額の平均額と、協会けんぽ全被保険者の標準報酬月額の平均額を基礎とする額を比較します。

現行の協会けんぽの案内では、支給開始日が令和7年4月1日以降の場合、比較に用いる標準報酬月額の平均額として32万円が示されています。

ただし、この基準額は制度運用や時期によって変更される可能性がありますので、実際に申請するときは支給開始日時点の最新情報を確認してください。

健康保険組合に加入している場合は、協会けんぽの32万円という数字をそのまま当てはめて判断しないでください。

加入している保険者における比較額や必要書類を確認することが重要です。

転職歴がある場合は加入状況も確認する

「今の会社に入ってから12か月未満だから、必ず12か月未満の特例になる」と単純に判断できないケースもあります。

転職前後の健康保険の加入状況、加入していた保険者、資格の空白期間などによって確認すべき内容が変わるためです。

協会けんぽでは、支給開始日前12か月の間に勤務先が変わっている場合などに、以前の標準報酬月額を確認するための追加書類が必要になることがあります。

実務では、転職歴がある方については「今の会社に何か月勤務しているか」だけではなく、前職でどの健康保険に加入していたか、資格取得日と資格喪失日がどうなっているかまで確認します。

被保険者期間が短い場合は、通常の早見表だけで判断しないようにしてください。

特に支給見込み額をもとに休職中の家計を組み立てる場合には、早めに加入先の保険者へ確認しておくことをおすすめします。

給与の一部支給がある場合の調整

給与の一部支給がある場合の調整

休職中に会社から給与が一部支払われる場合には、傷病手当金との調整が行われます。

傷病手当金は、病気やケガで働けず、十分な給与を受けられない期間の生活保障を目的とする制度です。

そのため、給与と傷病手当金をそれぞれ満額で受け取ることは原則としてできません。

給与の日額が傷病手当金の日額以上であれば、その日は傷病手当金が支給されません。

一方、給与の日額が傷病手当金の日額より少なければ、その差額が傷病手当金として支給されます。

傷病手当金の日額 会社からの給与日額 傷病手当金の目安
6,000円 0円 6,000円
6,000円 2,000円 差額の4,000円
6,000円 6,000円 原則0円
6,000円 8,000円 原則0円

一部給与が出ても傷病手当金が全部なくなるとは限らない

たとえば傷病手当金の日額が6,000円で、会社から休業日に相当する給与として2,000円が支払われる場合、単純な考え方では差額4,000円が傷病手当金として支給されます。

このため、「会社から1円でも給与が出たら傷病手当金はゼロになる」という理解は正しくありません。

大切なのは、傷病手当金の日額と、その休業期間に対して支払われた報酬との関係です。

反対に、給与の日額が傷病手当金の日額以上であれば、傷病手当金によって補うべき収入減がないと考えられるため、その日は原則として傷病手当金が支給されません。

基本給以外の手当も確認する

実務で注意したいのは、「休職中だから基本給はゼロ」と確認しただけで終わらせないことです。

会社によっては、休職中でも住宅手当、扶養手当、通勤手当などを一定期間支給することがあります。

また、食事や住居などの現物給与がある場合にも確認が必要です。

協会けんぽでは、出勤していない日に対して支給された有給休暇の賃金や、出勤の有無にかかわらず支給される一定の手当などについて、傷病手当金との調整対象となる場合があることを案内しています。

したがって、「基本給は0円だから傷病手当金は満額」と会社側で先に断定するのではなく、給与台帳を確認して、休職期間中にどのような報酬が発生しているかを整理することが重要です。

会社から支給された金銭について、名称だけで判断しないことが大切です。

休職手当、生活補助、住宅手当など名称が異なっていても、支給目的や対象期間によって傷病手当金との調整が必要になる場合があります。

月給者は対象期間を切り分けて確認する

月給制の会社では、月の途中から休職した場合や、休職中でも固定手当の一部が残る場合など、給与の日額換算が必要になることがあります。

実務では、単純に「その月に5万円給与が出たので傷病手当金から5万円引く」と処理するとは限りません。

どの期間に対する給与なのか、休業日に対して支払われているものなのかを確認し、事業主が申請書へ正確に証明します。

最終的な支給額を決定するのは加入している健康保険の保険者です。

会社独自の休職補償制度や複雑な賃金制度がある場合は、申請前に保険者へ取扱いを確認しておくと、後から追加確認が発生するリスクを減らせます。

人事・労務担当者にとっても、傷病手当金の申請は単なる書類作成ではありません。

勤怠、賃金、休職期間を一致させて証明することが重要な実務ポイントです。

有給休暇中は支給されるのか

年次有給休暇を取得すると、その日は通常どおり賃金が支払われます。

そのため、一般的には 有給休暇を取得して給与が満額支給される日は傷病手当金の支給対象になりません。

これは、有給休暇を使ったこと自体が傷病手当金を受けられない理由なのではなく、その日に給与が支払われているためです。

一方で、傷病手当金の支給要件となる最初の「連続する3日間の待期」については考え方が異なります。

待期は、実際に仕事を休んでいる日が連続していれば、土日などの公休日や有給休暇を取得した日を含めて完成させることができます。

有給休暇と傷病手当金の整理

  • 待期3日間には有給休暇を含めることができる
  • 待期完成後でも給与が十分に支払われる有給休暇の日は原則として傷病手当金が出ない
  • 有給終了後に無給の休職へ入った場合は支給要件を満たせば傷病手当金の対象になる

待期3日間では有給休暇を使える

たとえば月曜日から病気で会社を休み、月曜日・火曜日・水曜日を年次有給休暇として処理した場合、療養のため実際に仕事を休んでいれば、この3日間によって待期が完成することがあります。

その後も木曜日以降、療養のため仕事に就くことができず、給与が支払われない状態であれば、木曜日から傷病手当金の支給対象となる可能性があります。

このため、「最初の3日間を有給にすると傷病手当金の待期にならない」というわけではありません。

有給休暇を使いながら待期を完成させることは可能です。

土曜日・日曜日などの公休日も、連続した療養期間の中にあれば待期へ含めることができます。

待期は「3労働日」ではなく、連続する3日間で考える点がポイントです。

有給休暇を全部使い切る必要はない

もう一つよくある誤解が、「傷病手当金を申請するためには、有給休暇を先に全部消化しなければならない」というものです。

傷病手当金にそのような一律のルールがあるわけではありません。

待期完成後、傷病手当金の支給要件を満たす無給の休業日があれば、その日について申請することができます。

有給休暇をいつ使うかについては、会社の就業規則、本人の残日数、休職期間の見込み、傷病手当金の日額、毎月の生活費などを考慮して検討することになります。

たとえば傷病手当金の日額より有給休暇を使った日の賃金の方が高いのであれば、当面の収入という意味では有給休暇を利用するメリットがあります。

一方、長期療養が予想される場合には、復職後の通院や体調不良に備えて一定の日数を残しておきたいという考え方もあるでしょう。

有給休暇を使うか傷病手当金へ切り替えるかは、単純な「どちらが得か」だけでなく、残日数、休職期間、会社の休職制度、復職後の働き方まで考えて決めるのが実務的です。

有給の賃金が傷病手当金より少ない場合

通常の年次有給休暇では通常賃金などが支払われるため、傷病手当金の日額以上となり、その日は傷病手当金が支給されないケースが一般的です。

ただし、会社の年休賃金の計算方法や個別の賃金状況によっては、休業日に対して支払われる金額と傷病手当金の日額の関係を確認する必要があります。

傷病手当金の日額より支払われた給与が少ない場合には差額支給の仕組みがあるため、「有給休暇の日はどんな場合でも絶対に傷病手当金が0円」と機械的に判断するのではなく、実際の賃金額で確認してください。

最終的には保険者が申請内容を審査します。

会社側では、有給休暇として処理した日、無給休職の日、給与額を正確に分けて申請書へ記載することが重要です。

傷病手当金は手取りか額面か

傷病手当金は会社から支払われる給与ではなく、健康保険から支給される保険給付です。

そのため、「額面給与から税金を引いた残りが傷病手当金の手取りになる」という考え方ではありません。

傷病手当金そのものは非課税であり、所得税の課税対象にはなりません。

傷病手当金そのものが住民税の課税所得として加算されるものでもありません。

国税庁も、健康保険から受ける傷病手当金は非課税所得であり、所得税が課されないことを案内しています。

(出典: 国税庁「No.1400 給与所得」

この意味では、健康保険から決定された傷病手当金の支給額は、そのまま銀行口座に受け取る金額に近いといえます。

ただし、ここで注意したいのが、 傷病手当金が非課税であることと、休職中にほかの負担が一切なくなることは別問題 だという点です。

傷病手当金から所得税が天引きされるわけではない

給与であれば、総支給額から所得税、社会保険料、雇用保険料、住民税などが差し引かれ、残った金額が給与口座へ振り込まれます。

これに対し、傷病手当金は会社から支払われる賃金ではありません。

傷病手当金そのものに所得税を掛けて源泉徴収するという仕組みではないため、「傷病手当金18万円から所得税が引かれて15万円になる」というような計算ではありません。

この点だけを見れば、早見表に記載した支給額と実際の受取額は比較的近くなります。

ただし、休職中の家計を考える場合に重要なのは、その後です。

傷病手当金から直接天引きされなくても、あなたが別途支払わなければならない社会保険料や住民税が残ることがあります。

無給休職でも社会保険料は原則として残る

会社に在籍したまま健康保険・厚生年金保険の被保険者資格が続いている場合、私傷病による無給休職になったことだけを理由として健康保険料や厚生年金保険料が自動的に免除されるわけではありません。

この点は、育児休業中の社会保険料免除などと混同しやすいところです。

私傷病休職については、休職したという事実だけで同様の免除が適用される制度ではありません。

給与がゼロになれば会社は給与から本人負担分を控除できないため、会社から本人へ毎月振り込んでもらう、会社指定口座へ入金してもらう、一定の方法で後から精算するなどの対応が必要になります。

休職中の社会保険料と標準報酬月額については、 休職中の標準報酬月額はどうなる?社会保険料の実務で確認 で詳しく解説しています。

会社が社会保険料の本人負担分を一時的に立て替えている場合、復職後にまとめて精算すると本人の負担が大きくなることがあります。

長期休職が見込まれる場合は、休職開始時に社会保険料の納付方法を会社へ確認しておくことをおすすめします。

住民税も別に考える

住民税についても注意が必要です。

傷病手当金そのものは住民税の課税対象となる所得ではありませんが、住民税は基本的に前年の所得をもとに計算されます。

そのため、今年休職して給与が大きく減ったとしても、前年に通常どおり給与を受け取っていれば、その前年所得をもとにした住民税の支払いが続くことがあります。

「傷病手当金は非課税だから、休職中は税金が何も掛からない」と考えないことが大切です。

傷病手当金そのものへの課税と、前年所得に対して既に決定されている住民税の納付は別の話です。

会社で給与から住民税を特別徴収できなくなった場合には、納付方法が変更されることもあります。

具体的な取扱いは会社や自治体の処理によって異なるため、休職が長期化しそうな場合は会社の担当者へ確認しておくとよいでしょう。

また、傷病手当金そのものは賃金ではないため、傷病手当金の支給額に対して雇用保険料を計算するものでもありません。

ただし、会社から別途給与が支給される場合には、その給与について通常どおり給与計算上の処理が必要となる場合があります。

生活費を考える場合は、「傷病手当金はいくら支給されるか」だけを見るのではなく、 傷病手当金-休職中に自己負担する社会保険料-住民税-毎月の固定費 という形で考えると、実際に生活へ使える金額をより現実的に把握できます。

パートでも計算方法は同じ

パートでも計算方法は同じ

パートやアルバイトであっても、勤務先の健康保険の被保険者になっているのであれば、傷病手当金の基本的な計算方法は正社員と同じです。

つまり、雇用形態によって「正社員は3分の2、パートは2分の1」といった違いがあるわけではありません。

支給開始日前の標準報酬月額をもとに計算する という基本ルールは共通しています。

傷病手当金の金額を左右するのは「正社員かパートか」という名称ではなく、健康保険の被保険者であるか、そして計算の基礎となる標準報酬月額がいくらかという点です。

パートだから支給割合が低くなるわけではない

たとえばパート勤務で健康保険へ加入しており、平均標準報酬月額が15万円であれば、1日あたりの傷病手当金は約3,333円、30日分相当では約9万9,990円が一つの目安となります。

同じ標準報酬月額15万円であれば、正社員であるかパートであるかという雇用契約上の呼び方によって傷病手当金の計算式が変わるわけではありません。

そのため、「パートだから傷病手当金は受けられない」「正社員より支給率が低い」と一律に考える必要はありません。

一方で、パートの場合は正社員より所定労働時間や賃金水準が低く、標準報酬月額自体が低いことがあります。

その結果として支給額が少なくなることはありますが、これは雇用形態による支給率の違いではなく、計算の基礎となる報酬水準の違いです。

そもそも勤務先の健康保険に加入しているか確認する

パートやアルバイトの場合に最初に確認したいのは、勤務先の健康保険の「被保険者」になっているかです。

傷病手当金は、健康保険の被保険者本人を対象とした法定給付です。

家族の勤務先の健康保険で被扶養者になっている方について、被扶養者本人へ通常の傷病手当金が支給される仕組みではありません。

また、市区町村などの国民健康保険と、会社員が加入する健康保険では制度が異なります。

国民健康保険には会社員の健康保険と同じ傷病手当金が全国一律の法定給付として設けられているわけではありません。

保険者独自の給付が設けられている可能性がある場合には、加入している保険者へ確認してください。

「健康保険に入っている」という言葉だけでは、傷病手当金の対象か判断できません。

勤務先の健康保険の被保険者本人なのか、家族の被扶養者なのか、国民健康保険なのかを確認することが大切です。

社会保険に加入したばかりのパートは12か月未満の特例にも注意

短時間労働者への社会保険適用が広がったことなどにより、パートとして長く働いていても、勤務先の健康保険へ加入したのは比較的最近というケースがあります。

その場合、「この会社で3年間働いているから12か月以上」と考えるのではなく、健康保険の被保険者としての期間を確認する必要があります。

支給開始日以前の被保険者期間が12か月に満たなければ、先ほど解説した12か月未満の場合の計算ルールが関係します。

そのため、現在の標準報酬月額だけを早見表へ当てはめると、実際の支給額と差が出る可能性があります。

実務でも、雇用形態より「いつ社会保険へ加入したのか」の確認が重要です。

パートやアルバイトの方が傷病手当金の見込み額を確認するときは、標準報酬月額と合わせて健康保険の資格取得日も確認しておきましょう。

傷病手当金の金額早見表まとめ

傷病手当金の金額は、現在の給与の手取り額を基準にするのではなく、原則として 支給開始日以前の継続した12か月間の標準報酬月額の平均額÷30×3分の2 で1日あたりの支給額を計算します。

30日分で考えれば平均標準報酬月額の3分の2程度が大まかな目安になるため、休職中の生活費を考える際には早見表が役立ちます。

ただし、実際の支給額は個別の状況によって変わります。

  • 傷病手当金は原則として平均標準報酬月額を基準に計算する
  • 1日あたりは平均標準報酬月額÷30×3分の2が基本
  • 被保険者期間12か月未満の場合は特例計算がある
  • 給与が支払われる場合は傷病手当金との調整がある
  • 傷病手当金そのものは非課税でも社会保険料などの負担は別に考える

早見表を使うときの確認順序

自分の傷病手当金を試算するときは、最初に勤務先の健康保険の被保険者であることを確認し、次に支給開始日前12か月の標準報酬月額を確認すると分かりやすいです。

12か月分が確認できたら、その平均額を計算し、30で割って3分の2を掛けます。

この記事の早見表に近い標準報酬月額があれば概算を確認できますが、正式な計算では所定の端数処理も行われます。

その後、休職中に有給休暇、基本給、住宅手当などの給与支給がないかを確認します。

給与が傷病手当金の日額より少なければ差額支給となる可能性があり、同額以上であればその日の傷病手当金が支給されないことがあります。

さらに、被保険者期間が12か月未満であれば別の計算ルールを確認します。

この順序で整理すれば、「早見表のどの金額を見ればよいか分からない」という状態から、かなり具体的な支給見込み額まで絞り込めるでしょう。

傷病手当金の概算チェック

  • 勤務先の健康保険の被保険者か
  • 支給開始日はいつか
  • 支給開始日前12か月の標準報酬月額はいくらか
  • 被保険者期間は12か月以上あるか
  • 休職中に給与や固定手当が支払われるか
  • 社会保険料や住民税を別途いくら負担するか

支給期間は金額とは別に確認する

また、傷病手当金は金額だけでなく、いつまで受け取れるのかも生活設計に大きく関わります。

同一の病気やケガについての支給期間は、支給開始日から通算して1年6か月が基本です。

現在の制度では、途中で復職して傷病手当金が支給されない期間がある場合、その期間を除き、支給された期間を通算して1年6か月まで受給できる仕組みになっています。

そのため、毎月の傷病手当金が20万円なら単純に「20万円×18か月」と計算すればよいわけでもありません。

途中の復職、給与支給、労務不能の状況などによって実際の支給日数は変わります。

途中で復職した場合などの具体的な数え方は、 傷病手当金の1年6ヶ月とは?通算の数え方と終了後を整理 で詳しく整理しています。

傷病手当金だけでなく休職中の家計全体を見る

傷病手当金の早見表は、「休職したらいくら収入が減るのか」を把握するうえで非常に役立ちます。

ただし、私が実務上おすすめしたいのは、傷病手当金の支給額だけを計算して終わらないことです。

たとえば、傷病手当金が月18万円程度だとしても、会社へ支払う健康保険料・厚生年金保険料が3万円、住民税が1万5,000円、住宅ローンが7万円という状況であれば、残りの生活費はかなり限られます。

逆に、傷病手当金自体には所得税が掛からないため、給与の額面との単純比較だけでは実際の生活への影響を判断しにくいところもあります。

「傷病手当金はいくらもらえるか」ではなく、「傷病手当金を受け取った後、毎月いくら手元に残るか」まで計算する ことが、休職中の生活設計では重要です。

傷病手当金の早見表は便利ですが、標準報酬月額の変更、加入期間、給与の支給状況などによって、実際の決定額が早見表と異なることがあります。

特に休職期間が長くなる場合は、傷病手当金だけでなく、社会保険料や住民税を含めて資金繰りを考えることが大切です。

この記事の金額は一般的な計算方法に基づく目安です。

制度や保険者の取扱い、支給開始日、過去の標準報酬月額、給与の支給状況などによって計算結果が異なる場合があります。

また、制度の基準額や運用は今後変更される可能性があります。

正確な情報は公式サイトをご確認ください。

個別の事情によって判断が分かれる場合には、最終的な判断は専門家にご相談ください。

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